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#7ホーチミンの日系ネイルサロンを見て私が諦めた事

ベトナムホーチミンのローカルネイルサロンを調査して、インプット出来たことがたくさんあった。

次に気になるところは、「じゃあ、ホーチミン市の日系ネイルサロンはどうなのよ?」←ここだよね。

私も日本人。そりゃ、日系のサロンも周らなきゃ。

今回も調査したい情報を自分の足でかせごう!

サロン経営者として、日系サロンに行って調査したいこと
・ネイルアートをした平均価格はどれくらい?
・技術力は?
・ネイルアートサンプルの再現度はどの程度か?
・お店やネイリストの雰囲気
・メニューや金額設定


■このマガジンについて


ベトナムホーチミン市にネイルサロンをオープンしたのは、2016年8月。
フリーフォトグラファーとして日本で気ままにやってきた私が、ベトナムで1からお店を作って、スタッフを持つなんて考えた事がありませんでした。
でも、あるとき海外でチャレンジしたい病にかかってしまったのです。
それからは、新鮮で刺激の多い日々...。


全てが初めてでどれも大変な作業の連続。落ち込む事も多いけれど喜びの方が多いんです。
だって、毎日楽しいんだもの。


■ホーチミンにある日系ネイルサロン

2016年当時、私が日本からweb検索してヒットした日系ネイルサロンは3つだった。

そんなに少ないなら、自分自身で全店周らなきゃな!!

■Dep mai■

当時10周年を迎えていた、ドンコイ通り沿いの土産屋の3階にあるネイルサロン Dep mai。

ドンコイ通りとは
ホーチミン市内の1区の中でもさらに中心に位置する通りの事。旅行客にとっては旅の拠点になるほど有名なストリートです。数多くのブランドショップやお土産店、レストランやスパ、マッサージなどのお店が軒を連ねていて人通りも多い通りです。

ここは、ホーチミン市で最初の日系ネイルサロンじゃないかな。
日本人の女性が受付にいて、めちゃくちゃ安心したのを覚えている。

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店内はさほど広くはないけれど、ローカル店に比べ、店内が静かでゆっくりできた。
ネイルもほぼサンプル通り!
Dep mai(閉業)
足のポリッシュ価格:420,000vnd(約2,200円)

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■CHERIR■

次は、レタントン通りにあるネイルサロン。

レタントン通りとは
ホーチミン1区の市街中心を走る大通りの事。
レタントン通りには、オフィス、日本人街、歓楽街、飲食店、高級ホテルが集まっていて、ホーチミン随一の華やかな通りです。

移転してすぐだったみたいで、前の住所に行ってしまい、ヘロヘロになりながら入店。(なんたって暑い国だから体力の消耗が激しいのよ......)

こちらもDep mai同様、店内は広くないけれど、落ち着く雰囲気があった。

入店してすぐ、お店のスタッフと日本人のマネージャーがみんなで挨拶してくれたんだけど、ネイルが始まると、みんな別の部屋に移動。
これはDep maiも同じ。

担当についてくれたネイリストが、時々日本語で話しかけてくれる。
「ベトナム人の女の子が一生懸命に日本語を話してくれるって嬉しい」
そう感じた。

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ここは、予め金額が決まっていて、自分の予算に合わせてアートを選ぶスタイル。
ローカルでは、サービスごとに細かくメニューが振り分けられていて、オプションでどんどん金額が積み上がるシステムが多い。
「で、最終いくらなの?」と不安に感じる事も多いけど、先に金額が解っていると安心になるよね。

CHERIR (閉業)
手のポリッシュ価格:720,000vnd(約3,600円)

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■TRU NAIL■

日本全国に店舗展開しているサロン。こちらはホーチミン支店。

ここもCHERIR同様、レタントン通りにあった。

お店に日本人は居なかったんだけど、日本語の話せる受付の女の子がテキパキと私の要望を聞いてくれた。

日本語が通じると解ったときの安心感よ。

敷地は、ここで紹介している日系ネイルサロンで一番大きな店舗。
2階にも施術スペースがあるみたい。

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白を貴重とした空間やインテリアでこちらのお店もゆったりとくつろげる。

そして、デップマイ、シェリール同様、TRU NAILのスタッフも、私に挨拶をしたすぐに、2階に上がっていく。 

そして、私は気づいた。

ローカルと日系ネイルサロン、ここが違う!
ローカルサロン・・・店の軒先や店内(お客様が見える場所)でご飯を食べたり、電話していたりと割と自由。

日系サロン・・・スタッフ専用の控室のようなスペースがあるらしく、お客様が店内に居たら、そこに移動。

ローカルも日系もお客様が居ない時は休憩しているのかもしれないけれど、その様子がお客様から見えるか見えないかでかなり受ける印象が変わる!

なるほど!!! 
こういう細かい気遣いは日系ならでは。なのかも!

