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読書|武田 砂鉄 「べつに怒ってない」

単行本(ソフトカバー):272ページ
読了までにかかった時間:100分

低気圧に振り回されたこの1週間。

体が重いと何かを読もうとする力も湧いてこず、すっかり読書から遠のいていたけれども、そろそろ何か読みたくなってきた。

重厚な物語は読めそうにないけれども、何か本を読みたい。

本を読みたいというよりは、文字を追いたい。

メッセージ性とか意味とか目的とかなくていいから、何かまとまったものを読みたい。

ただし、無駄のない読みやすい文章で。

そんな事を思いながら本屋をパトロールしていて見つけたのが、武田砂鉄さんの「べつに怒ってない」(2022年発売)。

社会問題を提起するわけでも、風刺するわけでもない、武田さんがただただ日常の出来事や気になることを書いたエピソード集。

「だからなに、と思われそうな文章ばかり載っている。」と帯にあったけど、失礼ながらまさにそうだった。

なんてことはないんだけど、「ああ、分かる」の連続。

武田さんと私、同じくらい平熱低いんじゃないかな。

と思いたくなるくらい、どのエピソードもすんなりと私の中に入ってきた。

「考えすぎのプロが紡ぐ日常」に共感しきりということは、私も「考えすぎ」の部類の人間なのか。

そんな自覚はあんまりないけれども、スルスルと読めて読後少し楽しい気分になったので、自分が「考えすぎ」の部類なのかどうかは、またいつかの機会に考えることにする。

「日経MJ」の連載をまとめたものだそう。見開きにワンエピソードなので、とても気軽に読めます。なんとなくですが、お疲れ気味の方におすすめしたくなるような本です。


(ちなみに、どう考えても怒ってそうなタイトルですが、武田さんは怒ってないです。)

武田 砂鉄 「べつに怒ってない」
筑摩書房 2022年7月14日発売


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シマエナガ子
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