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馳知事のオリンピック買収で有名になった官房機密費のお話(法案一本二百万)

石川県の馳知事による東京オリンピック2020誘致に反する暴露発言が波紋を呼んでいる。
都内で行われた講演の席で、馳知事は、2020年東京オリンピックを誘致するに当たって、IOCのオリンピック招致委員に対して、特別なアルバムを送ったことを暴露してしままった。この特別アルバムは、各招致委員が現役のオリンピック選手だった時の雄姿をまとめたものとのこと。
そして、この特別アルバムの制作には20万円が費やされ、その資金は、官房機密費から出ていたというのだ。

官房機密費

官房機密費と聞いても知らない人もいるかと思うので、簡単に説明してみたい。
総理大臣の女房役たる内閣官房長官の元には、月一億円程度(年14億円)の領収書不要、使途自由の機密費用が予算計上されている。これが官房機密費だ。
各種報道を総合すると、内閣官房長官の執務室には金庫が置かれており、その中には、100万円単位で束ねられた札束が1億円常備されいるらしい。
興味深いのは、この機密費が何に使われているかだ。20年ほど前に、この官房機密費の使途を期したメモが、共産寮に流失し、国会の場で暴露されたことがある。
一番多額の支出があったのが、パーティー券の購入だ。これは自民党の政治家が開催するパーティー券を官房機密費で購入していたのだろう。政治資金への流用だ。
二番目に多い支出項目は、国対費となっていた。その額三千万円以上(多分一か月の支出だろう)。
それ以外は、冠婚葬祭費や謝礼費などに充てられていた。この謝礼費というのは、政治情報や外交情報を入手するための食事代、飲み代、謝礼などだそうだ。
また安倍政権になってからは、大物ジャーナリストなどの接待(買収)にも多額の官房機密費が使われていたとの報道もある。

国対ってなに

支出項目の中で一番馴染みが薄いのが”国対”費用だろう。日本の国会のスケジュールは、基本的に各政党の代表者の合意で決まる。各政党の調整担当者のことを略して”国対”と呼んだりする。”国会対策”の略だ。

この”国対”担当者の間で、各員会の審議スケジュール、採決の日取りなど、国会運営にかかわる事項は、基本的に全てこの国対で各党代表による協議の上決定されている。
ニュースで国会が空転していると言っている場合には、この国対で国会のスケジュールの合意が得られない場合だ。

法案一本二百万

私がこの国対の話を初めて聞いたのは、今を去ることうん十年前の大学生の時代だ。大学の選択科目で政治学の授業を取っていたのだが、講師は、元国会議員秘書だった教授が担当していた。
その講師によると、当時国会では「法案一本二百万」と言われていたそうだ。
国会で法案を通す場合には、「国対」を通じて、与党(自民党)から野党(社会党など)に対して、現ナマが渡されていたらしい。その値段が「法案一本二百万」だ。
これだけでも一般庶民から見たら驚きだろう。日本の政治がカネまみれなのは知っていても、国会内部で公然と買収行為が行われているとはふつう思わないだろう。
だが実のところ、これが実態らしい。
このお金は、国対から野党の各議員に、「ビール券」や、有名百貨店でのお仕立券付きのスーツの生地、ワイシャツ券として配分されていたそうだ。
また重要法案などは単価が上がり「一本一千万」、予算案の場合には「数千万〜億」の金が国対を通じて、与党から野党ん流れていたそうだ。
マスコミでよく耳にする「国対」とは、要は与党(自民党)が野党(社会党など)を現金で買収していたのだ。
そして、この金の主な出所が「官房機密費」ということらしい。

共産党だけは絶対受取らない

実は、この国会の国対を通じた与党(自民党)による買収に唯一絶対に応じてこなかった政党があるそうだ。
それが”共産党”だ。
共産党は、”新聞赤旗”などの独自財源を持ており、カネの面でも完全独立を保っている。そして官房機密費が原資の”国対費”も絶対に受取らないらしい。さらに”政党助成金”も受取っていない。
共産党が政治の世界で蛇蝎の如く嫌われているのも、実はイデオロギーではなく、「金で買収できないから」なのかもしれない。
逆に言うと、旧社会党も民主党も、実は立憲や国民もカネで何とでもなるという話かもしれない。

今はネット対策にも

領収証がいらないこの「官房機密費」に関しては、監査も入らず、やりたい放題使いたい放題が現状のようだ。最近では、SNSなどのネット対策にも、この官房機密費が使われているらしい。

記録の公開も必要か

この官房機密費に関しては、今のところ情報公開が一切されていない。
双方がイデオロギーを掲げて闘ったことになっている歴史的な政治闘争が、実はカネの金額でただ揉めていただけとうことも有り得る。またメディアで報道される話とは異なり、実は日々行われている政治自体が、実はカネの額を巡っての争いだったという話かもしれない。
できれば30年後とかにアメリカのように情報公開してほしいものだ。




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