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留学生活 の予算の立て方 - その2)住居費

(授業料 + 住居費 + 食費 + 生活費 x 留学年数) + 緊急支出費

予算の中で、授業料の次に大きな割合を占めるのが、家賃。New York 市内に住むのは、非常にお金がかかる。でも、安くかつ、安全に住む方法も探せばある。

* 授業料については、下記のnote記事を、どうぞご覧下さい。

学生寮

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上記の表は、私立大学のNew York University (上の表)と、私の母校である、州立大学のF.I.T. (Fashion Institute of Technology) の学生寮と食事プランを、それぞれ示している。

悲しいかな、ここでも私立大学は、授業料と同じく、圧倒的に高い。余裕で、2倍を超える。

私は、F.I.T.で1学期間だけ、学生寮に住み、食事プランをとっていた。部屋は、韓国から来た女子学生がルームメートで、洗面台など室内にはなく、お手洗い、シャワー室、laundry room(洗濯機・乾燥機)は、各階に設置。

お世辞にも、素敵とは言えない、最低限のものが、与えられていただけの、部屋だった。どこの世界でも、皆がよく言う様に、お金を払えば、それだけ良い暮らしは手に入る。

予算を考える上で、気をつけるべきは、この学期毎の金額には、学校がclose になる、Spring break (復活祭前後の春休み)、Summer vacation (一般的には新学期前の一番長い休暇),  Winter recess (クリスマス前より始まり、1月の上旬くらいまで続く冬休み)の間の滞在は、普通、含まれていない。

そのシステムは、大学によりそれぞれ異なるので、事前に調べておいた方が良い。大体、アメリカ国内の学生は、実家に帰るので、その分部屋は空く。その空いた部屋に、移って滞在する事が可能な大学もある。

結論: 年間で、$11,000~12,000 (121万円~¥132万円) 位は, かかりそう。


学生向けオフ・キャンパスの住まい

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上記の表は、私が学生寮を出た後に暮らしていた、修道院の経営による女子寮、Jeanne d’Arc Residence の間取り別月間・年間家賃の表

私の通った大学、F.I.T.では、学期毎に、学生寮の抽選が行われ、私は1学期暮らした後、この抽選で落ちた。死活問題だった。この女子寮に入居できた事はラッキーとしか言いようがない。

場所は、大学と同じ場所、Chelsea (チェルシー)にあり、しかも、立ったの3ブロック離れているだけの、最高の立地条件だった。

偶然に知り合った、F.I.T.を卒業した、日本人の女性が、この女子寮に住んでおり、彼女の友人として紹介してもらい、しばらく空きを待って、二人部屋に入居できた。

今も昔も、多分ここが、Manhatan で一番安い居住物件と言える。もちろん、トイレ、シャワー、キッチンは全て共同。家族で住む事は、許されず、許可無しでは、家族や友人を、部屋に招いてもいけない。

確かに、自由は制限されるけれど、ここの目的は、New Yorkで学生として、又は社会人として、新しい生活を始める女性の、その後のより良い人生に繋がる、出発を支援する事にある。

イタリアに留学していた1年間は、一旦退出、という形を取らなくては、ならなかったが、親切に少しの荷物を保管させてくれたし、退出時にも、既に1年後の入居希望の application (出願書) を出し、帰国時には、やはり空きを暫く待って、結果ここで通算、8年間暮らした。

残念な事に、現時点では、新入居者の募集はしていない。だが、事情は常に変わるもの。もし興味のある方は、以下に連絡先を書いておくので、チェックしてみるのも良いかと。

以下は、学生対応のresience (住居) の情報が得られるwebsite 。金額的には、かなり高くなってしまうが、その設備は素晴らしい!


