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本当のカムカムエヴリバディな国へ

この年末、総集編で朝ドラを観た。
ラジオの英語講座が紡ぐ3世代の物語だ。
私はついつい外国人が出る場面に目を光らせてしまう。(笑)
お茶の間の皆さんが胸をときめかせる瞬間、
私は胸をざわつかせていた。(苦笑)

一つピックアップする。
アメリカ人のロバートがお花屋さんでお花を買いたいだけなのに
お店の店員さんは英語がわからず、
進駐軍の制服の人から英語で話しかけられるという状況から
ここで花を売るなと言われていると勘違い。
ひたすら謝っているという場面である。

まず心の中で突っ込んだのは
その進駐軍の将校・ロバートに、
日本語使えるんだから買い物の時くらい日本語を使いなさいよと。
まあ、演出上こうなったのだろうと即もう一人の自分が制止する。
これがドラマの難しさなのだろう。リアルさをどう出すか。

注目ポイントは
店員さんが外国人客のメッセージを誤解してしまうということ。
この舞台の時代背景も相まっての誤解なのだが、
外国籍の皆さんの話を聞いていると
実は現代においてもお店や施設での誤解は多い。

まず、言葉の発し方について。
日本語は地域にもよるが比較的柔らかい口調で文末に向かって
声量が落ち着いていくタイプだ。
しかし母語の影響で言葉を終始強い勢いで言う方々がいる。
楽しい世間話をしているだけなのに怒っているように受け取られたり、
強調したいだけなのに主張が強いと思われたり。
あと、話すときのリズムやメロディが母語に引っ張られて
日本語を話しているのに日本語だと気づいてもらえないことも。
これは私も日本人側の体験としてある。
昔々レジでバイトをしていた頃、
フランス語圏のお客様が私に日本語で話しかけていたようだが
私はフランス語だと思ってずっと頭に?を浮かべていた。

もう一つは話すときの視線。
日本人はあまり相手の目を見て話さない。
むしろそれは失礼だと教えられたりもする。
面接のときは相手のネクタイあたりを見ながら話せとよく言われたものだ。
だが、世界にはこちらの目を直視しながら話す習慣の国が多いし
距離感も近い。
今でこそ慣れに慣れたが、
初め私は色んな意味でドキドキしていたものだ。(笑)

そしてもう一つは固定概念や思い込み。
○○人はこうだから、外国人はこうだから
とカテゴリー分けされ、
求めていることを訊こうともせず判断されてしまうのだ。
朝ドラの場面はこれに近いだろう。

「○○人」とか「外国人」としてではなく、
「いま目の前にいる一人のお客様」として
その人の全身から発せられるメッセージを受け取れば
自ずと答えは浮き出てくる。
これだけグローバルな社会になっても
時代が令和になっても
外国人の相手は面倒くさいという感覚の人は多いように感じる。
確かに外国人の皆さんと話した後は
ぐっすり眠れるぐらいのエネルギー消費量だが(笑)、
それは決してマイナスな事じゃなくて
私の視野を広げてくれたこと、私の人生を彩り豊かにしてくれたこと
として身になる部分は大いにプラスなのである。

異国の人との交流は楽しいこともたくさんあるのだと、
知らない世界がみられるんだということを、
様々な体験をしてきた私が微力でも伝えられたらと思う。
そしていつか日本の皆さんが
笑顔で「カムカムエヴリバディ」と言う日が来ることを願っている。

2021年は様々なことに挑戦した。
noteもそのひとつ。
私のページに訪れ、読んでくださった方々に
この場をお借りして感謝申し上げます。

良いお年を☆彡
カムカムネクストイヤー☆彡



【タイトル画像は「みんなのフォトギャラリー」より
クリエイター:shoさんの作品を使わせていただきました。
ありがとうございます。】


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