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小学校教師/中堅教諭/学級経営/特別活動/これからの教育のあり方を考える

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最近の記事

#43 食は文化の入り口

社会の授業の一環で、世界の料理の学習を進めている。イラン出身もAETの先生や、モンゴル出身の小学校の先生に来てもらって、実際に料理を教えてもらう機会もあった。結果的に、6月は世界の料理月間となった。 最初に挑戦したのはキルギス料理。キルギスの料理を調べていると、味付けがシンプルであることに気づく。そこから文化に興味を持ち、遊牧民が多い文化であることを学んだ。 モンゴルでは羊の肉をよく使う。それは、遊牧民が羊を家畜としていることに関係していることを調べてわかった。すると、キ

    • #42 授業や実践を見るときに心がけたいこと

      研究授業を見たり、実践を見たりすることがある。実践を見るといっても、同じ学校の中で他の先生が行っていることを見かける程度でも良い。その時に気をつけたいのが“表面的な部分だけをみて、良いか悪いかの物差しで判断しない”ということだ。 つい私たちは、自分のもっている“良いか、悪いか”と言う単純な物差しで、その実践の表面だけを見て判断をしてしまうことがある。もちろん、「良い実践」「ふさわしくない実践」はあるのだが、目の前の実践にはもっと奥行きがあるはずだ。 子どもたちとの関係性や

      • #41 “スタンダード”の闇

        「〇〇スタンダード」や“マニュアル化”のようなことが学校でどんどん進んでいるように思う。(これに警鐘鳴らしている例もあるので、一概には言えないが)「すべての教員が指導できるようにしよう。」という考えから、このような“スタンダード”や“マニュアル化”が広がったのだろう。  スタンダードやマニュアル化は確かにわかりやすい。決められたスタンダードやマニュアル通りにやっていれば文句を言われないシステムだからだ。つまり、頭を使わずに誰でも指導することができるのだ。しかし、私はここに落

        • #40 時には”ポジティブなブレーキ”を

          私を含め多くの先生がこの時期に気持ちを切り替えて頑張ろうとしている姿について、ポジティブに捉えている。もちろん、年度の”節目”を大切に頑張ろうと言う気持ちをもつ事は良いことである。一方で、過剰にアクセルを踏んでいる場合は、ブレーキをかけてあげる必要があるということを最近感じている。 教師も経験があるのではないだろうか。4月年度初めは「頑張ろう」と言う気持ちが前に出て一生懸命頑張り、その反動でいわゆる五月病のような症状が現れる。最初にアクセルを踏みすぎてガス欠になってしまうの

        #43 食は文化の入り口

          #39 ”教師が正解をもっている”という前提を捨てろ

          小学校でも中学校でも「子どもが主体的に…」とか、「子どもの権利条約が…」と言う言葉が飛び交うようになってきた。この傾向はとても良いことだと思う。しかし、実際の改革はまだまだ進んでいない。その要因の1つに、”そもそも”が見直されていないことだとが考えられる。 どんなに決まりや校則を緩めても、「教師が正解を持っていて、それを子どもたちが取りに行く」という考え方を見直さなければ、子どもの主体性や”自由の相互承認の感度”は育たない。例えば、教育用に貸し出されたタブレット端末でゲーム

          #39 ”教師が正解をもっている”という前提を捨てろ

          #38 子どもを真ん中においた授業

          新しい職場になって3日。今年度の私のチャレンジは、子どもの興味から授業を組み立てていくことだ。(というか、そうやって学びをデザインしていかないと、授業が成立しない) ”本当の意味で子どもを中心において授業をつくる”とはどういうことなのか、考えさせられる3日間を過ごしている。子どもを中心に置いた授業を作る上でどのような準備が必要なのか考えた。 従来の授業はどうだろう?教科書があり、流れを作る。ゴールを定めて、教師が授業を組み立てていく。”子どもが主体”と言いながらも、授業を作

          #38 子どもを真ん中においた授業

          #37 "学級崩壊しない教室"じゃないだろ。

          ここ数年、様々な教室を見ていて気づいたことがある。これは正確に統計を取ったことではないし、感覚的なものではあるが、一見規律がしっかりしていて、"良い学級"と見える教室に、来られなくなる子が多い傾向があるように感じる。(もちろん全てではない) しかも、極端に教師が圧をかけていたり、力で押さえつけたりしているわけではなくても、それが起こる。 そのクラスは、明るく、いい雰囲気(?)だったりもする。いわゆる良い子とされる子どもたちが多いように映る。 しかし、そこには学級に馴染めず、登

          #37 "学級崩壊しない教室"じゃないだろ。

          #36 ご報告。新世界へ

          随分と久しぶりの投稿になってしまいました。 今年度より、ちょっと特殊な学校?に勤務しております。 小学校教諭ではなくなりますが、数年で、小学校の現場に戻る予定です。 新しい場所から、違った視点で学校教育について発信していきたいと思います。 今後ともよろしくお願いします。

          #36 ご報告。新世界へ

          #35 暖かい雰囲気をつくる日直の技

          今日は久しぶりに全員が揃った。やはり34人が揃ってやっとクラスだなぁと言う感じがする。誰1人としてかけてはいけないのだと改めて思った。 昨日は久しぶりに登校した子が日直だった。いきなりで厳しいかなと思い「日直やる?明日にする?」と聞いたが、今日やってもいいよと前向きな返事。この子の4月を知っているからわかるが、本当に成長した。 素敵だったのは、彼の注意の仕方だ。あまり注意と言う言葉を使いたくないが、昨日の彼の注意(声かけ)は、柔らかく開いてを嫌な気分にさせないものだった「本読

          #35 暖かい雰囲気をつくる日直の技

          #34 これからの授業のあり方は?

