「カウンター越し」だからこそ成り立つ会話がある
(読了時間:約2分30秒)
・カウンター越しは「会話の川」をつくりやすい初回特典付き。
・会話はつくられるまでの「時間」によって変化する
・話したくなる要素が最初からある
カウンター越しは「会話の川」をつくりやすい初回特典付き。
僕は現場では割と流暢に「会話の流れ」をつくってゲストの時間に溶けることを得意としています。そして、その「会話の川」は時として僕の印象付けにも繋がっていくんです。
例えば、僕がつくった「会話の川」に沿って気軽に話をしていると、「YUKIさん、面白いですよね!」「YUKIさん、モテるでしょ?」なんて言われたりすることがあります。
「会話が続かない」「途切れてしまう」「何を話していいかわからなくなる」なんてベーシックなお悩み相談ですよね?その要素がない僕はさぞリア充路線を突っ走ってきたエリート様に見えるんでしょうね。
確かに僕は会話に関してのお悩みってあまりないんです。
(ぜんぜん噛み合わない人はいますけどね笑)
でも、それって僕が会話の達人だから、話上手だからではないんです。
僕が「会話の川」をつくることができるたったひとつの理由、それは・・・
「カウンター越しである」からです。
こういうと、「仕事だもんね」なんて言われてしまうんですけど、確かに「仕事」ではあります。「カウンター越し」なわけですから。ただ、僕はこの「カウンター越し」の性質を上手に利用しているだけなんです。だから才能でも何でもないんです。誰だってできる簡単なこと。
例えば、ゲストとしてカウンターのあるお店にひとりで行ったとします。その時にカウンター越しにいるスタッフにはいくつかの与えられた会話のピースが存在しています。
「いらっしゃいませ!」「ご来店ありがとうございます!」 などの挨拶系ピース。 →「ご注文はお決まりですか?」などのオーダー系ピース。
このありきたりな会話のピースから拾える「”会話の川”作成用ピース」。
挨拶系ピースからは「初めてですか?」「よくいらっしゃりますか?」などの来店に関する話題。
オーダー系ピースからは「お好きなんですね!」「いつも決まってるんですか?」などの商品に関する話題。
これだけでも随分な初回特典だと思いませんか?カウンター越し、つまり「対ゲスト」だからこそ生まれる会話の川です。
会話はつくられるまでの「時間」によって変化する
「でも、一緒にご飯にいったら同じような会話ができるじゃないですか?」って言われそうですが、確かにできますし、実際にしますよね?初めて一緒にご飯にいけば「好きなんだね、ピザ」とか「美味しいよね、ここのケーキ」とか。
ただ、僕たちと決定的に違うのはですね、この会話までの「時間」です。
一緒にいく場合はまずご飯に辿り着くまでに多々会話をしなければいけませんよね?無言で歩いて食事に行くことなんてまずない。つまり、その時間でふたりの温度を上げる必要があるわけです。ここで温度が上がらない場合にその食事の時間は価値を下げます。
僕たちはこの「一緒に食事に行った時にする会話」を最短時間で開始することができます。しかもゲストが気に入った、好きな、興味のある商品について。
話したくなる要素が最初からある
好きなもの、好きな人、好きなことに関して、人は色々話したくなる性質があります。たとえ人見知りで口下手でも「話したい」気持ちは存分に持っているんです。
「会話の川」っていうのはその気持ちに水を届ける作業だと言ってもいいかもしれません。そして、そのファクターが「カウンター越し」の関係だとたくさんあります。
実際の話ですが、常連様でそこまで饒舌じゃない、混雑している時はずっとスマホを眺めている方がいます。新人スタッフが最初に躓くタイプの人笑。「いつもスマホばっか見てるからどのタイミングで、どのテンションで話したらいいかわからない」とか思われてしまうような人。
そんな一見「暗そうな人」でも自分から色々話してくれる話題ってあるんですよね。
ちなみにその人は「昔のサッカー」の話と「矢沢永吉さんとBOOWY」の話。
僕はサッカー大好き人間なのでいつもサッカーの話題で盛り上がっています。
この流れだって元は最初に書いた「会話のピース」から派生して誕生したものです。もし隣で「あ、初めまして」から始めた会話だったらきっと趣味の話にはなったでしょうけどそこに関しての解答は得られなかったかもしれません。なにせいつもスマホを見ているようなくらそう取っつきづらさを兼ね備えている人なんですから笑。
人の性格さえも超えられるカウンター越しの魔力。
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