ランニング始めて一年で100kmマラソンでサブ9して完走率20%の100マイルのトレイルランニングレースを完走できるようになるまでの記録
[2024/01/10更新]
先日、九州のランニングメディアの7trailsさんに、この一年の軌跡を収録していただきました。よければそちらもお聞きください。
また、出場大会履歴は以下からも一覧をご覧になれます。
2023年の1月ごろからランニングを始めて1年間継続的に練習をして、2023年10月の壱岐ウルトラマラソンでサブ9を達成して年代別入賞し、12月末に開催されたKYOTO GREAT ROUNDというトレイルランニング大会の100マイル部門(総距離167km, 累積8340m)を完走することができました。もともとの運動経験や運動習慣はほぼなく、運動は好きだが苦手で運動神経は悪いタイプです。。
周囲の反響として、ランニング一年生で100マイルの大会に挑戦し完走するというのは凄いことだと褒めていただいたので、調子に乗って英雄気取りで自分がこの一年でやったことを共有します。あくまでやったことを淡々と共有するので、それらが100マイル完走にどれだけ寄与したのかは不明です。
なおKYOTO GREAT ROUNDについては、以下で記事にまとめているのでご興味があればご覧ください。ノンマーキングでセルフナビゲーションしながら制限時間に追われる刺激的な大会です。
走り始める前のスペック
特筆する運動経験や運動習慣は全然なく、過去に何度もランニングに挑戦してはモチベーションが続かず2週間位で挫折していました。部活動は、小学生の時に1年間サッカークラブにはいるもベンチ温め専門、中学はソフトテニスで一勝もできず、高校は硬式テニスに入るも全く上達せず1年で帰宅部になっています。その後、特にスポーツはしてないです。
一方、安静時心拍数が40-43と低めで健康診断のたびにスポーツ経験を問われ、また肺活量が5000を超えておりこれも平均的な男性よりかなり高いそうです。また何も気にせず食べても体重はずっと50-53kgくらいを維持しており、体脂肪率は5%くらいのガリガリ体系です。そのため、器質的には持久力系運動向きの身体を持っているようです。
過去に2回フルマラソンに参加したことがあり、大会前1ヶ月のみの練習ですが、ギリギリでサブ4は達成できました。
このように、全く運動習慣はないし過去の運動経験も特にないが、生得的な持久力適正は平均的な人よりは正直ありそうだという前提の上でお読みいただければと思います。
マイル走るまでの年間総距離約2,500km、総累積標高41,000m
2023年1月の練習開始から12月末のマイル挑戦までの総走行距離は約2500kmで月平均にすると208kmでした。
また同じく2023/1~12月のマイル挑戦までの累積標高の総計は41,000mでした。
2023年1月 フルマラソンにエントリーし練習開始, 月間94km, 理論の勉強
翌月2月のKilimanjaro Marathonにエントリーし、これを機にマラソンの練習を開始。当時出張中でタンザニアに滞在しており、シューズを現地で買うことからスタート。
練習は週3回くらいで合計13回、一回あたり5~10kmくらいと、20kmを一回走って月間走行距離94km。
また短期間で効率良く練習するため、下記サイトを中心にトレーニング理論や運動生理学をお勉強。
2023年2月 フルマラソン(04:19:58)、月間113km
マラソン当日に向けて, 25km走を含めて7回走った。
月末にKilimanjaro Marathonに参加してフルマラソン完走。前半ハイテンションで勢いでスピード出しすぎて30km地点で案の定足が動かなくなり歩き、タイムは04:19:58。
月間走行距離は113km (大会除くと71km)。全てロード。
2023年3月 月間88km, 初めてトレイルを走る
5月の60kmマラソンに申し込んだため練習を継続。
10回走って月間走行距離88km。全てロード。
初めてトレイルを走ってみた。これを機にAltraのTimpを購入。
2023年4月 月間190km, 心拍計付き時計の購入, LT走, ビルドアップ、インターバルなどを取り入れる
心拍をベースにした練習をするためにガーミンのInstinct2を購入。これまではスマホアプリ(Run Keeper)のみで記録していた。
時計を入手したことで走るのが楽しくなり、28回走って月間走行距離190kmと頻度が3倍、距離が2倍くらいに増えた。
心拍ベースのLT走やインターバル走を導入。
また、小出さんの「30キロ過ぎで一番速く走るマラソン サブ4・サブ3を達成する練習法 」を読んでビルドアップも導入。
また、練習用のシューズとしてAltraのEscalante Racerを購入。
2023年5月 月間214km, パーソナルレッスン, 20kmと60kmのマラソン参加、100kmウルトラマラソンにエントリー。
ランニングフォームは自分で分からないので、e-moshikomu
