見出し画像

中国ビジネスに欠かせないWechatを学ぶ


Wechatとは

WeChat(微信)は、
中国の大手IT企業Tencent(テンセント)が2011年にリリースした、
中国版のLINEともいえる無料メッセージアプリです。

中国人、もしくは中国との関わりがない方は、
Wechatの存在すら知らないかたも多いかもしれません。

基本的に日本人に置き換えると、今はもう手放すことができない使い慣れたLINEを想像いただければ問題ありません。
Wechatは、日本で言うところのLINEと同じようなチャットサービスです。

Wechatは、
ユーザー数がLINEユーザーの数倍はある非常に大きなITツールです。

もちろん、中国人ユーザー数だけで、
世界一を獲得できるほど巨大なマーケットが中国ですが、
その中国の7割以上、2018年9月までのデータによると、
月間アクティブユーザーは実に10.82億人も利用しているらしいです…

LINEは全世界のユーザー数2017年9月時点での自社発表で2億1,700万人でした。

機能面はほぼLINEと一緒と思ってもいいでしょう。
文字や音声、写真や動画、グループチャットなど、家族や友達と気軽にオンラインコミュニケーションを楽しめます。

大きな違いと言えば、既読機能がついていないので、相手が配信したチャットをみているのかみていないのか、いちいち既読スルーや未読スルーを気にする必要はありません。

Wechatの登録方法はアプリで簡単!

中国との関わりが増えるかもしれない製造業の方は、
いますぐアプリをダウンロードしてみてください。

ビジネスで中国のチャットサービスを使うなんて!

と思っている方も、まずはダウンロードしてみてください。
セキュリティは、自社サーバーよりも強固だということを信じてください。

なぜなら…

10億人のデータを管理している会社なんて、日本にはいないからです。

会社のセキュリティポリシーでダウンロード禁止である場合は、
個人携帯からでもダウンロードしてみましょう。
目的は中国人とのビジネスを加速させるためです。
ダウンロードした方が、よっぽど会社の利益に貢献するでしょう。

では、早速ダウンロードしてみましょう。


① Wechatアプリをインストール
② インストール後、アプリを開き「電話番号で登録する」をタップ
③ 以下の順番でボタンタップします。
▶︎氏名・電話番号(番号の最初の 0 は入力しない)
▶︎任意のパスワードを入力する
▶︎自分の電話番号で登録する
※後ほど自分の番号に飛んでくる通知で確認作業が入ります。
④ 電話番号の確認でOKを押すと、入力した電話番号にSMSで確認メッセージが送られてきます。
⑤ 60秒以内に4ケタの確認コードを入力して登録完了です。
確認コードが届かない場合は、
再送ボタンが有効になるまで待つしかありません。

LINEと比べて劣る?Wechatで使える機能とは

1. メッセージ機能

メッセージ機能は、
LINEのようにリアルタイムでテキストメッセージのやり取りが可能です。

LINEに比べるとクオリティは少し劣りますが、
スタンプ機能でステッカーや絵文字、アニメーション画像も送れます。

中国人から送られてくる本場のスタンプは、すぐさま自分でも使えるようにダウンロードしておいた方がいいでしょう。

ちなみにスタンプは無料がほとんどです。


2. 通話、音声メッセージ

音声機能もLINEやFacebookのmessengerとほぼ同じく、
音声通話が可能です。

中国へいくと皆が使っているボイスメッセージ。

もちろん日本でも聞く機会が多いと思いますが、
テキストを入力するのではなく音声を録音して送る方法があります。

LINEでもその機能はありますが、
中国人はその機能を使い倒すのです。

無料電話というツールがあるのに…
なぜか音声メッセージを使い倒すのです…
また、音声を文字に変換することもできます。


3. モーメンツ

モーメンツ機能は、
LINEやFacebookでいうタイムラインやフィードの画面です。

写真やテキストなど、
WeChatで繋がっているユーザー(朋友圈)と情報を共有できます。

特定のユーザーやグループのみと限定での共有も可能で、
投稿に「いいね」をしたりコメントを残すせるるなど機能があります。

リンクだけを共有してくる中国人おじいさん、
やたらと自撮りを載せまくる美意識が高いおねえさん、
いろんな人のいろんな日常が曝け出されているのがモーメンツとなります。


