わたしたちは、科学といかに向き合うべきか?【人生工学Ⅰ部 第1章①】

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では、早速!

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この世界って何なのでしょうか?

この世界について色々な考え方がありますが、1つ間違いなく言える”世界の土台”ことがあります。

それは結局、どんな世界観もどんな考えも全て「もしもこうなら〜」という仮説から成り立っているということ。日常の考えなども多くの場合、「もしも目に見ている現実が本物なら〜」とか「もしも私の記憶が正しいなら〜」という仮説があって、成立しています。

人生工学も仮説から始まっていますから、「もしも」が間違っていたら全て間違っているかもしれません。人生工学とは、そのために「もしも世界がこうなっていると考えたなら、こう生きると人生最高だと思いません?」という提案になります。

世界観自体が壮大な「もしも」の仮説ですが、ここから人生工学はスタートします。では早速、参りましょう。

第1章 科学とどう向き合うか? 

あなたは科学の本質と、その2つの落とし穴に気づいていますか?あなたの人生観、世界観は何が中心になっていますか?何かに奪われていませんか?

この章では、”世界観を科学に奪われる”ことなく、”科学を使いこなす向き合い方”から始めていきます。

①現代人の多くは科学を基礎に生きている

突然ですが、科学って素晴らしいですよね!こうしてあなたに本を書いてお届けできるのも、科学が進んでパソコンという機械が開発されたおかげです。

おそらくあなたの考えには”科学”を基礎とした世界観をもっているのではないでしょうか?当たり前すぎて「科学を大事にしている」なんて意識はしていないかもしれません。

でも例えば、病気になればお医者さんに行き、ダイエットや筋トレの為に栄養や運動に気をつけてみる。こうした行動を当たり前にするのは、無意識のうちに「科学」を前提としているからではないでしょうか?

人生工学でも同様に、科学を基礎とします。改めて科学って素晴らしい。でも「科学的に正しい」ことだけを盲信することも危険だと考えます。

どういうことか?たとえば「牛乳はカルシウムが豊富なので、体にいい」と習って、体や健康のために牛乳を飲んだことはありませんか?牛乳にカルシウムが含まれていること。カルシウムが骨や身体にポジティブな働きをすること。これは科学的に正しいとされています。

しかし、最近の研究では「牛乳は体に悪い」という説も出てきています。これは牛乳の成分を分解する酵素が少ない場合に、逆に牛乳の成分が体の中でガスと酸を発生させ、下痢につながるという説です。「言われてみれば、牛乳を飲んで体調が悪くなっていたかも」という経験もあるかもしれません。結論、あなたの体質や状況により「牛乳が体にいいか悪いか」はゆれ動くということになると思います。

もしかしたら今後牛乳の成分と身体への影響について研究が進めば、「牛乳はものすごく身体によかった」とわかるかもしれませんし「牛乳はものすごく身体に悪かった」となるかもしれません。

一つ言えるのは、「今ある科学的に正しいこと」を100%信じることが良いとは限らない、もしかしたら悪い結果につながっているかもしれない。ということです。

牛乳の話だとかわいい話ですが、昔のドイツでは「環境に適応できた優れた種族が反映する」という”生物学”の理論を用いて、大量虐殺を肯定していました。「今まで優れた生物が生き残っている。人間でも優れていない人はいなくなったほうがいいだろう」という”優生学”の発想ですね。

当時は科学的な背景もあり受け入れられ、これが常識でした。日本もヒト事ではなく、1940年には「国民優生法」が成立し、障害などを持つ人の不妊手術(断種)を認めていました。

もちろん今では否定されていますが、「今ある科学的に正しいこと」を盲信することがいかに危険か、お分かりいただけたかと思います。

人生工学では「科学は素晴らしいが、同時に”常に絶対では無い”」という態度をとります。

では科学的ではないこと、非科学的なことにはどう向き合うのでしょう…?そして科学の落とし穴とは何なのでしょう?

-- 第1章 ② に続く↓--


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