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戦争の歴史から得る教訓と第三次世界大戦

前回まで3回に渡って日本の周りの軍事情勢についてまとめました。今回は2023年3月までの選局のまとめの最終回です。

第二次世界大戦で最大の被害は終戦の年

もしかしたらここまで読んで下さった皆様の中にも、ミサイルが降ってくる時からが戦争だ、と考えている方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら歴史を振り返ると、日本が大規模な空襲を受けたのは、第二次世界大戦という大きな枠組みの中では終戦の年です。

まず、1939年に始まった第二次世界大戦は1945年まで続いたと言われています。その中でも、日本への大規模空爆などは、第二次世界大戦の初期から大規模な被害を出していたわけではありません。当時も世界中の国々の軋轢がどんどん、どんどんと大きくなって、終戦の年に日本は大きな被害を受けました。

第二次世界大戦の時系列

https://news.yahoo.co.jp/articles/f161f8bc7690c951cb3a9917be0c39a414012a22

ここで、第二次世界大戦の中で発生した太平洋戦争を簡単にまとめた時系列を表示しました。太平洋戦争という表記については後述します。

まず、第二次世界大戦で酷い目にあった、とよく言われる事件は、実はその多くが1945年、つまり終戦の年の数カ月間で生じた出来事です。東京大空襲や沖縄戦、更に原爆が落とされたのも終戦の年です。

次に、太平洋戦争の始まりとされる真珠湾攻撃が発生したのは1941年です。この事件は日本から遠く離れたハワイでの事件でした。それを踏まえると、その4年後に米軍が沖縄に上陸するとどれだけの人が予想していたでしょうか。

その後の歴史は、ハワイから始まった軍事被害が数年掛けて、太平洋を横断する形で日本本土に到達しました。

このような歴史を踏まえたとき、もし日本が空爆された時からを戦争の始まりと考えると、先の大戦を教訓にすることが難しくなりそうとも私は警戒してしまいます。

皆様はこの歴史をどのように捉えるべきだと思いますか?


WW2では沖縄侵攻が奇襲と感じた!?

最後に、様々なことがあったと言われる第二次世界大戦の中での出来事として時々語られることを紹介させていただきます。

それは第二次世界大戦の中でも沖縄が侵攻された時は、まさかそんなことが起きるなんて、という環境があったことです。

2022年初頭から表面化したウクライナ侵攻の前も、ウクライナの中でも、侵攻が発生するということを誰もが信じられなくなっていた状況があったと言われています。

著者が当時のニュースを見ていた印象としては、軍事侵攻の直前には様々にそれを匂わせる報道は出ていたものの、国内外の多くの報道にそれらが掻き消されてしまっていた印象でした。

これと似た環境が第二次世界大戦当時でも発生していて、沖縄侵攻の直前の現地でも「激戦地になる」ことについては誰もが予想出来ない状態であったと言われることもあります。

今から振り返れば、第二次世界大戦の戦時中も日本に侵攻が迫っているとわかるような報道はちらほらと出ていたものの、ウクライナ侵攻の直前と似たような形で、たくさんの人が戦争に関わるようなニュースを入手できていなかった可能性もありそうです。

戦争に関わるニュースが埋もれてしまっていると、普段の私たちの会話の中に戦争が出てくることも少なくなってしまうこともまた、私達がその可能性について考える機会を減らしています。

これらのような歴史や現状を踏まえると、もし今後、日本に軍事侵攻が行われるとしても、ほとんどの人にとってそれが「まさか」と感じるだろうことは必然ではないでしょうか。
だからこそ、そうなってしまったらどうしよう、ということを私たちが考えなければいけないのではないでしょうか。

第二次世界大戦と呼ばれたのは戦後

最後に、私たちが気をつけるべき注意点があります。
それは日本国内で「第二次世界大戦」と呼ばれ始めたのは、戦後のGHQの占領期からであることです。言い換えれば、1939年の開戦から1945年の終戦まで、日本国内で第二次世界大戦という言葉は使われていませんでした。

当時のアメリカでは第二次世界大戦という言葉を1941年から使っていたと言われていますが、一方で当時の日本では、それは大東亜戦争や太平洋戦争と呼ばれていました。

つまり、当時の人はそれを世界大戦だと認識して生活を送っていたわけではありません。今日時点の世論を踏まえるとこの点には注意が必要ではないでしょうか。

皆様のご意見や情報も是非よろしくお願いします。
それでは最後までご精読ありがとうございました。

何とか乗り越えましょう。

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