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DX・分散型社会で変わる3つのこと

ブロックチェーンの普及と分散型社会の実現を目指す株式会社Zofukuの新倉です。ブロックチェーンとは?を語る前に、どんな社会を目指しているのか、DXの後どのような社会が訪れるのかについて考察していこうと思います。

「分散社会とはなにか」「ブロックチェーンとどう関わるのか」「サービスでどう実現するのか」というお話をする前に、現在のデジタル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の潮流について触れておきましょう。

1. デジタル化からDXへ

デジタル化とDX

分散社会は、デジタル化やDXの次に到来する社会のあり方だと考えるのが妥当です。デジタル化・DXとはどのような変化があるのでしょうか?

デジタル化とは、アナログなことをデジタルに置き換えることです。紙の書類ではなくPDFにする、印鑑ではなく電子署名にする、現金を電子マネーにするなどの例が典型的です。要するに、IT化とも言えます。

DXとは、デジタル化をしたことによって組織・ビジネスモデル・業界と言った枠組みで、新しいプロセスやフロー自体に人が介在しない変革です。

デジタル化とDXの最大の違いは介在する”人”です。
デジタル化では、デジタルを使う人が介在することが一般的です。例えば、印鑑を電子署名にするというデジタル化は、書類を作成し、ある権限を持つ人が署名して相手方に渡します。署名や送信作業は人がおこないます。
一方、DXの場合はフロー自体を自動化してしまう取組みです。例えば、AIによって書類が作成され、条件に合った書類は自動で署名して送信という作業が自動化されます。多くのDX事例では、このように人に頼らないシステムが実装されています。

DXできたらどんな社会になるのか

DXによって、あらゆるプロセスが自動化されていきます。人が介在しなくなるので、人の代わりにロボットが働きます。基本的に、ロボット制御するためにオンライン(インターネットと繋がった状態)になります。ロボットやスマホ・IoTデバイスによって取集されたデータは、デバイスもしくは近くのサーバーに送信・処理されます。

数億個のデバイスから集まった大量のデータは、スマホなどのデバイスでは処理できないので、高性能サーバーがあるデータセンターへ送信されます。データセンターで処理されたデータを使って、企業が行動データを解析したり、ユーザーに対してマーケティングを打つことができます。

このように、これまで収集できなかった収集できなかったデータを収集できるようになったり、データを活用できていなかった分野に活用できるようになります。DXによって様々な機械同士が通信しあうので、データやモノが今より分散した状態になります。

2. DXから分散型へ

DXのその先に分散型社会が到来する

分散システムとは、システム上の1つが機能しなくなったとしても、システム全体が止まることのないシステムです。もし分散システムだけで社会が成り立つのであれば、本当の意味で分散型社会と言えそうです。

コロナウイルスの影響もあり、日本ではリモートワークやワーケーション、他拠点生活をする方が増え、ヒトの分散が進みました。カネ(金融)の分散化はどうでしょか?

結論から言えば、まだ途中です。現在の社会では、お金は政府が発行し、コントロールしています。つまり、中央集権的な管理がされています。逆に、分散型の金融とは、政府のような中央機関が存在しない金融システムのことです。

DXのあと、分散型社会に向かうと予想しています。なぜなら、DXによってデータが集約され、オンライン取引が主になります。その上、金融システムは中央集権的に管理されています。IoTによって、データの収集ポイントは分散するにもかかわらず、データの管理は大きなデータセンターに集約されてしまう点もポイントです。

私たちが本当にどこにいても生活できることが分散型社会だとすると、これまでお話してきた方法では不可能です。最後に、ヒトが分散しても社会が成り立つには、モノ・金融・データが特定の機関に頼らずに、自律分散型で稼働しなければなりません。

分散型社会を作るには

本当の意味で、分散していても成り立つ社会に近くには、ブロックチェーン技術が欠かせません。

ブロックチェーンとは、どこでも誰でも同じデータを持つことができる、管理者のいない分散システムです。同じブロックチェーンに接続しているコンピューター同士は、場所にかかわらず同じデータを保持した状態となります。ブロックチェーンと繋がったコンピューターのことをノードと呼びます。

現在、ブロックチェーンの実用可能性が最も高い分野が、金融です。単純にいうと、ブロックチェーンネットワークで、ひとつの通帳をみんなで共有しているようなイメージがわかりやすいと思います。もしあなたがノードを持っていれば、他人がおこなった取引が本当に正しいのか、データは改ざんされていないかなど、ノードを使って検証・証明することができます。
ノードを持つことは、大きな通帳を管理する機能の一部を持つことになり、自分専用の銀行を持つようなイメージです。

