見出し画像

小学校教員という仕事の醍醐味

私が小学校1年生の時に担当してくれていた先生は、私が2年生に進級するときに他校に移動された。
当時の記憶は静止画的で、エピソードしか覚えていない。担任については、顔と名前と声の感じを薄ら覚えてはいるものの、その先生がどんな方だったかは全く覚えていない。

今日久しぶりに断捨離をしていたら、
その先生から、私が6年生の卒業時にもらったであろう、巻物が出て来た。
1年生の時に私が描いた似顔絵、そして親からの手紙、平仮名を覚えたてで書いたであろう名前。
それを1クラス分、6年間も個人的に大切に保存していたことになる。
そして、その先生はきっとそれ以前にもそれ以後にもそのように卒業生を送り出してきたのだろうと想像した。
(今は個人情報保護の関係でこれもやってはいけないルール)

同じ職業を経験した者として、
卒業式の前というのは忙しさのピークで、通知表や年度末の膨大な事務作業を抱えながら、卒業生への贈り物を作ったとすると、きっと心ある素敵な先生だったんだろうなぁと、改めて出会い直したような気持ちになった。

私の記憶の中での先生は覚えていないけれど、『卒業時にこれを受け取ったら喜んでくれるかなぁ』と、まだ卒業の意味もわからない幼児みたいな1年生の子どもたちにこれを取り組ませたことを想像したら、、、妙に感動してしまった。

私はここに、小学校教員の醍醐味があると思う。私は今でも強く、教員に戻りたいと思うことがある。こんなふうに子どもたちの人生に関わりたいし、目の前の子どもたちを全力で応援できるなんて、心の底からワクワクする。
教員とは、本来このような職業であるはずだ。

目の前の子どもがどうしたら、驚いてくれるか、楽しんでくれるか、ワクワクしてくれるか、学ぶことの楽しさを自分が伝えることができたら、、そんな風に思って教員を目指したし、希望しかないと、こんなに夢のある仕事は他にないんだと思うからこそ、、。

教員はいつからこんなに夢のない仕事に成り下がってしまったのだろう?
文科省が22年度に行った調査で精神疾患で休職した教員は過去最多の6500人。

今は日々の業務に忙殺されて、こういうことを思いつく暇もなければ、労力もない。

教員ってこんなに素晴らしい、思い出の箱から出て来た3枚の画用紙から、この仕事の本来の魅力を、強く、思い出させてもらえた気がした。


#不登校
#学校問題
#教員の負担軽減は子どもたちのために絶対必要

この記事が参加している募集

#仕事について話そう

110,502件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?