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中高生2人を育てながら感じるイマドキの子たちが持つ爽やかさ

うちには2人の子がいる。1人は高校生、1人は中学生。同じように育ててきたつもりで、似たような顔をしているのだけれども、性格も食べ物の好みも違う。真逆とも言えるほど違う。子1は甘党、子2は辛党。子1は計画通りに事を進めることを好み、子2はその時々インスピレーションに突き動かされることを好む。そして、子1は生粋のジャニオタ、子2はボカロ好き。夕飯時のアラフォー母は、交差することのない2人の推しの話をひたすらに傾聴する。

そんな対極にいるような子どもたちを育てているのだけど、2人にもある明確な共通点があることに気がついた。

それは、友人関係。ありがたいことにそれぞれ仲良くさせてもらってるお友達が複数いるのだけれども、どちらも仲間内での好みが千差万別で決して同類の集まりではないというところは共通している。

聞く音楽が違えば、好きなドラマも違うし、洋服の好みもそれぞれ。インスタに上げる内容も全然違う。ぱっと見た感じ共通点があるようには見えないけど、普通に仲が良い。

推しが違くても話ができる。趣味が違っても、興味が違っても、お互いの好きを尊重できる関係。

昭和生まれの私としては、正直驚いたし、すごくいいなと思った。

私の中高生時代は、同じものを好きでいることで安心する、流行りに乗ってなんぼみたいなところがあったから、子どもたちのような「みんな違ってみんないい」というシンプルで爽やかな前提を元にした関係がすごく新鮮で羨ましくて単純にいいなと思った。それぞれ「自分の人生生きてます」と宣言した上で関係を構築できている感じ、とでも言ったらいいだろうか。

同じようなことを思ったのが、世界を舞台に戦うアスリート達のコメントを聞いた時。かつてアスリート達の多くは、「国のために」とか「みんなの期待を背負って」みたいなことを話すことがあったように思うのだけれど、最近のアスリートの発言を聞いていると、「自分の高みを目指すため」、「楽しみました」というコメントが少なくない。

そうそう、それでいいんだよと思う。みんなの応援あってこそのスポーツという側面は、興行というところでは当然なんだけれども、それ以前にその人の人生だもの。外野の期待に追い詰められて心を捨ててしまう前に、その人自身の人生を楽しんでいただかないとってことぐらい、応援する側だって分かってる。どんなアスリートも世間の共有物ではなくて一度きりの彼・彼女の人生なのであって、それを分かった上で観客は楽しむことができればいいわけで。

テレビ局のメダル獲得数ばかり追う「日本勢〇〇個目の金メダル獲得とはなりませんでした」の報道の仕方とかも、本当に視聴者は期待しているのかというと、世間ではもうそんなでもないような気がする。

子供たちの話に戻る。そんな風に個を尊重することがデフォルトな子どもたちだから、生き方、つまりは進路を選ぶ際も個々人様々な決断をする。小・中学校ではさほど感じなかったけれども、高校生を抱える保護者として昔とは比較にならないほどの選択肢の広がりを感じるし、それを多くの家庭が良しとしているし、本当に時代が変わったんだなということを感じる。

逆にいうと、情報を集め精査して決断できる子たちは自由に大海を泳ぐことができるけれども、情報にアクセスする方法さえ知らないままに育つ可能性も存分にあるということでもあって。学校任せ、塾任せでは情報が追えないくらいに選択肢が複雑化した時代に、インターネットの海の上でいかに舵をうまく切ることができるかが重要になってきている。

私としては、せっかく子供たちがフラットな感覚を身につけ自分の好きを大切に生きていってくれているなら、せめてそれを邪魔しないように応援していきたいし、人ぞれぞれの好きを尊重しながら、社会と調和できる人となるにはどうしたらいいのか、そんな人に育てるにはどう見守っていけばいいのか、日々更新される情報に接しながら模索していかなくてはと思う。

そう頭では分かっていても、つい無駄に心配になり先回りしてしまう面もあり、まだまだ親として修行が足りないなと思うのだけれど。

思いつくままに書き連ねてしまったけれども、とにかく、数ある選択肢の中から自分の選んだ道を信じて、楽しくしなやかに生きて行ってほしいし、私もそんな人でありたい。そんなことを思うゴールデンウィーク。子を推す親としては、ひとまず明日のお弁当の準備をしなくては。明日からまた学校という家庭も多いかもしれません。保護者のみなさま、束の間の日常が戻ってきますが、お互い子どもたちをしっかりとサポートしていきましょう!

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