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マインドフルネス実践と幸せ4因子の関係性

某社のグループ社員向けに、幸福学の第一人者、慶應SDMの前野先生とごいっしょしお話しする機会をいただきました。ごくふつうのビジネスパーソンである私が、「マインドフルネス×幸せ」というテーマで、パーソナルエピソードを通じて、こういうストーリーもあるんだなと、幸せを感じるきっかけになればと思い、全文書き起こしです。


幸せ4因子とは

前野先生の著書『幸せのメカニズム』の本でも、ご紹介されていますが、1500人の日本人を調査した結果、人の幸福は4つの要素(因子)で決まることが分かったそうです。この4つの要素を意識してバランス良く行動すれば、私たちは長続きする幸せを手に入れることができるといいます。

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1.「やってみよう!」因子(自己実現と成長の因子)

「夢」や「目標」や「やり甲斐」を持ち、それを実現しようと努力し成長していくことが人の幸福感を高めます。

2.「ありがとう!」因子(つながりと感謝の因子)

人と一緒に楽しんだり愛情に満ちた関係を築くこと、人に喜ばれること、親切な行為をすることなどによって私たちは幸せを感じます。

3.「なんとかなる!」因子(前向きと楽観の因子)

自己肯定感が高く、ポジティブでいられることは、やはり幸せにつながります。

4.「あなたらしく!」因子(独立とマイペースの因子)

他人と比較せず自分らしくやっていける人は、そうでない人よりも幸福だといいます。

私自身は、3年前に、前野先生と幸せ4因子に出会い、振り返ると1年を重ねることに開花していきました。


1年目:マインドフルネス展開

立ち上げのきっかけは、企業内大学の事務局として、リーダーシップ開発のプログラムを運営する役割からでした。リーダーシップを鍛えるには、行動を下支えするスキル・マインドを鍛えることが必要です。そのスキルやマインドを鍛えるには、客観視、俯瞰視するメタ認知を鍛えることが有効なアプローチになるという仮説がありました。上司との1on1で、マインドフルネスを活用するのはどう?という話になり、メタ認知トレーニングのプロトタイプを「とりあえず、やってみよう!」ということになりました。

上司の伊藤羊一さんにぽんっと背中を押してもらえたのが、すべてのはじまりです。

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プロトタイプの参加者(ファーストペンギン)を募るにあたり、じつはマインドフルネスをやるという誘い方はしていませんでした。「私がある試みをしたいので、協力していただけないか?」という、今思えば、ミステリーツアーみたいなやや怪しい誘い方です。それでも、「中村さんがいうならやってもいいよ!」と言ってくださった方が10名ほどいたのは、ありがとう!でいっぱいでした

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プロトタイプは現在のフレームワークと同じく7週間プログラムでした。1期目はプログラム監修もいただいた、マインドフルネス・リーダーシップの第一人者、私の師匠である、荻野淳也さんに伴走いただきました。7週間がおわったあと、伴走の補助輪をはずしても、やっていけそう、なんとかなる!とイメージつけられました。

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SIYを受けた直後の強い想い(社内還元したい)もあって、プロトタイプをとりあえずはじめたからには、私が届けていく!自分らしくやっていけるという決意が芽生えました。

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こうして、1年目のマインドフルネス展開から、幸せ4因子が満たされていた状態であり、続いて2年目です。


2年目:マインドフルネス実践

世の中のマインドフルネス・ブームに先駆けて、社内展開していたこともあり、企業内導入事例として、実績や効果測定データなどを講演してほしい、取材したいというリクエストをいただくことはちらほらありました。

当時は私が人前で話すことに不慣れなこともあり、上司が目力強くお話しされるほうが会社のアピールになると思っていましたが、次第に当事者の話も聞かせてほしいと引っ張り出されて、まあ、やってみよう!の勢いで、デビューしました。

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3か月ごとに7週間プログラムを実施できているのは、社内で届けていく仲間(マインドフルネス・メッセンジャーズ)と社外のマインドフル仲間がいて、参加したい人がいることで成り立っています。時にはイントラで告知したら100名もの方が手をあげてくださることもあり、ホントにありがとうございますです。

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定期的にヤフーの取り組みが注目されているのは、この1、2年のマインドフルネスのビックウェーブに便乗している感があるからこそです。タダ乗り感覚ではなく、むしろ最先端でリードしていく責務を担っているとも思っています。ヤフーの企業内展開次第で、ほか企業への影響も大きく、自分がやらねば誰がやるという勝手な使命感をもってしまっています。身震いしそうですが、想いをともにしている仲間もいるし、心のどこかでなんとかなる!とも思えている安心感があります。

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私だけではなく、マインドフルネス実践者である仲間とともにチームで届けていく!という持続的な運営になってきています。メッセンジャーズの2、3人がシフト体制で運営することで、それぞれのネタの引き出しから、ジャズセッションのようなワークショップになるのがユニークです。

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3年目:マインドフルネス実装

1、2年目ではヤフー社内向けを中心に展開してましたが、少しずつ社外向けのイベントのお声がけがあったり、自分自身をもっとマインドフルネスに寄せてみたいという気持ちになったり、メタ認知度があがってきているようでした。

ここまでくると、個人事業(にこフル)をはじめたり、3か月のサバティカル休暇したり、週休3日をやったり、人事制度をフル活用するのも、ほとんど躊躇いもなく、やってみようでした。

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傍からすると、だいぶ自由な人とみられるはずです。そんな自分でも受け入れてくださる、家族や会社の上司、同僚の身の回りの方には、感謝し尽くせないレベルで、ホントにホントにありがとうございます。

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サバティカル中からずっと考えていますが、何のために仕事をしているか、何を成したいか、いま何をすべきかという仕事の意義を見つめなおしたり、家族との時間をより多くしたいと思ったり。ワークライフバランスではなく、ワークライフインテグレートしちゃっています。もはや、すべてなんとかなるはずと悟りの境地です。

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そうすると、いまは日々の幸せを実感している自分に気づけ、自分が満たされている分、身の回りだけではなく、日本への貢献したい想いが強くなり、そのために、企業へのマインドフルネス実装へコミットしている自分がいます。

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3年間のストーリー

こうしてみると、幸せ4因子の「やってみよう!」が起点で、年々と主語が拡大していました。無理やり拡大しようと思っていたわけではなく、気づいたら拡大していた感覚です。

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幸せ4因子のクローバーが大きくなっていくストーリーが見えたことは、今回の講演で、何よりのギフトでした。前野先生からもコメントで、「あのスライドいいねー」と言っていただけて、うれしかったです。

世の中は人生100年時代ですが、VUCA worldです。マインドフルネス体現者として、必要としている人に、より届けていきます。


【追記】参加者よりメッセージをいただきました!


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