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【VISIONING VOICE Magazine #3】 「消費にあらゆる方面から切り口を入れる」 〜 WED株式会社 山内奏人さん〜

NEXsTokyoが主催する、ローカルおよび国内外の広域展開に挑むスタートアップが”次のステージ”に向かって羽ばたくために、サポートをしてくれる人やファンと繋がる番組VISIONING VOICEをインタビュー記事としてまとめたマガジン「VISIONING VOICE Magazine」がスタートしました 📖
「VISIONING VOICE」は4月より日経グループとコラボし、さらにパワーアップ!次のステージを目指すスタートアップ企業の3つの「カクシン(核心・革新・確信)」に迫り、起業家の想いを深堀りします。

今回はJUMPコース(東京発)のスタートアップ、WED株式会社 代表取締役の山内 奏人(やまうち そうと)さんにインタビューさせていただきました!

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<登壇者プロフィール>
山内 奏人(WED株式会社 代表取締役)
2001年東京生まれ。10歳から独学でプログラミングをはじめ、2012年に「中高生国際Rubyプログラミングコンテスト」の15歳以下の部で最優秀賞を受賞。15歳でウォルト株式会社 (現WED株式会社) を創業する。2018年6月12日にリリースしたレシート買取サービス「ONE(ワン)」が、リリース後16時間でダウンロード数7万、買取レシート総数24万枚を突破。同年、Forbes 30 Under 30 Asia 2018に二部門選出される。2020年、シリーズBの資金調達を完了。
WED公式サイト:https://wed.company/

消費の未来を追究する

「あたりまえ」を超える、をミッションにレシート買取アプリ『ONE』などを展開している、WED株式会社 代表取締役の山内 奏人さん。

消費にさまざまな角度から切り口を入れ、主にメディア、コマース、エンパワメントの3つの事業を通して、消費の未来を追究。レシートをアプリで撮影するとキャッシュバックがあるレシートの買取りアプリ『ONE』、「寄付がすぐそばに」をキーワードに簡単に寄付ができるアプリ『dim』、大型商業施設の売上管理を効率化するクラウドサービス『Zero』など、これまで「あたりまえ」とされてきたものの価値を転換することで、新たなサービスを生み出しています。

スクショ(事業紹介1)

スクショ(事業紹介2)

スクショ(事業紹介3)

山内さん:消費はやわらかくて目に見えないようなもの。でも、いろいろな方向から切っていくことでさまざまな解釈をすることができ、新しいプロダクトが生まれます。寄付という事業に関しても、今「モノ消費からコト消費へ」と社会がシフトしていく中で、エシカルの文脈で自分たちに何ができるかを考えたときに生まれたものです。
僕たちはよくZ世代と言われるんですが、本当はいろいろな世代に同じようなマインドを持った人はいると思っていて、むしろそれは「Z世代という生き方」なんじゃないかと。なので、Z世代に対するサービス設計は常に意識しています。

【核心】ゆとりの実装が生み出すもの

―― 山内さんは学生時代からエンジニアとして仕事をされていたとのことですが、どういった経緯で起業・独立に至ったのでしょうか。

山内さん:僕はもともと一人でプロダクトを作っていたのですが、自分のプロダクトをいろいろな方に使っていただくようになって、もっと多様な展開をしていきたいという思いが出てきたんですね。そうして、いろいろな人や企業と連携するようになったのが12、3歳のときでした。その頃から、人と一緒に何かを作る、大きなパートナーと一緒にものをつくる、ということが自分の中で身近になっていって起業しました。中でも16歳の頃、1億円の資金調達をしたのが、「会社」ということを意識し始めた大きな転機になっていると思います。それまでは、ほとんど趣味というか、友だちが放課後に野球をするような感覚で会社を運営していたんです。でも、このままじゃいけない、プロフェッショナルとしてどう仕事に向き合うか、ということを考え始めた時期だったと。