結論: 年間で、$8,000 (88万円) <-- もし、貴方が女性で、ジャンヌ・ダルク・レジデンスで、一番低い家賃を年間で支払ったとすればの計算。(トランスジェンダーの方は、躊躇する事なく、問い合わせてみる事をお勧めする。)

シェア・ルーム

前述した様に、私は学生寮の抽選に落ちた。その時真っ先に、考えたのがこの、シェア・ルーム。とても、一人で大学の近くに住む予算は、無かった。(Chelseaという場所は、昔は大変荒れた居住地であったが、80年代頃から徐々に開発が進むと共に、環境が整備され、2000年以降には、高い不動産市場の一つとして、一気に躍り出た。)

日本でも最近は、段々と一般化されてきている様だが、New Yorkでは、他人が一つのアパートで同居する、というのはごく当たり前の事で、性別や年齢に関係無く多くの人たちが同居している。(もちろん、そのアパートの持ち主であったり、主であるアパートの店子が、自分の条件に合う同居人を探す。)

私は学生課や、情報新聞を頼りに、幾つか面接を受けたりしていたが、どれも今一つ、ピンとくるものがなく、かといって、予算は限られていたので、少々途方に暮れていた。そんな時に、例の女子寮への期待が出てきて、8年間もそこで暮らす事になったので、このシェア・ルームについては、経験がゼロ。

友人達の話を聞いていた頃は、大体、生活・清掃習慣の違いや、性格・国民性からの誤解が、大なり、小なりのトラブルだった様な気がする。

検索キーワード「ニューヨーク ルームシェア」で、日本語のサイトを色々見れる。参考までに、幾つかの、リンクは以下の通り。

追記:主であるアパートの店子が、更に同居人を探す事を、大家が禁止している事もあるので、注意したい。

New York 市内の賃貸料の現実

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上記のマップは、New York市、5地区を通る、地下鉄路線図を元に、家賃の違いを表している。

赤色が集中している所が、Manhattan ないの downtown (大体23ストリートより南)で、そこから放射線状に、遠ざかれば、低い家賃を表す、緑色が老けているのがわかる。

只、2020年はご存知パンデミックの影響で、New York市内の賃貸の状況は、「特別な現象=空き家」が増え、今も尾を引いている。物件によっては、家賃を10〜20%程下げ、そこに更に1〜2ヶ月家賃無料というボーナス条件をつけているものもある。

ただし、そこは、なんと言ってもNew York。ワクチン投与などにより、ある程度の収束を感じれば、人々は戻り、又家賃は徐々に元に戻ると、推測される。

もうひとつ、上記のマップで気をつけたいのが、Brooklyn や Queens 内で、Manhattanに近い所、Greenpoint, Williamsburg, Fort Green, Brooklyn Heights, Dumbo, Carroll Garden, Cobble Hills, Long Island City, Astoria, では、急速な地価の急騰で、Manhattan 並に家賃も値上がりしている。

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実際の価格帯だが、上のグラフは、studio (ワンルーム), 1BR (1DK/1LDK), 2BR (2DK/2LDK) の家賃の推移を2019年の5月まで表している。

勿論これは、New York市内全ての、平均値を取っているので、場所や物件によっては、上記の価格帯より、上に$1,000〜$2,000、下に$200〜$300程値段は動く。

的確な情報取集には、この「ニューヨーク便利帳」のサイトから、日本語の通じる不動産会社に問い合わせるのがベスト。

結論: 月に、$1,500〜$2,000 (16万5千円〜22) <-- Manhattanまで、地下鉄で35分以内で、安全な場所にあるstudioに一人で暮らすとした場合。

まとめ

しつこくて、自分でも書いていて嫌になるが、ニューヨークの家賃は高い。だが、それなりに工夫をして、情報を集めれば、割安で、合理的に住める場所は探せる、という事実も、わかっていただけたら嬉しい。

一番大事な事は、「安い」を第一条件にしてはいけない。これは、本当に覚えていて欲しい。「安全」これが絶対、優先順位のトップ。

確かに、多くの人が安全に楽しく、快適に暮らしている。でも、皆な、それなりに、生活の知恵を、暮らしている中で身につけ、時には、苦い経験から学ぶ。

ニューヨークを侮ってはいけない。

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