見出し画像

学級編成の重要項目【史上最も醜い学級会】

⑦「今日の学級会ではセックスの相手を決めてもらいます。」史上最も醜い学級会が始まった!政府のとんでも政策、少子化対策案とは?T県中学校2年1組の生徒の運命は・・・

学級編成

2年1組④

ちなみに、リーダー候補には普通付いていないものだが、野原にはクラス編成の重要項目が付いている。過去の暴力事件だ。(といっても幼少期の頃だが、相手の親は今でも怒っているようだ。)もう一つ付いているものは双子の兄弟を離すというルールだ。野原には双子の弟がいるため離さなければならない。また、谷のように同じ学年に親戚がいる場合も離すことになる。合唱の伴奏者は振り分けなければいけないし、担任の負担を考えると、モンペも振り分けなければならない。こんなに制約が多ければ、クラス編成はとても難しい作業になるに決まっている。というか最初は不可能に思える。しかし近年、クラス編成をやり直したとの例もあるように、絶対にミスしてはならない最重要事項だ。リーダーと問題児の振り分けが終わると、今度は重要項目付きの生徒の振り分けだ。離すべき生徒を間違いのないよう離しながら振り分けていく。最後に各クラスの平均点に極端な差がでないよう一般生徒で埋めていく。この時、人畜無害でトラブルも主張もない生徒はとても重宝される。どのクラスにでも移動させることができるからだ。最後にもう一度、生徒の人間関係をよく考えながら入れ替えをして調整する。一番大事なのは人間関係なのだ。実はこの時、懇談会で「来年もぜひ先生の教室で。」と言ってくれた親の生徒を、私は優先的に入れ替えている。当然信頼してくれている親なので、トラブルになる可能性がほぼないからだ。一見通りそうもない親の主張も、実は意味をなすことが多い。言っておいて損はない。その後担任はもちろん、学年スタッフ全員で重要項目を何回もチェックし、離すべき生徒が離れているかを見直す。問題が見つかればその都度いずれかの生徒を入れ替えさせる。問題なしと分かったところで完成だ。以後よほどのことが無い限り変更することはない。変更すると重要項目に漏れが出てくることがあるからだ。このようにして決まったのが、今の二年一組だった。当初の予定通り私が担任をすることになった。大変なクラスだが、私と相性のよい生徒が多いため、割と楽しくできるだろうと思っていた。事実、なかなか快適に、私も生徒も過ごすことができたと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?