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#91 誰でも読めるMTG英語 大文字じゃない outlaw


Lizard と Rogue

 今回のカードはこちら

《笑う者、ジャスパー・フリント》

Outlaws of Thunder Junction(サンダー・ジャンクションの無法者)』収録のカードです
サブタイプ「Lizard(リザード)」は「トカゲ
カタカナ読みはモンスターが出てくる作品で時々見かけますね
Rogue(ローグ)」の日本語訳は「ならず者
紙で遊んでる人なら「ローグデッキ」と言う単語は聞いた事があるかもしれません
ただこれは「地雷(マイナー)デッキ」と言う意味で「ならず者の部族デッキ」の事ではないのでややこしい

それではテキストの方を訳していきましょう


Mercenary と own

まずは上の短めの能力

Creatures you control but don't own are Mercenaries in addition to their other types.

「Creatures you control」で「あなたがコントロールするクリーチャー」
「but」の意味は「しかし」
動詞「own(オウン)」の意味は「所有している」
「control」とは別の所有なので「オーナーである」だと推察できますね(そもそも own + er で owner ですし)
「Creatures you control but don't own」までをまとめて
「あなたがコントロールしているがオーナーではないクリーチャー」
ここまでが主語ですね

Mercenaries」は一旦置いておいて
「in addition to」は#79でやった「~に加えて」
「other」は#2でやった「他の」なので
「their other types」で「それらの他のタイプ」
「their」が指すそれらは、主語の「Creatures you control but don't own」の事ですね

全部をまとめると
「Creatures you control but don't own are Mercenaries in addition to their other types」

「あなたがコントロールしているがオーナーではないクリーチャーは、それらの他のタイプに加えて Mercenary である」
となります

Mercenary(マーセナリー)」の意味は「傭兵(ようへい)」
ジョブの種類が多いRPGだとカタカナで見かける事もある単語です

「コントロールを奪った相手のクリーチャー」を「金で雇った傭兵」として扱う、フレーバー的に美しい能力ですね


outlaw と Assassin と Pirate 

では、下の長めの能力。文としては2つですね

At the beginning of your upkeep, exile the top X cards of target opponent's library, where X is the number of outlaws you control.
Until end of turn, you may cast spells from among those cards, and mana of any type can be spent to cast those spells.

「At」なので誘発型能力
「At the beginning of your upkeep」は「あなたのアップキープ開始時」
動詞「exile」は#6でやった「追放する」
「the top X cards of target opponent's library」で
「対象の対戦相手のライブラリーの上からX枚」

「where X is」は#23でやった「Xは」何かの説明
「the number of outlaws you control」は「あなたがコントロールする outlaw の数」

outlaw(アウトロー)」の意味は「無法者
これは読み方さえ分かればそう難しくはないでしょう

今日の流れだとこれもクリーチャータイプに見えますが、サブタイプの頭文字は必ず大文字になるので、この「outlaw」はサブタイプではありません
じゃあ、何なのか
他のカードから注釈文を見てみましょう

《町への帰還》

(Assassins, Mercenaries, Pirates, Rogues, and Warlocks are outlaws.)

クリーチャータイプが並んでますね
複数形のまま訳します
Assassins(アサシンズ)」は「暗殺者
「Mercenaries」はさっきやった「傭兵」
Pirates(パイレーツ)」は「海賊
「Rogues」もさっきやった「ならず者」「Warlock」は#87で扱った「邪術師」です
新規の単語2つも読み方さえ分かれば難しいものではないので、単語が沢山で混乱している人は自分の苦手そうな単語に絞って覚えようとしてみると良いかもしれません

まとめると
「Assassins, Mercenaries, Pirates, Rogues, and Warlocks are outlaws」

「暗殺者、傭兵、海賊、ならず者、邪術師は無法者である」
となります
つまり「無法者」はルール用語ですね


では、元のカードの翻訳にもどります
2つ目の文章をもう一度見てみましょう

Until end of turn, you may cast spells from among those cards, and mana of any type can be spent to cast those spells.

「Until」は#1でやった「まで」なので
「Until end of turn」は「ターン終了時まで」

助動詞「may」は「してもよい」なので
「you may cast spells」で「あなたは呪文を唱えてもよい」
「among」の意味は「の中」なので
「from among those cards」で「それらのカードの中から」
この「those」が指すのは1つ目の文で「exile」したカード達ですね

「mana of any type」で「任意のタイプのマナ」
動詞「spend」は「支払う」なので
受動態「be spent」で「支払われる」
それに「can」が付いて「支払われられる」
まとめると「mana of any type can be spent」で
「任意のタイプのマナは支払われられる」
直訳だとかなり変な感じになったので、文章を変形して
「任意のタイプのマナを支払える」としましょうか
「to cast those spells」は「それらの呪文を唱えること」

2つの文章の全てをまとめると
「あなたのアップキープ開始時、対象の対戦相手のライブラリーの上からX枚を追放する。Xはあなたがコントロールする無法者の数である。ターン終了時まで、あなたはそれらのカードの中から呪文を唱えてもよく、それらの呪文を唱えるのに任意のタイプのマナを支払える」
となります


おまけのhomework

今回のおまけ問題はこちら

《憤怒船長バーガス》

Commander Legends(統率者レジェンズ)」収録のカードです

では、このカードを出来る範囲で訳してみてください
中々覚えられない単語も触れる回数が多ければ自然と思い出せる様になるので、わからなくても、間違えても挑戦してみるのが大事です

参考になりそうな回はこちら

訳し終えたらwiki↓等で各自答え合わせをして下さい

それでは、また次回

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