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#6欲しかった情報がきゅうきゅうに詰まっていたベトナムのネイルサロン

ネイルサロンに行ったことのある人はどれくらいいるのだろうか。
2016年10月私は、「ベトナムホーチミン市にネイルサロンを作りたい!」と思い、ベトナムのネイル事情を調査しまくっていた。

ちなみに、2013年の情報だけど「ベトナムイケるんじゃね!?」と盛り上がった情報元がこれだ。

株式会社リクルートライフスタイルの美容に関する調査・研究・情報提供機関「ビューティ総研」が実施した「ASEAN6か国の美容意識調査」のうち、各国のネイルサロン経験についての結果だ。

1位:フィリピン63%
2位:シンガポール57%  
3位:ベトナム55%
4位:タイ48%
5位:インドネシア38%
6位:マレーシア37%
ちなみに、日本は19.9%

※日本のデータは「美容センサス 2014上期調査」より引用。計算方式が異なるため、参考としてご覧ください。

ネイルサロンに行ったことがある人はベトナムでは、2人に1人以上!

これを見た私は、「とにかく、ベトナムホーチミンのネイルサロンを見に行かなければ!」とスケジュールを組んだ。

サロン経営者として、ローカルサロンに行って調査したいこと
・ポリッシュとネイルアートをした平均価格はどれくらい?
・技術力は?
・ネイルアートサンプルの再現度はどの程度か?
・お店やネイリストの雰囲気
・メニューや金額設定

では、早速いってみよう!


■このマガジンについて


ベトナムホーチミン市にネイルサロンをオープンしたのは、2016年8月。
フリーフォトグラファーとして日本で気ままにやってきた私が、ベトナムで1からお店を作って、スタッフを持つなんて考えた事がありませんでした。
でも、あるとき海外でチャレンジしたい病にかかってしまったのです。
それからは、新鮮で刺激の多い日々...。


全てが初めてでどれも大変な作業の連続。落ち込む事も多いけれど喜びの方が多いんです。
だって、毎日楽しいんだもの。



■ベトナムホーチミンにある、ローカルネイルサロンを周る


ベトナム人経営のサロンは、入り口のガラス部分にイメージ写真やメニュー貼られていたりと、とてもわかりやすい仕様だ。

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そして、このように足をあらう洗面がついている。
このスタイルは日本で、あまり見かけない。

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大通り沿いや観光客で賑わうスポットの路面店は電飾看板でにぎやか。

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人気店では、店前の道路がバイクで埋め尽くされる。

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番犬がお客さんのバイクで寛いでいることも...(笑

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「限られた時間の中で現地調査するなら、手分けするしかない!」ってことで......。

私の恩人でサロンオープンに向けて色々手伝ってくれているNgoc(ゴック)さんの会社で働くvivi(ハイビー)さんにも協力してもらい、別々にサロン調査へ。

ベトナム人のあだ名
今回協力してくれたviviさん。名前は「ビビ」って読むけど、みんなからは「ハイビー」と呼ばれています。ベトナム語で数字の2は「ハイ」と発音するの。だからvivi=ハイビーなんだって。カワイイな!!
ちなみにNgoc(ゴック)さんのあだ名はnunu=ヌゥヌゥだし。
スタッフに来てくれるLy(リィ)のあだ名はlyly=リィリィだった。
ベトナムでは、2回発音するのが好きなのかも?



■1軒ずつネイルサロンを周ってみた


■Fame Nails■

欧米人のお客様も多く訪れるローカルサロンFame Nails。
私が行った時はベトナム人のお客様ばっかりだったけれど、日本人のお客様にも人気のよう。
さすが国際派ネイルサロン。入りやすい雰囲気だし、スタッフたちも英語で色々要望を聞いてくれた。

このサロンの施術台が日本では見たことがなくって。
足の洗面台とマッサージ機が一体型になった椅子でネイルしてもらえる。

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手はネイルサンプルから選んだアートをしてもらった。
サンプルでは足と同じフレンチデザインだったのに、手は逆フレンチに仕上がった。
(手足揃えようか?って色々聞いてくれたのに?ちょっと残念......)

Fame Nails
価格:330,000vnd(約1650円)↓

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■La Diva Nails ■

ハイビーさんが行ったサロン。
ここも日本人や欧米人のお客様が多いらしい(web情報)
どこまでをOKとするかによって意見がわかれるかなぁ。
(お花の繊細さ、バランスなど)

La Diva Nails (閉業)
マニキュア価格:377,000vnd(約1850円)↓

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■Jolie Pang Nail Salon■

ベトナム人の友達に行ってもらったJolie Pang Nail Salon。
ここはネイルスクールもあり、ベトナムでは老舗のサロン。
友達もかなり期待して行ってくれたんだけど。どうだろう。。。
そもそも、爪の長さが短いので、サンプルのようなバランスに仕上がらないと理解できるけど...。
私なら、ストーンの数を少なくしてもいいから、バランス良く仕上げてほしいと思う。