で見つけた単発のパーソナルレッスンを受講。講師はzerobase runningの高岡さん。5箇所にセンサーをつけてランニングフォームを可視化してアドバイスをいただいた。ヒールストライク、足を体の真下方向に引きつけられていない、踵が巻き上がっていない、など全体的にブレーキがかかる走りであることが判明。シザースドリルなどを始める。
レッスン内容をもとに20Kマラソンと60Kマラソンに参加。
20Kのタイムは01:42:56, 60Kのタイムは05:58:50。
60Kで最後まで歩かずにキロ6のペースを維持して走ることができた。フォーム改善の恩恵かもしれない。
練習は30回、週末に20km走、月間総距離は214km。全てロード。
また、10月の100km壱岐ウルトラマラソンにエントリー。
2023年6月 月間160km
ダニエルズのランニングフォーミュラでお勉強。VDOTをベースにペース設定をする。
また、足の負荷を増やすためにLUNA SANDALで走り始める。
20回走り、月間総距離は160km、2回はトレイル。
2023年7月 月間253km, 30kmのトレラン大会, 地元のランニングクラブに所属
月初に初のトレラン大会(30 km / 1450 m+)に参加。
タイムは4:33:51, iTRAスコア496。
大会中に地元のランニングクラブに所属している選手に出会い、これを機に自分も同じクラブに所属。
22回走って総距離253km、うちトレイル2回。
2023年8月 月間374km, 20Kマラソンで14分更新
5月に出たのと同じ20K大会に参加。タイムは01:29:00。
5月が01:42:56だったので14分ほど更新できた。
35回走って総距離374km、60km走などロングも含む。
2023年9月 月間240km, 39kmのトレラン大会参加, OSJ KAMI100とKYOTO GREAT ROUNDにエントリー, オールナイト84kmの練習
2回目のトレラン大会に参加。38 km / 2140 m+。タイムは5:44:47, iTRAスコア531。
OSJ KAMI100とKYOTO GREAT ROUND 100マイルにエントリー。この頃から、ウルトラトレイルに向けた練習を考え始める。Garmin Enduro2やポールなどの備品購入。
OSJ KAMI100では初のオールナイトでのトレイルレースになるため、オールナイトで脊振山系84kmをハイクする月例会に参加してオールナイトでポールとヘッドライトを使う練習実施。
合わせて、KYOTO GREAT ROUNDはノンマーキングなので、Garminのルート作成機能を使ってランダムに作成された地図に沿ってGarminのナビゲーションに従って走る練習実施。
22回走って総距離240km。
2023年10月 月間461km, 10kmと100kmのマラソン参加
より素足に近い感覚で走るためにvivobarefootで練習開始。
10kmマラソン参加、タイムは00:39:08。
100kmマラソン参加、タイムは08:57:41。30代男性で3位入賞できた。キロ5分であればどこまでも走れそうな感覚を掴む。
25回走って総距離461km、50km走や60km走などのロング練習含む。
2023年11月 月間155km, 100kmのトレラン大会参加
OSJ KAMI100に参加。109 km / 6100 m+でタイムは20:54:24, iTRAポイント
507。3周ループの大会で2周目は大腿四頭筋が死んで下りで脚が痛すぎてほぼ歩く羽目に、なんとか完走できた。
13回走って総距離155km。
2023年12月 月間216km, 50kmのトレラン大会, 100マイルトレラン大会
南阿蘇カルデラトレイル50kmに参加。
12回走って総距離216km。
その後KYOTO GREAT ROUNDに参加して100マイル無事にデビュー。
振り返り
こうして振り返ると、ランニング初めて5ヶ月で100kmウルトラマラソンにエントリーし、9ヶ月で100kmトレイルと100マイルトレイルにエントリーしており、ランニング一年目でマイラーになるためには「とりあえずエントリー」という”勢い”が一番大事で、その勢いを補完するためのランニング理論に基づいた効率的な練習やランニングエコノミーの向上が次に大事なのかなと思います。
また、この一年の中でトレイルを走ったのは大会含めて恐らく20回に満たず、トレイル大会が練習という感じでした。つまり、100マイルトレイルを完走するにあたっては練習の比率はロード中心でも問題なく、トレイルのテクニックを上げるよりも、とにかく走って基本的な総力を高めることが大事なのかもしれません。
加えて、この一年は普段の歩きも走りも全て所謂ベアフットシューズと呼ばれるゼロドロップのシューズを使い、Escalante Racer -> ルナサンダル -> vivobarefootと、徐々になるべく裸足感覚でソールが薄くなるようにしていきました。これももしかすると、脚の強化と怪我をせずに走り続けられた要因の一つなのかもしれません。
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