ブロックチェーン技術は、ヒトモノカネ情報の壁やあらゆる産業を超えて、いや、産業の底に敷かれます。どれかひとつだけ分散化しても意味がありません。全てがブロックチェーン上で正常の稼働している時、本当の意味で分散型社会が実現します。その時、私たちは世界中のどこにいても、身分を証明でき、社会的信用を蓄積でき、モノを買い、政治に参加できるはずです。

分散型アプリの設計された民主化

ブロックチェーンを活用したアプリやサービスの中には、「ガバナンストークン」というものがあります。ガバナンストークンとは、一般的に投票する権利を示すコインで、議決権を有する株式のような機能を持ちます。

ガバナンストークンは、サービス運営者側が設計し、発行します。サービスによって様々ですが、ガバナンストークンでサービス内の支払いや取引ができる通貨の機能もあります。

これまでのアプリやサービスは、サービス運営側が決めた方針で開発や機能が決められ、提供していました。一方、ガバナンストークンを持っているユーザーは、議題に対して投票することができるので、サービス運営に参加することができます。例えば、チャット機能を実装して欲しい、キャラクターを増やして欲しい、サービス運営者を変えてく欲しいなど、基本的な機能から組織運営にまで幅広く応用することができるのです。実際に、ガバナンストークンの投票によって、創設者のひとりが追い出されるという事態も起きました。

このように、ブロックチェーンを活用した分散型アプリが普及すると、全てのサービスが民主化される方向に近くでしょう。

3. ファッショナブルな競争へ

意思決定力の重要性

現在の日本では、政治や会社組織、マンションの共同組合などでしか投票する機会がありません。今後多くのサービスやアプリが民主化されると、私たちは意思決定する機会が今よりも増えるでしょう。何事も全て自分で決定できる訳ではないので、信頼できる人間に自分の票を預ける人が出てきます。いわゆる、議員を選出するような物ですね。意思決定の負担が大きくなってしまうのは、会社の場合も同様です。分散型と言っても全ての権限をオープンにする訳ではないので、これまで通り会社として意思決定する必要があります。

分散型アプリは、ブロックチェーンで動いている訳ですが、ブロックチェーンサービス(クリプトエコノミクス)は、トークンの設計次第で課題を解決できる可能性があります。ガバナンストークンのような、新しいコインを発行することもトークン設計者のひとつの知恵です。分散型社会で何かを作るとなった時、トークンデザイナーの存在がカギになりそうです。

今後、コンサルタントや監査役と言ったポジションは、分散型サービスのトークン設計者、意思決定の設計者になっていくかもしれません。

BTCが証明した希少性とファッショナブルの価値

ブロックチェーンと聞くと、みなさんはビットコインを思い浮かべるのではないでしょうか? これまでご説明したように、ブロックチェーン技術の活用は暗号資産だけではありません。にもかかわらず、ブロックチェーン=ビットコインと言っても過言ではないほどに知れ渡ったと感じています。

ビットコインはブロックチェーン技術を実装した最も成功した例でありますが、なぜここまで価値が上がっているのか説明できる方は多くないのではないかと思います。

ビットコインの発行枚数は、2100万枚しかありません。2020年の大晦日時点で、日本円のお札は118.3兆円(178.5億枚)あるそうです。日本円札と比べると、どれほど少ないかわかります。

ゴールドが世界的に資産として確固たる地位を築いているのも、埋蔵量が少ない希少性が原因です。また、近年スニーカーをコレクションしている方が多くいらっしゃいますが、スニーカーや時計なども希少性が高いために市場価値が高くなります。ビットコインも同じように、希少性の高い資産として投資家から見られ始めたというのが一般的な見解です。

希少性に加えて、重要な要素がファッショナブル・アーティステック、表現できることです。ブロックチェーンのような技術が目に見える形で使われていく訳ではありません。むしろユーザーの見えないところで活躍します。分散型社会つまり、個人間の取引が可能になった世界では、人の感情に訴えるファッション性、アート性、デザイン力がより価値を生むと思います。

先ほどの例でいうと、希少性の高く、ファッション性の高いスニーカーの市場価値が高くなるのは想像しやすいでしょう。私たちの使っているサービスやアプリ、デジタル資産に関しても当てはまります。ブロックチェーンのプロジェクトのクオリティーは、コミュニティーの質で影響されています。分散型社会になると、自分が参加するコミュニティーメンバーも分散しています。ファッショナブルなコミュニティーをいかに形成できるか、分散した人を巻き込むことができるかが、今まで以上にバリューに直結する可能性が高くなります。

ファッショナブルな文化をつくろう

Zofukuでは、分散型社会で生き残るために、希少性の高い・ファッショナブルな分散型文化をつくることを目標にしています。
一緒に挑戦するメンバーも募集していますので、是非ご連絡ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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