          今日、3年生の自由進度学習を参観させていただく機会があった。教科は算数。ものすごく学びになったので、考えたことなどを記録しておく。 1.自然発生的な学び合いが起こる自由進度学習今回見た自由進度学習は、個別的でありながら、子どもたちが互いに教えあったり、学びあったりする姿が見られた。これが自然発生的に起こっているところがとてもすごい。子どもたちが”緩やかな協働性”の中で学んでいるように感じた。 これがどのようにして”緩やかな協働性”は育まれるのだろうか。このことについては、整

          #34 これからの授業のあり方は?

          #33 やらない子へのアプローチ

          音楽の時間、鍵盤ハーモニカをやらない子が2人いた。以前からこの2人はやらないことが多く、今日もそのパターンだった。 そのうちの1人について書く。以前から、「先生、喉が痛いから今日は鍵盤ハーモニカをやらなくていい?」と言ってきていた。昨年度、コロナの影響で、喉が痛かったりする場合はやらないというふうになっていたのだろう。(それを否定するつもりは全くない。)その姿から、この子は鍵盤ハーモニカが嫌なのだろうと感じていた。 多くの先生は(私も含め)何とかやらせなければと思ってしまう

          #33 やらない子へのアプローチ

          #32 ホワイトボードはどこにありますか?

          お昼休みに、「ホワイトボードはどこにありますか」と聞かれた。何に使うのかと思ったが、状況見れば何かトラブルがあったようだ。ここで「ホワイトボードはどこにありますか。」と聞くと言う事は、何か解決するために使おうとしているのだろう。すぐに場所を伝えた。 5時間目の前だったので、解決までは至らなかったが、自分たちで解決しようとしているところがまずすばらしいと思った。以前、学級通信に書いたトラブルの解決の方法をよく聞いていて、そしてよく覚えていて、「これはホワイトボードを持って整理

          #32 ホワイトボードはどこにありますか?

          #31 『「見えない学力」の育て方』

          連続投稿が途絶えてしまいました。残念。 2日もサボってしまいましたが、再開します。 できる範囲で、書いていきます。 今日は、映画『みんなの学校』で有名な。大阪市立大空小学校初代校長の木村泰子さんが書かれたこちらの本を読んで考えたことなどを簡単に書いていきます。 見えない学力が大切これからの社会のキーワードは「多様性」「共生」「想定外」 であり、そこで生きていく力が大切だ。本書では、そのために必要な見えない学力を、次の4つの力に整理している。 ・人を大切にする力 ・自分の考

          #31 『「見えない学力」の育て方』

          #30 保護者会を再考する

          学校には保護者会と言うものがある。昔はこの保護者会が嫌で嫌で仕方がなかった。普段あれだけ人前で話していても、やはり大人の前、しかも保護者の前で話すのでは訳が違う。 もちろん今でも緊張感はある。しかし、今は「せっかく来てくださるのだから、来て良かったと思える時間にしたい。」と言う思いが強い。 昔は連絡事項をただ伝え、一方的に話し、周りの先生の真似をして保護者一人ひとりに話してもらっていたり…。考えてみれば、大勢の前でいきなり”話せ”と言われたら嫌なものだ。私も緊張しているが、

          #30 保護者会を再考する

          #29 ”ねばならぬ”を手放す

          学校には”ねばならぬ”と言われることが溢れすぎている。本当にそうなのかを見直す必要があると思う。 号令、気をつけ、座ること…などなど、当たり前に”しなければならないこと”としていることが本当なのかどうか問いなおす必要があるだろう。先日、学びの多様化学校での話を聞いてから、改めてそのことを考えるようになった。子どもたちへの寄り添い方もまた変わった。 正直、子どもの喧嘩はなぜ怒っているのかよくわからないことが多い。大人からすると「そんなことで?」と思うことだってたくさんある。

          #29 ”ねばならぬ”を手放す

          #28 子ども同士のトラブルにどう向き合うか

          低学年を担任していると、子ども同士のトラブルがよくある。もちろん高学年でもある。高学年の方が根深いことも多い。そんな時、私が気をつけているのは「教師が解決役にならない解決しない」と言うことだ。 こう言うと「放置するのか!」と、批判の声を浴びることがあるが、そうではない。教師の役割はファシリテートである。 悪いことをした人を指導しようとか、結論を導こうとか、そういった考えは無い。”子どもたちが子どもたち同士で解決するのサポートする”と言うスタンスを絶対に忘れないようにしてい

          #28 子ども同士のトラブルにどう向き合うか