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アンコンシャス・バイアスを打ち破り、社会進出への覚悟を持とう!

かつてそんなこともあったのだ
日本初の女性ITエンジニア大量採用

 私が大学時代目指していた物理の教師ではなく、ITエンジニアとして日立製作所の研究所に入社したのは、経済成長率が10%以上続いた1955~1971年、いわゆる高度経済成長期の最後の年の1971年だった。なんと、当時の日立製作所が大量の女性をITエンジニアとして採用したのだ。コンピュータ需要が急激に進み、既存の人材の再教育では対応できず、2年前から大卒女子を少し採用していたが、この年、大量採用に踏み切った。

 全国から150名の女子が集まった。理数系、文科系、そして高専から採用された。新人教育に3カ月臨んだ。「こんなに女子が多いところに来たのは初めて!」と感じる人が大部分だった。当時、民間企業からの採用は事務職の女性が大部分。しかも大部分が縁故採用で、結婚相手を見つけ、めでたく退社というのが、当たり前の時代。まともにキャリアを積むというのは、教職か医者くらいしか考えられなかった。

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