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甘い誘惑を減らす:砂糖の適切な摂取と健康への影響#食事編7

今回は「砂糖」をテーマにお話したいと思います。
砂糖の摂りすぎは現代社会における主要な健康問題の一つです。多くの人が大好きなジュース、お菓子、缶コーヒー、エナジードリンクなどには、驚くほどの量の砂糖が含まれています。しかし、砂糖の過剰摂取がなぜ体に悪いのか、そしてどのように摂取を控えるべきなのかについて、多くの人は詳しく知らないかもしれません。この記事では、砂糖摂取のリスクと、健康を守るための適切な砂糖摂取量について解説します。

ではいってみましょう!


砂糖が健康に及ぼすリスク

ではさっそくですが、砂糖の過剰摂取には様々な健康リスクと関連しています。

  • 糖尿病

  • 肥満

  • 心筋梗塞

  • 虫歯

  • 気分の過剰変動

上記以外に別の疾患リスクなどもありますが、これだけでも充分、砂糖の過剰摂取のデメリットを感じたのではないでしょうか。

砂糖って「空のカロリー」!?

「空カロリー」という用語は、必要なビタミン、ミネラル、食物繊維、必須脂肪酸などの栄養素がほとんど含まれていないか、全く含まれていないにも関わらず、高いカロリーを含む食品や飲料に対して使われます。砂糖や一部の加工された食品が空エネルギーに当てはまりますね。ゼロカロリーという意味ではありません。
そもそも人工的に食品に添加された砂糖などの糖類は、穀物や野菜から炭水化物を摂っていれば不要なものです。
こうした空カロリーの食品を日常的に食べていることが、栄養も取らずにエネルギーの摂取量を増やしてしまい、健康的な生活の質を低下させている可能性があるのです。

*砂糖への欧米の見方

欧米では「Suger is next to Tobacco:砂糖はタバコの次(に体に悪い)」という言い方もあるくらいで、健康への害や産業界の関連、税金の話などの話が尽きないタバコと砂糖が似ていることを表しています。

砂糖って何?

そもそも砂糖(糖)について少し説明したいと思います。
3大栄養素の1つでもある炭水化物は大きく分けて糖類食物繊維の2つがあります。

・糖類
消化や吸収されて、エネルギー源として体内で利用されます

・食物繊維
体内の消化酵素で消化されずに、腸内環境を整える効果があります

さらに糖類の種類として、単糖類・二糖類・オリゴ糖・多糖類に分かれます。

・単糖類:グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ガラクトースなど

・二糖類:スクロース(ショ糖、いわゆる砂糖)、マルトース(麦芽糖)、ラクトース(乳糖)

・オリゴ糖:フラクトオリゴ糖など

・多糖類:でんぷん、グリコーゲン、食物繊維など

これらの種類を覚える必要はありませんが、本や健康情報でもこれらの用語は頻繁に出てくるので、知っておいてそれぞれの違いを理解しておくのも大事なことかと思います。

WHOでは単糖類と二糖類、つまり人が食品・飲料に添加する糖類のほか、蜂蜜・シロップ・果汁・濃縮果汁中に天然に存在しているものを制限すべきとしています。
簡単に言うと、加工食品や清涼飲料水などに含まれる砂糖やシロップ、ハチミツや果汁ジュースに含まれる糖類のことです。

生鮮果実や野菜中の糖、牛乳などに含まれる乳糖は含まれていません。
私たちが一般的に使ういわゆる「砂糖」は、二糖類のショ糖と呼ばれるものです。

みんな砂糖摂り過ぎ!?

