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【祈り】もう会えない恩師へ

nicoと申します。

よかったら下記からプロフィール記事も読んでやってください。

恩師がこの春に亡くなっていたことを知りました。
ずっと会っていなかったので、もう会えないということにまったく実感がありません。

一緒に仕事をしたのはもう20年以上前になります。
大学研究室での業務はなかなかできない、とてもよい経験だったと思っています。

コペルニクス的転回

先生、あの頃は本当によく話をしましたね。

私は先生のことが好きだったけれど、先生の気持ちは全然分かりませんでした。
ぽいっとときどき気まぐれに投げられる好意を、大事にかき集めていたような気がします。
なのに次の瞬間バタンとドアが閉まってしまったり。
私は一喜一憂していましたよ。

私はその頃、刹那的に生きていました。
自分のままで受け入れてもらえるなんて信じていなかったから、そのときそのとき求められる私でいました。
そうしたらごまかしばかりになって、本当のことはほとんどなくなってしまったのがちょうどあの頃だったと思います。

「いつまでそんなこと続けるつもり?」

先生は覚えていないでしょうね。
私はその言葉をきっかけに、もう嘘をつくのはやめよう、自分を大事にしてあげようと決めたんですよ。

私にとってのコペルニクス的転回をもたらしてくれたのは先生でした。

先生すら不要になって

おかしいのは、そう決心したら先生のこともいらなくなってしまったことです。
絶対に私のものにならないことがわかったら、固執するのが莫迦らしくなってしまいました。

プロジェクトの区切りがついて、先生のもとでの仕事が終わったあとは、一度もお会いしなかったですね。

突然かかってきた電話で話したのが、言葉を交わした最後ですね。覚えてますか?

共通の知人の心配をする体で、自慢のようなマウントのようなことをされて、「ああ、この人は私のこともそんなふうに人に言っているのだろうな」と思いました。

それで年賀状を出すのもやめてしまったんですよ。
最終講義にも行きませんでしたし、先生が亡くなったのも人から教えられるまで知りませんでした。

先生、そちらの様子はいかがですか?心穏やかに過ごせてますか?

本当に素敵なところと、めちゃめちゃ嫌なところを併せ持っていて、でもそれを矛盾とは見せなかった先生。

私ね、それでも先生のことを愛していたと思います。
私が今幸せなのは先生のおかげですから。

先生もどうかいつまでもお元気で、お幸せでいてください…

お読みいただきありがとうございます。
ではでは。

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忘れられない先生

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