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幼稚園は遊びを創造できます#こんな仕事です

自分の仕事が好きです。
そう思える仕事に出会えたのは、人生の中でラッキーなことの1つ。

こんな潔い冒頭ではじまり、末尾も同じ。格好良い。誇りと好きがこれでもか、と伝わってくる。

彼女のようにきっぱりと、好きを伝えられるだろうか。

自分の仕事が好き。子どもの頃の夢が「幼稚園の先生」でそのまま幼稚園の先生になれたことは、しあわせなことだと思います。

30年幼稚園に勤めてました。

ピアノ、折り紙等の製作は苦手で、子どもと遊ぶのは好き。ままごと、お店屋さんごっこ、TVヒーロー、プリンセス等のごっこ遊びが好き。物語をつくっていくのが好き。子どもの発想を広げて遊びに発展させていくのが好き。

見守る、寄り添う、待つ、子どもの年齢によってさまざまだけど自分が楽しくないと子どもも楽しくない。笑っていたい。楽しみたい。

出席をとるのも遊びにしちゃう。

「きょうは、めちゃくちゃ語でお名前を呼びます。よーく聞いてないとわかりません。」

「まなーかれらっ、たなたなたなきーまぴろぴろひろゆきくん」
「ぼんじゅーるあいやま△×%はるなつあきこさん」

子どもたち、真剣に聞いてるしわかるとうれしそう、はずかしそう、たのしそう。大笑い。

時間の余裕があるときしかできません。25名のお名前呼ぶのに時間がかかっちゃう。

フリー(担任を持ってないとき)のときも、他のクラスの先生から、「きょう、うちのクラスで出席お願いします」とお呼びがかかります。

クラス便り等のお手紙を渡しも遊んじゃう。

マジョリン(魔女)に変身します。

「あら、このお手紙はあきやまだいすけくんのね。おいしそう。食べちゃおう。えっと、お塩はどこだったかしら」とお手紙を小机の置いて、後ろを向いてお塩を探します。子どもはマジョリン
の隙をねらってお手紙をとりにこなくってはいけません。マジョリンに見つかると、お手紙はもらえません。

これも時間があるときの遊びです。

4歳児が3クラスあったときがあったとき、そのときの保育が「走るの大好き」という歌でした。4歳児でこの歌を歌う、と決めたらやり方は各クラス、各先生方の自由、個性。

わたしは、「たったくん」というお人形をつくりました。

「ぼく、たったくん、走るの大好き、たったくん」「たったくん」と子どもたち、走って競争しました。「この歌うたうと、もっと速くはしれるんだよ」

はしるのだいすき、たったたっかたー

この歌をうたうと、うちのクラスは走り出して困りました。

園庭の土の穴を飽きずにじっと見ていたしょうくん。「なんのあなだろう」

ありかな、せみかな、なにかおっこっちゃったのかな。おばけかな。

おばけ、となったときに逃げるあそびができました。

あな、という劇あそび、発表会まで広がりました。

お名前でも、お手紙でも、歌でも、穴でも、なんでも遊びになります。遊びから学び成長していきます。あそびは生活です。

あそびには願いがあります。

あそびはつくれます、想像して創造できます。
いつも笑っている保育者でありたい。
自分も楽しくありたい。

わたしは自分の仕事が好き。