Jolie Pang Nail Salon
マニキュア価格:350,000vnd(約1750円)↓

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そして案の定、友人は「バランス悪いし、1時間後にストーンが取れた!!!!」と怒っていた。

これは......。
ネイリスト=短い爪に頑張ってカタログと同じアートした。
友達=期待したのに、バランスが気に入らずストーンも取れた。

「頑張った」「期待した」のにお互いに、いい結果にならないなんて辛い。

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ちなみに、ベトナムホーチミン市のローカルネイルサロンを調査した2016年1月。当時はおしゃれな雰囲気のサロンは皆無だった。

しかし、ここは急成長中のベトナム。2017年以降、どんどん増えいる。

ホーチミン市、1区、3区を中心におしゃれサロンが出来ているよ。


Honey Nail

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ここのオーナーは、人気ネイル講師で、ネイルスクールも同じ建物内に。
仕上がりもサンプルとほぼ同じ仕上がりで、私好み!

Honey Nail
ジェルネイル価格650,000vnd(約3200円)↓

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ホーチミンに来るたびに思うのは、同じ道を走っていても景色が毎回変わること。(新陳代謝が激しいイメージ)

オーナーが20代30代ってことも普通にあり、続々とおしゃれな店舗が出来ている。
同時に無くなっていくお店も多い訳だけど。

チャレンジする人数が多ければ、成功する人も増えていくわけで。

私はそういうホーチミンのチャレンジ精神、好きだな。

ちなみに、コロナ渦でもベトナムはGDPが伸びている↓



■番外編 これぞローカル!!「ネイル横丁」


ホーチミン市で最も大きい市場、「ベンタン市場」の目の前にある路地にズラッと並ぶ「ネイル横丁」

ベンタン市場とは
ホーチミン市にある有名な市場。1914年に設立され、ベトナムの人々の生活を支えてきました。時計台のをモチーフにした入り口が目印で、市場の中は食料品、雑貨、服飾品などの小さなお店がところ狭しと並んでいます。
お土産を買いたい観光客にとって、めちゃくちゃ人気が高い市場です。

路地に入ると2.3人が入れるくらいの小さな店舗が密集している。
扉は無く、開けっ放しの店舗スタイル。
1坪程度の小スペースでネイルをしてくれる。

店前で、お姉さん達がおしゃべりしたり、ご飯を食べていたりするけれど、私がキョロキョロしていると、勧誘してくれた。

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私が爪切りをしている隣でフットネイルをしていたお姉さん。

うむ......。かなり無防備だ。

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ふと壁に展示してあったネイルサンプルを見ると、全部手書きで繊細なネイルアートサンプルがずらり。

小さな爪に細筆で書かれたアート、グラデーションを利用して描いた花のアートが並ぶ。

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「これだけの絵を描く技術があるなら、もう少し清潔感のある店舗にしたら一人勝ちできるんじゃない?」と思った。

それに、ネイル横丁は安い。

例えば、ジェルカラーが750円くらい。路面店に比べ、破格や!


足で得たきゅうきゅうの情報まとめ


ホーチミン市のローカルネイルサロンを回り得た、たくさんの情報。

ベトナム人オーナーのネイルサロンに行ってインプットしたこと
・ポリッシュとアート、3店舗平均:352,000vnd(約1,700円)
・技術や手際がめちゃくちゃいい
・90%以上のお店に足を洗う洗面がある
・路面店はガラス張りで中が丸見えの仕様が多い
・ネイリストはみんな若い(20代女性が多い)
・甘皮処理がどのお店も上手
・ネイルサンプル通りの仕上がりを期待するとちょっとがっかりすることも
・お店の前でお姉さんが休憩していたり、ご飯を食べている(入りにくい)
・外国人に対し、基本無言
・日本に比べ、清潔感が心配で入るのをためらうお店もある
・金額が細かく設定されている。最後にいくらになるか計算しにくい
・日本のネイルサロンのように同意書を書かされたりしない
私が作るお店はどうしたいか
・ローカル店に比べ、少し割高だけどサービスで付加価値をつけたい
・アートは何度も練習させて、どのネイリストでも7割の再現度を目指す
・お客様が居るときは飲食禁止。休憩は別室に移動
・簡単なコミュニケーションがほしい。日本語・英語をネイリストに練習させたい
・足を洗う洗面は置かない
・路面店はハードルが高いので、ビルの2階以上の物件を狙う
・道具や服装などは清潔にして差別化したい
・メニューはセットにして、金額もわかりやすく表記したい
・観光のお客様の為にベトナム柄をモチーフにした「旅ネイル」アートをたくさん作りたい(ベトナム人ネイリストは手先が器用だと分かったから)
・お客様でごった返しているお店より、「私だけの隠れ家ネイルサロン」を目指す


ある程度の情報は先に調べたが、自分の足で回ったからこそ得た情報がたくさんあった。

現地調査にはやっぱり行くべきだ。

私は、作りたいものが見えてきたよ。









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