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世界で一番美味しいもの探し

世界で一番美味しいもの探し

世界で一番美味しい料理は

このテーマの記事はたまに見かける。
だから、世界3大料理というのもある。
フランス料理に中華料理にトルコ料理らしい。
わたくしは、異論はないけれど、ちょっとそうかなと思う。
フランス料理もトルコ料理も食べたことがないからなんとも言えない。
中華料理はどこでも食べる機会があるから、分かる気がするし、美味しい。
でも、フランス料理とトルコ料理はどうもね。
知らないことを言われても、分からない。
「美味しい料理」と「好きな料理」はどうなんだろう。
美味しい?好き?
まあ、美味しいから好きになるのだろうし、好きだから美味しくなることもありそうだ。
例えば、台湾が好きな人は、臭豆腐も好きになりそうな気がする。
日本が好きな人は、きっと納豆の悪口は言わないと思う。
だからからか、美味しい料理って、個人的な好みの問題。
こういうのに世界3大料理とか呼ぶのはどうなんだろう。
根拠がないね。
それで、世界1の料理を考えると、日本人は和食が1番だと思っているように、
ベトナム人はベトナム料理、ケニアの人はケニア料理が一番ではないだろうか。

世界一まずい料理は?

反対に世界一まずい料理というと「イギリス料理」が、まず筆頭に挙げられる。
これに反対する声は驚くほど少ない。
でも、2回ほどイギリスへ行ってイギリスのご飯を食べたけれど、
まずい料理はなかった。
鼻くそと同じ味がすると言うベジマイト、見かけは確かに鼻くそだが、
癖になる味だ。
時々ベジマイトをバターを塗ったパンにつけて食べたい。
だから、鼻くそと同じという人もあれば、美味しいと言う人もいる。
そう考えると、イギリスの料理は世界一まずいというのは、イギリス人特有の自虐ネタではないかと思う。
でも、世界的に認知されている話題だ。
だから、まずい料理にも根拠らしきものがない。
マスコミが流しているからまずいと思い込んだり、美味しいと思ったりする。
つまり、人はマインドコントロールされている部分がある。
まずいと言う料理はあるけれど、絶対的にまずいと言うものはないような気がしませんか。

美味しいとまずいの、基準になるものはなんだろう?

有名な美食家の北大路魯山人(美味しんぼ - 作中に登場する海原雄山は北大路魯山人がモデル)は、晩年、今まで食べた料理の中で何が一番美味しかったかという質問に、「たにしの煮たもの」と答えている。
このたにし料理は、北大路魯山人が子供の頃、食べた料理だった。
この話は結構有名らしい、でもタニシをうまいと思うか思わないかは微妙。
タニシ自体今はあまり世間では食べられていないような感じ。
魯山人の思い出の詰まった料理と言えばわかりやすい。
つまり子供の頃身につけた味の感覚が、生涯に渡って「うまい」「まずい」を決めているといえる。
そう考えると、味の「うまい」「まずい」を決めるのは、食べ物自体だけではなく、子供の頃の食生活の経験に根ざしているといえないだろうか。
どうも味というのはは舌の問題だけではなさそうだ。
嫌いな食べ物の中には、トラウマがあって嫌いになっているものもよく聞く。

北大路魯山人の話に戻って考える

子供の頃の食生活が、味の感覚を決めるなら、その料理と一緒に考えたいのが、生活環境だ。
北大路魯山人の子供時代は貧しい生活だった。
多分いつも腹をすかせていたのではないだろうか。
空腹である。
お腹が空いて、お腹が鳴ったり、お腹と背中がくっついたりしたはず。
有名なアニメ「火垂るの墓」では兄弟が缶ドロップの飴を美味しそうに食べるシーンがある。
今の子は、ドロップなんかなめて感動したりしないだろうね。
あれは、やっぱり空腹が味を想像以上に良く感じられるようにするんだろう。
すると、究極の料理はお腹が空いている時に食べた料理と言うことになりそうだ。
空腹は、味の感性を磨いてくれるような気がする。

泣いた時料理のうまさに気がつく

子供の頃、よく泣いた。
30分も1時間も、畳に転がりながら泣いた。
なぜ泣いたか思い出せないが、泣き始めたら涙が無くなるまで泣いた。
それでも、母が、
「ご飯ができたよ。」
と、言うと、むっくり起き上がり、食卓に向かった。
その時食べた、くじらの竜田あえや、カキフライや、カレーライスはほっぺたが落ちるほど美味しかった。
あれは泣きつかれお腹が減って減って仕方なかったから、きっと美味しかったのだろう。
泣いたり笑ったり、人は精一杯何かしたあとの食事を、きっと美味しく感じたに違いない。
世界で一番美味しいものは、身近にある、料理を作るために準備をするように、食べる側も、美味しく食べられるような準備が必要だね。
きっと、だれでも空腹の時に美味しいものに出会うことだろうけれど、
「ごちそうさま」の、感謝の気持ちいつもを忘れないようにしたいね。

美味しいだけの料理より、記憶に残る料理が一番かな。
旗じいに聞いてくれて、ありがとう。またね。

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