このサロンは日本で流行しているネイルアートが中心に揃えてあって
サンプルもたくさんあった。

ポリッシュを頼めばよかったんだけど、このジェルネイルが可愛くて
ジェルネイルに変更しちゃった。

TRU NAIL
手のジェルネイル価格:554,000vnd(約2,750円)

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日本人オーナーのネイルサロンにいってインプットしたこと
・2店舗のポリッシュ平均:570,000vnd(約2,800円)
・技術や手際より丁寧さを感じる
・どの店舗もほぼサンプル通りのアート
・清潔という印象がある
・お店の前でお姉さんが休憩していたり、ご飯を食べていない
・日本語が話せるスタッフまたは日本人が常駐している
・セットメニューがあり、ローカルより最終金額がわかりやすい。

ローカル店と比べ、ポリッシュネイル価格が約1.6倍かあ。
日本語が通じて、落ち着いてネイルが出来て、仕上がりも満足するなら悪くないよな。

この1.6倍の付加価値をどう付けるかだよね。

私なら、どうするか。もっと考えないと。


■私がローカルと日系サロンを視察して感じたことまとめ

ベトナム人オーナーのローカル店はハイビーさん、友達のベトナム人、私の3人で手分けして調査。
日系サロンは私が一人で調査。

実際どうだったかをひと目でわかりやすくするために、このチェックシートにそれぞれが記入した。

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感覚や印象って覚えておくのが難しいから、37個のチェック項目を作って行ったサロンがどうだったかを書き込むの。

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こういうのを作っておくと、自分がそのサロンに行かなくてもシートの情報でおおよその雰囲気がわかるよ。

■■価格■■

ローカル:価格が安く感じるようにサービスごとに細かく分けられていて、オプションでどんどん追加されていく。

日系:予め金額がわかる表記だったり、コース(ケア、カラー、仕上げ)で販売されている。

私ならどうする?
→一見安すそうなローカルも最終的な価格が思った以上だったりすることもあった。ここはコースを作って明瞭会計にしたい。

■■サロンの場所■■

ローカル:路面店が多い。観光のお客様が多く訪れる場所に近いサロンは敷地も大きかった。

日系:住所は有名な通りだったりするけれど、店舗は3階だったり、路地に入ったところにある。敷地はこじんまりしている。

私ならどうする?
→「旅ネイル」がメイン商品だから、観光地近くはマスト。
家賃との兼ね合いがあるから、路面店は難しいだろう。最初は小さく始めよう。

■■清潔さ■■

ローカル:テーブルに爪を削ったダストが残ったままだったり、ポケットから道具が出てきた事も。不安要素は拭えない。

日系:キレイに掃除されている。滅菌のマシーンがあったり、道具を乗せるキャリーがある。

私ならどうする?
ネイルが終わったら、テーブルは毎回拭き掃除必須にしよう。道具を乗せるキャリーを用意。道具は出しっぱなしにしないように指導する。動物は好きだけど、店内は動物禁止。

■■スタッフ教育■■

ローカル:店舗の軒先やお客様の見えるところで食事や休憩。

日系:接客中以外のスタッフは控室へ移動し、お客様から見えない工夫あり。

私ならどうする?
→お客様の前で食事は絶対NG! 借りる物件によって難しいところもあるだろうけど、できるだけスタッフの控室は作りたいな。

■■日本語問題■■

ローカル:ベトナム語オンリー。英語が話せるスタッフがいる場合もあるが、日本語での会話は通じない。

日系:日本語が話せるスタッフがいる。ネイリストも片言で日本語を勉強している。

私ならどうする?
日本語が話せるベトナム人受付スタッフを雇って、お客様とネイリストの通訳をしてもらいたい。英語も話せたらもっといいな。
ネイリストは「痛くないですか?」「カラーはよろしいですか?」などのフレーズを覚えてもらって少しでもお客様とコミュニケーションが取れるように工夫しよう。
(ベトナム人ネイリストと日本語で話せて私は嬉しかったから)

■■お店■■

ローカル:ネイルとスパマッサージが出来るお店が多い。フットマッサージがしやすいように、どこも足置きと洗面がついている。
店内は雑多なイメージ。木目や赤、緑と原色のインテリアがちらつく。

日系:ローカルと同じく、足置きと洗面がついていた。
でも、店内のインテリアは白を貴重としていたり、インテリアにも気をつかっていたりする。

私ならどうする?
足置きと洗面は導入しない。水栓の工事も床上げの工事も高そうだし、見た目的に好きじゃない。店内はヒーリング効果のあるブルーや白を基調としたインテリアにして、ホーチミンで一番かわいくておしゃれなサロンにしたい。

働いてもらうのはベトナム人だから。ある程度は許容しながらガチガチじゃなく臨機応変にしていこう。

理想は、ベトナムの情緒を感じてもらい、ベトナム人スタッフと交流を楽しんでもらえる体験型ネイルサロン。

私がローカル店と日系店調査でインプットして諦めたこと
日系だけど、完璧な日本のサービスを提供するのは諦めた。
そもそも、ベトナム人ネイリストが日本でサービスを受けたことが無い。
体験した事があるなら、理解度は高まるだろうけれど、サービスって目に見えない心遣いが出来るかどうかも大切な部分。
それをいくら言葉で説明しても、伝わらない部分もある。
「あれしちゃだめ。これしちゃだめ」と負担がかかすぎると、スタッフは働くことが楽しくなくなる。
完璧を求めすぎると教育する私も、楽しくなくなる。
私が大切にしたいのは、スタッフが楽しく働いていそう。いつも笑顔。真剣に働いている。努力している。そういう部分を感じるお店。

日本、ベトナム。
両方の良さをバランス良く取り入れてサービスを作っていきたいな。

ベトナムホーチミン市のローカルネイルサロンを調査した時のお話↓


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