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学生ブログvol.1「2022年勉強になったこと」



文章を書いてくれと頼まれた。


日頃から趣味程度に、小説と呼ぶにもおこがましい創作物をポチポチ腱鞘炎になるまで打ち続けてはみんな大好きPのつくサイトに投稿したりだとかしている私にとって、さして難しい話でもない。

しかし今回はテーマが決められているという。
果たしてどのようなテーマが与えられるのか、ドキドキドキドキドキドキドキドキ…君の愛馬が…と今にも走り出しそうな鼓動と共に送られてきたLINEの文面を見た。

「2022年、勉強になったこと」

私は頭を抱えた。
文章上でのパフォーマンスの都合で上記のようになったが、本当は友人とカラオケにいたので全然頭なんて抱えていない。
某カラオケ店が某アニメとコラボしていたので、イケメンに囲まれながら楽しく歌っていた。
コラボドリンクなんて2人で6杯も飲んだ。
皆様お気づきかもしれないが、私は日常会話でも文章上でもよく話に深入りしてしまう。
情景を事細かに説明してくれる小説なんて大好物だ。
この後もそんな文章が続くことを、この場を借りてお詫び申し上げたい。

ツラツラこんなことを言っているが、本当にこのテーマには少し焦った。
何故なら私にとって2022年は負の年であったからだ。
ここで不幸アピールをしても私は勿論、こんな拙い文章を有難いことに読んでくれている方にも負のオーラが蔓延してしまうといけないので明記は避けるが、兎に角良いことがなかった。

厄払いしたのに。

5000円も出したのに。

何故神仏類に関わることは明確な金額が決められていないのだろう。
「5000円〜」とかの表記にモヤモヤすることがよくある。

まるで私の人柄を試されているようではないか。

じゃあ6000円出した人は私よりも少し多めに厄が落とされたのだろうか。
素人は黙っとれ案件の話を延々としても申し訳ないので、そろそろ話を進展させる。


マしかし、何も1年間ずっと良いことがなかった訳ではない。

専門学校日本デザイナー芸術学院、通称ニチデに入学して私の生活は大いに潤った。
流れ作業のように義務教育を受け、当たり前だと思って地元の高校に進学した私にとって、学校生活は「やらされている感」の連続だった。
それがニチデに入学して一変した。
「やらされている」が「やらないといけない」に変わったのである。
これは私が一人暮らしを始めたことも大きなきっかけになっていることを念頭に置いて欲しい。
自分のことをやってくれるのは自分以外いないのだ。
デザインのアイディアを出すのも自分。
課題を期限まで終わらせるのも自分。
効率良く作業する為にはどうしたら良いか考えるのも自分。
友人と楽しく遊ぶのも自分。
アルバイト先を探すのも自分。
自分の趣味の時間を限られた時間の中で割くのも勿論自分なのである。
この生活が、18年間ど田舎で平凡にのほほんと暮らしてきた私にとって大変刺激的であった。
何をするにしても自分で選択して行動しなければいけないこの生活が、大変楽しかった。

「親に確認しなきゃ」。
アルバイトを始める時に、私の脳内で一番最初に出てきた言葉がこれだった。
気がついた時には心底ゾッとした。
何故確認をとる必要があるのか。
勿論大事なことではあるが、基本的には自分の娘が危ないアルバイト以外で何をしようが知ったこっちゃないだろう。
私の親の場合「どうぞどうぞ」しか言わない。
ダチョウ倶楽部教育である。

アルバイトをやって良いかどうかを親に確認しなければいけないなんて思考になるのは、前述の通り私が生まれてこの方閉鎖的な田舎という空間で育ってきたからだ。
凄くとってもめちゃくちゃ良い感じに言うと箱入り娘みたいな状態なのだ。
外の世界は危ないと小さい頃から言われ続けていたお嬢様(勿論私のことである)が、ある日突然現れた1人の王子様(これも勿論本当に来てくれた)によって外の世界に連れ出され、沢山物事を知って自我を手に入れて王子様と結ばれる夢物語…..。

長々と話してきたが、これが私の2022年である。
2022年は負の年だったと言ったが、案外そんなこともなかったかもしれない。
だって私お嬢様だったし。
王子様迎えに来てくれたし。
なので最後に、今回のテーマである「2022年、勉強になったこと」を皆様に伝えて締めたいと思う。

Suicaを携帯アプリで使うとチャージがめちゃくちゃ面倒臭いから絶対カードを買うべき。






グラフィックデザイン(クリエイティブデザイン)科1年 S




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天才か??


Sさんが書いた文章を偶然見つけ、声をかけさせて頂いてからしばらく。
400字以上あるとありがたいですねえ、と話していたら1800文字でデータをくれました。Sさんの辞書には加減という言葉は載っていないようです。

朗らかな人間性、お笑いを愛する心、通学するだけで近所のお団子屋さんから「これ持ってきな!」とお団子をもらってしまう朝ドラの主人公体質。
初めての学生ブログをお願いするならSさんしかいないと思っていました。


以下、Sさんからしたら小っ恥ずかしいかも知れませんがnote担当なりの感想を述べていけたらと思います。





「やらされている」が「やらないといけない」に変わったのである。

これにすぐ気づけたのは素晴らしいなあ、と感じました。
そうなんです。もちろん学校は最大限サポートはしますが、それは技術を教えて環境を整えてあげて、というところまで。作品制作や課題を講師・職員が代行するわけではありません。「自分で」「自分のために」やらなければ、いつまで経っても現在地から前へ進めないのです。

自分のことをやってくれるのは自分以外いないのだ。デザインのアイディアを出すのも自分。課題を期限まで終わらせるのも自分。効率良く作業する為にはどうしたら良いか考えるのも自分。友人と楽しく遊ぶのも自分。アルバイト先を探すのも自分。
(中略)
何をするにしても自分で選択して行動しなければいけないこの生活が、大変楽しかった。

学校のことだけでなく、私生活の部分まで「自分で」という視野を広げられたのもすごいし、Sさんは一人暮らしで自立と自律の意識を得たようです。その上で生活を楽しんでいるのは、素晴らしいの一言。マリオのスター状態みたいに楽しそうに走っている人には誰も敵わないんですよね。


私の親の場合「どうぞどうぞ」しか言わない。
ダチョウ倶楽部教育である。

最高。





そしてSさんは最後に、軽妙な語り口で散々読者を引き込ませた上で、今まで丁寧に敷き詰めた布石を全部踏み砕き、本文をこう締めます。


Suicaを携帯アプリで使うとチャージがめちゃくちゃ面倒臭いから絶対カードを買うべき。

それは、そう。





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今回のように、これからは少しずつ学生の皆さんが綴る日常生活をお届けできればと考えています!

そして偶然このnoteを見ているニチデ在校生のそこの君!!!!!!
もし自分の文章を誰かに見てもらいたいという気持ちがあれば、ぜひnote担当に声をかけてください。

note担当が誰だかわからない時は教務課カウンターで「note担当って誰ですか?」と聞いてください。

「誰だ…私を呼ぶのは…」と雲を割って出てきたら、その人がnote担当です。





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