化（か）を詠む自由詩 a free verse in contemplation of Metamorphosis

化*1*a(か)についての出鱈目

塵土を纏て、獣畜を食え
酒に酔って、濁気を吐け
花を摘んで匂いをかぐ
月*2（つき）に魅されて、鳥*3（ちょう）でもなった
そしてそのままで、意のままに、
そよ風*bを乗って月へ飛び出して！
人を愛せ、その血と肉と骨の髄までも
実*cを求めるな！
生を強要しろ！
血肉が柔らかいバラになる、
あるいは水と香辛料でで煮込む、
またはオリーブ油か黄牛の牛脂で炒める。
チンギ・スカンの大鍋を使って。
その膳*4（ぜん）と灰汁*5（あく）は
皿*6（さら）に入れて
足*7（よし）でも生えて、アシの笛でも吹いて、
荊の道*8（みち）辿って歩けよ。*d
只管生きて、生き生きして、生きを生きまつれ9。
食え！吞め！涙を流せ！
命は酒だ！肉だ！その精（せい）*10と哀（あい）*11だ！
ありのままの人生の中で命を探せよ、
その収穫と謂う嬉しいの涙の中で！
.................
definition and footnotes
*1:或いは火・華・仮
*2:或いは《火》つき、《様子の》つき、《試金石にすりつけて調べるところからの》つき、《好運の》つき、《手がかりになるもの》つき、《苦痛の中にいる君の世話をする人の》つき
*3:或いは蝶、兆、肇、蔦、凋
*4:然・繕
*5:齷・軛
*6:或い沙羅
*7:この読みは「葦」が「よし」で読み理由と同じ、或いは因、芳、美
*8:或いは未知・未智・蜜・途
*9:奉れ、祭れ、祀れ、纏れ
*10:米を精げる・ 不純物を取り去り良質なものにするの「精」、 雑念がなくひたすらはげむの「精」、 念入りでこまかいの「精」、 人間の活動のもとをなす・自然物に潜むとされる霊の「精・spirit・genius・jinn・nymph・muse」、 生殖と愛のもとになるものの「精・seed」、霊魂と意志の「精」、性
*11:アイ・「eye」、アイ・「自分・I」、あい〔あひ〕【会ひ・逢ひ】、あい〔あひ〕【合（い）】、あい【埃】、あい【愛】、うしろからおす・おし進める・「挨拶」のあい・挨、あい【曖】、友を意味するあい〔あひ〕【相】、あい【穢】＝わい、あい〔あゐ〕【藍】、「隘路／狭隘」のあい【隘】、あい【靄】：１ もや・「晩靄」；２雲やかすみがたなびくさま・「靄靄」
..................
*a:化
［一］〈カ〉

１ 前と違った姿・状態になる。「化合・化石／悪化・羽化・開化・気化・激化・硬化・消化・進化・退化・同化・孵化(ふか)・風化・分化・変化・緑化・老化」

２ 教育で人をよい方に変える。「感化・教化・徳化」

３ 自然が万物を育てる働き。「化育／造化」

４ 「化学」の略。「化繊／理化」---> ここはalchemy・錬丹術・Zinnoberのニュアンス。水銀で作った不老不死の仙薬を想像している。

［二］〈ケ〉

１ ［一］の1に同じ。「化粧・化身」

２ ［一］の2に同じ。「教化・能化」

３ 怪しい姿に変わる。ばける。「化生(けしょう)／権化(ごんげ)・変化(へんげ)」

詩の中の漢字の読み方はその補足説明にいる読み替え漢字は同じ読み方です、(音）（呉）（漢）（訓）（名乗り）の読みが混ぜているので、無粋かもしれないがお許しを。これは出鱈目であり実験でもある。失礼いだしました。

*b
ここは「扶摇」を想像している。
扶摇とは、伝説中の巨大な鳥「鵬」が南下する時で乗っている天地を揺るがすつむじ風の事。
鵬：想像上の大鳥。翼の長さ3000里、一度はばたけば9万里を飛ぶという。おおとり。
荘子の「逍遙遊」から

ニーチェのPrinz Vogelfreiにも影響された

*c
「み」と「じつ」のダジャレです

*d
SchillerのAn die Freudeに影響された：
”Alle Guten, alle Bösen
Folgen ihrer Rosenspur.
Küsse gab sie uns und Reben,”

sie: Natur, Leben, Freud

"All the Good, all the Evil
Follow her trail of roses.
Kisses she gave us and grapevines,"

She:Nature, Life, Joy

wikipedia "ode to joy"から

”すべての善と悪は
彼女（自然、命、喜び）のバラの道に辿って
キスと葡萄の蔓をくれた。”
....
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