健康に欠かせないものとは、心の有り様かもしれない
いつまでも元気で長生きしたい、万人の願いは如何にして叶えられるのか。
陰陽のバランスの取れた食事、有機栽培の野菜を食べよう、ベジタリアンにビーガン、少食にしよう、グルテンフリー、時には断食を...食事に関する事だけでも挙げればきりがない。
人それぞれの体質でも違うから益々複雑だ。これまで直感や閃きや縁のあった物を選択し、家族の料理番として責務を果たしたつもりである。
久し振りに帰省した次男が、1日の食事を野菜スープだけにして胃腸を休める日を設けていた。食生活に気を配る意識高すぎ君になっていた。
「お母さんが色々と頑張ったから、成果が出たね」鼻高々に言ってみた。
「今、健康の事が流行ってるからね。中学生の時、弁当に玄米が入っていて僕の家は貧乏なんだと思っていたけど...」
親の心子知らず、そんなものだろう。
「あら、今流行りなの?お母さんは先を行ってたのね」
「そうね、一歩も二歩も先を行ってたね」単純に嬉しかった。
30年近く前、隣に住んでいた私と同じ歳の奥さん(Kさん)の影響が大きい。彼女は、マクロビオティクよりも制限の緩い、玄米菜食料理教室の先生だった。
近所で同じ歳のSさんや少し年上のTさんとその教室に楽しく通い、そこで大きな学びを得て現在がある。教えてくれたKさんに大変感謝をしている。
中高一貫教育の同じ学校に通っていた息子二人には、来るべき大学受験に備えて健康が第一だと考えていた。必死のサポートで教育ママゴン街道を一直線にひた走る。
長男が高校生の時「君の弁当は玄米か」先生に言われたと話した。多分理解されて嬉しかったのだと思う。
お陰様で二人の息子も、末っ子の娘も学校を病欠した事は1日もない。
肉、魚を摂らず豆類や卵、野菜と玄米等を3年間食べたのは私だけで、他の家族は動物性タンパク質も摂っていた。
私は、里芋の皮を剥く時に手が痒くなり、いつもゴム手袋が欠かせなかった。玄米を食べるようになってから、素手で剥けるようになった事は驚きだった。おまけにダイエット大成功である。
現在は玄米をたまにしか食べていないが元気である。しかし、里芋の皮を素手で剥くと痒くなってしまう。やはり玄米は凄い。
昨年103歳で亡くなった義父は、健康に人一倍気をつけていた。61歳で他界した義母の事も少なからず影響をしていたと思う。
毎日の欠かさない寝床体操に竹踏み、ニンニクを焼いて食べる、いりこをミキサーにかけ粉末を作る、ローヤルゼリーを摂る、自分で納得した事をとことんやり遂げる意思の強さ。
「毒も時には薬になり得る」という柔軟な考えの持ち主。
「私はですなー、最近、地球が私を中心に回っているような気がしているんですよ」晩年の言葉である。
昨今流行りの「自分軸で生きる」を実践していた義父に脱帽し、長生きの秘訣は心の有り様だと痛感している。
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