―― オフィスに茶室があって、山内さんも毎朝抹茶を点てている、というお話をお聞きしました。これはモチベーションを下げない工夫のひとつなのでしょうか。

山内さん:茶室やお茶の文化はもともと公共空間のために作られたもの。お茶はメディアで、それを介して人と対話することをテーマとして作られた文化なんですね。戦国時代には、戦の最中にもお茶会が開かれていたくらい。もちろんお茶だけではないですが、そういったゆとりの実装は、僕らの中でもコミュニケーションを円滑にする上で重要なキーになっています。それに、抹茶を上手に点てられたか否かで、その日の自分のコンディションが分かるんですよ。自分自身のヘルスチェック、心身の健康を図る軸として助かっています。

―― 「ベンチャー経営者は徹夜で寝不足になりながらも懸命に働く」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるのではと思うのですが、それとはまた違う、well-beingを意識された働き方ですね。

山内さん:もちろん過去徹夜をしたこともありますし、この先無理をしなければならないこともあると思いますが、そんな中でも自分のメンタルやモチベーションをリセットしなければならないタイミングが必ずあります。そういうとき、「抹茶を点てる」というように、ルーティーンになるものがあれば、リセットがしやすいと思っています。

【革新】 「もったいない」を、すくいとる

―― 山内さんが事業を通して「アップデートさせたい対象」、世の中の解消したい課題は何でしょうか。

山内さん:全体としては、世の中にある「もったいない」に着目していきたい、いうことでしょうか。例えば販促活動の面では、物の作り手とサービスの受け手はもっと密接にかかわっているべきだと思っているんですが、実はそうなっていない側面がかなりある。ファン層が可視化されていないんです。新商品が出ても、コミュニケーションがあまりされていない。そういったところをサポートしていきたい、という思いがあります。

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【確信】消費にエンタメ性を!

――山内さんの「欲しい未来」は何でしょうか。

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山内さん:全ての消費が楽しくお得で、かつ本当に欲しいものが手に入る世界を作るのが、僕たちのミッションです。「ONE」を思いついたのは、高校生のとき。給食がないので、コンビニで昼食を買う生徒が多い高校でした。受験期になって、憂鬱そうな顔で学校に通っている友人たちを見て…ちょっとでも笑顔にすることができたらいいな、毎朝コンビニでレシートを受け取るときに、「ラッキー」と思えることがあったらいいかもしれない、と考えて。そんな背景から生まれたプロダクトでした。
本当に欲しいものが手に入ったり、買い物したらお得になった、おまけがついてきた、そういうことで日常は豊かに、笑顔になっていく。消費のエンタメ性を高めていったら面白いな、と思ったんです。

―― 一口に消費といっても、さまざまな切り口がありますね。そういったアイディアは、どのように浮かんでくるのでしょうか。

山内さん:消費は人々の行動の結果なので、それを変えようとしてもあまり変えられません。であれば、解釈をし続けるしかないんです。ひたすらいろいろな方向から解釈し続けている中で、新しい発想、事業が生まれてきます。僕らの強みは発想と設計(デザイン)と実装(ビジネス、エンジニアリング)だと思っています。この3つの強みを持っているチーム・メンバーだからこそ、新たなサービスを形にすることができているのだと思います。


コロナ後の世界に羽ばたく

――最後に、山内さんが今後さらに広域展開を目指していくにあたって、かなえたいことや、どんな人に出会いたいか、教えてください。

山内さん:コロナの影響で旅行など、消費が冷え込んでしまっている部分がありますよね。最近は自治体とコラボレーションをさせていただいて、一緒に地域を盛り上げていこうという取り組みをしています。この活動をさらに拡げていけたらなと。それから、すでにブランドがあるメーカーさんなどで、お客さんとのコミュニケーションに課題を感じている、より深いファンになってほしいと考えている販促の担当者さんとも、どんどん出会っていきたいです。

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―― 山内さん、ありがとうございました!


番組ではその他にも、山内さんの少年時代のエピソードや、山内語録が盛りだくさん。WED株式会社では一緒に働いてくれる仲間も絶賛募集中とのことですよ。 こちらのyoutubeアーカイブより視聴可能ですので、併せてぜひご覧ください!

次回はDIVE(地域発)コースのスタートアップ、Ambii(アンビー)株式会社共同創業者 兼 CEO 平良 侑希(たいら ゆうき)さんをゲストにお迎えします。
https://nexstokyo.jp/onlinesalon/visioningvoice28-ambii/

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