私とスピッツとの出会い(その3)
この記事をご覧いただきましてありがとうございます。
数年前に投稿していた同題名の記事について、シリーズ化すると宣言したにも関わらず、その2で止まってしまいました。
最近noteを再開したことや、自分の音楽趣味についての記事を書いたこともあり、ようやく続きを書く気になりました。
前回までは、音楽を聴き始めてからスピッツに出会い、徐々にのめり込むまでを書きました。
今回は、中学生〜高校生そして社会人になり、青春時代を彩ってくれた時期について書きたいと思います。
さざなみCD(2007年発売)
中学1年生の秋頃、12thアルバム「さざなみCD」が発売されました。
アルバムに先行して「魔法のコトバ」「ルキンフォー」「群青」がシングルとして発売され、しっかり全部親に買ってもらって聴いていたので、アルバムの期待値も高まっていました。
近所のTSUTAYAでアルバムを買ってもらい、帰りの車の中で早速CDをかけました。
1曲目「僕のギター」のイントロからAメロの盛り上がりで鳥肌が立ったのを覚えています。
聴く側の気持ちの昂ぶらせ方、サウンドのみずみずしさ、スピッツらしい歌詞とメロディ。
1曲目から心を掴まれました。
一緒に聴いていた親が「いい曲だね」と言ったのをはっきりと覚えています。
このアルバムは、冗談なしに全曲好きです。さざなみというタイトルのとおり、聴いていてアルバム全体がみずみずしいキラキラした印象です。
また、このアルバムの核は「P」という曲ではないかと思っています。
アルバム全体のみずみずしさが極限まで研ぎ澄まされ、聴いていて青春の切なさ儚さを情景として思い浮かべることができます。
こういう恋愛がしたいものだと子供ながらに思っていました。
このアルバムが発売された頃は、いろいろと環境が変化した年であり、中学生という多感な時期でもあったため、なにかと思い出が多いです。
また、海辺を想起させるようなサウンドとジャケットが、海がある故郷の風景とマッチして、アルバムを聴くだけで当時の記憶、思い出、故郷の風景を鮮明に思い出せます。
アルバム全体の雰囲気や思い入れの強さから、現時点では「さざなみCD」が一番好きなアルバムです。
とげまる(2010年発売)
高校1年生の秋頃、13thアルバム「とげまる」が発売されました。
正直、このアルバムは当時の思い出との結びつきが薄いです。
もちろんリアルタイムで聴いていたのですが、高校時代はスピッツ以外も色々な音楽を聴いていたので、どちらかというと、BUMP OF CHICKENやRADWIMPSなどのほうが当時の思い出が強いです。
また、高校時代はとにかく部活に明け暮れていました。常に血気盛んだったため、自然とスピッツから離れてしまったのかもしれません。
それでも、「けもの道」や「夢追い虫」などの曲は、自分を奮い立たせるために聴きまくっていました。
このアルバムは逆に、最近になってハマり出したアルバムでもあります。
前作までの「スーベニア」や「さざなみCD」のようなコンセプト要素は感じにくいですが、全体的にバランスがとれているといいますか、タイトルのとおり「とげ」もあり「まる」もあり、相変わらずスピッツらしい歌詞とサウンドで1曲1曲が際立っているアルバムだと思います。
以前とあるサイトで見た記事の中で、このアルバムは、「まる」に聴こえる曲の中に実は「とげ」の部分があり、逆に「とげ」に聴こえる曲の中に「まる」の要素が隠れていると書いてありました。
また、「恋する凡人」や「花の写真」のような、楽しさと切なさが表裏一体に感じるような曲が多く収録されている印象です。
こういう奥ゆかしさもまた、スピッツの魅力です。
聴けば聴くほど味が出る、いわゆる「スルメ」アルバムだと思っています。
個人的には、「聞かせてよ」が好きです。
こういう、悲しみを肯定し優しく寄り添いながら背中を押してくれるような楽曲が、スピッツの真骨頂だと思っています。
小さな生き物(2013年発売)
高校を卒業して社会人になり1年目の秋頃、14thアルバム「小さな生き物」が発売されました。
当時は社会人1年目でしたが、会社生活がうまくいかず、とにかく嫌になっていた時期です。
そんな時期によく聴いていたので、このアルバムを聴くと当時の記憶が鮮明に思い出せます。正直、つらい思い出しか出てきませんが(笑)
このアルバムは全体の雰囲気として、あらゆる悲しみを乗り越えようとする強さを感じます。
前作「とげまる」との間に東日本大震災が発生したことも、少なからず影響しているのだと思います。特に「スワン」という曲にそれが色濃く出ているように感じます。
このアルバムは全体の雰囲気から、なんとなく対象年齢が高めのような気がしていました。
1曲目「未来こおろぎ」の歌詞で"忘れないでね 大人に戻っても"というフレーズがあります。戻るべきは子供じゃなくて大人、ではいつのことを歌っているのか。うーん、深い🤔
なので最近になって、なぜだかこのアルバムが心に染みるようになってきました。社会人になり様々な経験をして歳を重ねて、ようやく年齢がこのアルバムに追いついたといったところでしょうか。言うてまだ20代ですが(笑)
個人的には、旅行の道中に聴く「僕はきっと旅に出る」、ちょっぴりセンチメンタルなときに聴く「さらさら」が好きです。
人生の節目には、いつもスピッツがいた
気づいている方もいると思いますが、最近のスピッツは3年スパンでアルバムを発表しています。
そして、発売年が自分の人生の節目にたまたまハマっています。
中学生時代は「さざなみCD」、高校生時代は「とげまる」、社会人になり「小さな生き物」
人生の節目のなにかと思い出が多いタイミングでアルバムを発売してくれるので、それぞれのアルバムに記憶や思い出がしっかりと染み込んでいます。
もちろんスピッツ以外もいろんなアーティストの音楽をたくさん聴いてきました。でも、やっぱり軸にはスピッツがありました。
3年という期間で新譜を出してくれることもあり、新しいスピッツを楽しみにし続けられること、スピッツを好きでい続けられることができました。
なお、途中2012年に、スペシャルアルバム「おるたな」が発売されます(オリジナルアルバムに収録されなかったB面やカバー曲などが収録されています)
個人的に当時の記憶との結びつきが薄いので、今回はあえて書きませんでした。それでも、このアルバムは、自分が音楽をさらに深掘りしていくきっかけになった重要なアルバムです。
結局、小学生〜高校生まで、周りにスピッツファンはいませんでした。
自分はスピッツファンであることを積極的に周囲に公言していましたが、曲をスポット的に聴いていたり、軽音部の友達で演奏したことがあるという話はあったものの、同じ熱量の人は最後まで現れませんでした
どうしてだろう、こんなにいいバンドを誰も知らないなんて。
逆に、小さい頃からスピッツの魅力に気づいている自分はすごいんだ。
そう思うようにしています。
ここまでは、CD音源を聴くのが中心で、たまにテレビ出演やライブ映像を楽しんでいました。
そして数年後、満を辞してライブ参戦をすることになります。
続きは、またの機会に書きます。
乱筆にて
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