WHOでも1日に砂糖などの糖類の摂取に関する指針 (2015年)を発表していて、砂糖などの糖類を、生涯を通じて減らすことを強く推奨しており、 1日の総エネルギー摂取量の10%未満に抑えることを強く推奨していいます。さらに総エネルギー摂取量の5%未満にすることで、更なる健康効果のメリットが得られるとしています。

さて、この総エネルギー摂取量の5%ってどのくらいの量なのでしょうか。
仮に2000kcalを1日の総エネルギーと計算すると、25g(ティースプーン6杯分)の砂糖が該当することになります。

では一体25gってどの程度の量なのでしょうか。
例を少しだけ上げてみると(商品などによって、かなりばらつきがあり)

  • コーラ 500ml:50g

  • スポーツドリンク 500ml:33g

  • 缶コーヒー:15g

  • 野菜ジュース 200ml:15g 

  • 栄養ドリンク:20g

これだけでも、1日の推奨量25gを軽く超えているものや、ほぼ推奨量に近いものもあって、ドキッとしてしまいますよね。
もちろんその他にもお菓子などはもちろんのこと、普段の食事にも使用するケチャップやソースなどの調味料にも砂糖は使われているので、注意が必要です。

では我々日本人はどのくらい余計な砂糖を摂取しているんでしょうか?
最近の研究で20歳から69歳の男女を調べたところ、WHOの基準の糖類の量は35.7gでした。25gを基準と考えると、やはりオーバーしていますね。

また、推奨量を超えている男女・年代別の割合は全ての層で50%以上を超え、特に大人の女性や幼児では90%の人たちが推奨量を超えていると推定されています。

人工甘味料は砂糖の代わりになるか!?

少量で砂糖よりも何倍も甘くすることができ、カロリーも少ないことで、人口甘味料は近年砂糖の代替品として人気です。スクラロースやアセスルファムK、スクラロースなどは有名な人口甘味料ですね。

一方でこちらも有名なステビアは自然由来の甘味料で、ステビアの葉から抽出されます。そのため天然甘味料と呼ばれています。
人工甘味料とステビアなどの天然甘味料との比較研究はほとんどないようで、どちらが優秀か現時点ではよくわからないようです。
ここではまとめて人工甘味料とさせていただきます。

これら人工甘味料を砂糖の代わりとして使うのは健康上アリなのでしょうか?

結論から言うと、人工甘味料が健康に良いという十分なエビデンスはまだありません。良い影響や悪い影響も混ざっている状況というのが現状です。

また、WHOは2023年5月に、アスパルテームなどの人工甘味料は、体脂肪減少など長期的な体重管理には寄与しないとして、ダイエット目的での摂取を推奨しないとの指針を公表しています。
これらのことからも健康に気をつけるならば、砂糖と共に、人工甘味料もできるだけ控えるのが無難と言えましょう。

どのように砂糖(糖類)を減らす?

さて、ここまでで砂糖や人工甘味料をできるだけ控えた方がいいとお伝えしてきましたが、そんな簡単に甘いものをやめられたら苦労しないよという声が聞こえてきそうです。
かくいう私も甘い物を控えるのはかなり大変でした。今でも甘いものは好きなのでよく食べていますが、以前と比べて格段に甘い物を口にする量が減りました。過去に色々と実際に試してみて、一番効果があった方法をお伝えします。

高カカオのチョコレートをストックしておく

これが一番私には効果がありました。
ちなみに過去色々試してみた方法がこれらです。

  • 甘い物を目の届く場所に置かない(買わない)

  • 一度に食べる量を減らす

  • 甘いもののデメリットを知って、食べる気を起こさせない

  • etc.. 

これら上記の方法ではあまり効果がなかったのですが、高カカオ(私は72%)のダークチョコレートをストックして、甘い物を食べたくなったら、少しこのチョコを食べると満足するようになりました。

カカオ成分が70%以上の高カカオのチョコレートは血圧を下げたり、心疾患のリスクを下げたりと、様々な疾患の予防効果が期待されています。
もちろん砂糖ができるだけ入っていないハイカカオチョコレートを少量程度にすることが望ましいです。

甘いものを控えたい方は一度試してみることをオススメします。

次回は「色とりどりの野菜を摂ろう」です。
ではまた!

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