4. QRコードのスキャン

相手のQRコードを読み取ると、
そのユーザーのモーメンツ(タイムライン)の情報がチェックできるようになります。

また、WeChatPayではQRコードをスキャンすることで簡単に支払いをすることが可能です。

中国では、道端で果物を売っている人力車の移動販売でも、
お支払いがQRコード決済です。

ここまで電子マネーが行き届いた要因としては、
偽札が大量に出回っている現実よりも信用性が高いからとされています。


5. シェイク

LINEの「ふるふる」と似た、新しい友人(友達)と繋がるときや、
ユーザーを検索するときに便利な機能です。

シェイクの画面で実際にスマホを振る(シェイクする)と、
同時にシェイクしたユーザー同士の情報がお互いに送信されてつながることができます。

ただ、中国の街の中心街でシェイクしては危険です。

おそらく周りにいる人たちのシェイクを拾いすぎる気がします。
ご注意ください。


6. 検索

「検索」をタップして購入したい特定のブランド名を入力すると、
そのブランドの「オフィシャルプレミアムショップ」が表示されることがあります。

ブランドがWechatにショップをだしていることが前提ですが、
10億人いるマーケットに出さないブランドはほぼないと言っても過言ではありません。

そこから本物を公式ショップから商品を購入できます。

検索をすると、オフィシャルプレミアムショップの他にも、
キーワードが入った他のユーザーのモーメンツ投稿や、
ブランドの公式アカウント、
Baidu百科事典などの関連情報が見られる便利な機能付きです。


7. ミニプログラム

これが最大のWechatの機能となります。

2016年に発表されたミニプログラムは、
WeChatの中で利用できるアプリのようなものです。

ん?アプリの中にアプリ?と思う方もいるかもしれません。

ようするに、スマートフォンの中に使いもしないアプリが乱列する中、WeChatユーザーは他のアプリをダウンロードすることなく、
Wechatの中のミニプログラムとい外部のアプリをダウンロードして、Wechat内で様々な機能を使い倒すのです。

商品の購入はもちろん、
航空券の手配、
位置情報と連携したデリバリー、
タクシー手配など。

今は各社が揃ってWechatユーザーをターゲットにミニプログラムへの進出を狙っています。
非常に多くのアプリケーションがミニプログラム内にあります。

WeChatはプライベートでも仕事でも利用頻度が高い

導入するに至って、
大手であればあるほどWechatの導入への壁は高くなるでしょう。
なぜなら、情報漏洩などの危険を伴うからです。

実際に中国企業は大手も含め、
あまりにも社員がWechatを使って仕事をしすぎるため、
一部の企業が仕事での利用禁止と制限をかけることになりました。

大手ファーウェイだけでなく、
多くのIT企業にその利用制限が広がっていることがわかっています。

携帯キャリア「中国電信」、セキュリティ企業「360」、IT企業「百度」、ECサイト「京東」、ポータルサイト「網易」などでも、社内でのWeChat使用を禁止する通達が出され、社員は社内チャットや、セキュリティが確実な外部のビジネスチャットツールを使用することとなりました。

WeChatは、ユーザー数が多いことに加えて、
ユーザーの利用頻度が非常に高いことも大きな特徴のひとつです。

1日に1回以上利用するユーザーがどの程度か、
WeChatの運営会社であるTencentの社内レポートによると、
その数字はなんと驚異の94%!
1日10回以上利用しているユーザーは61%にも上るようです。

また、1日に1時間以上WeChatを利用しているユーザーは55%!
30分以上利用しているユーザーは79%!

とんでもない結果になっているのが、中国Wechatの状況です。
まだまだ多くの中国人がWeChatを利用して仕事をしているため、
パソコンにはパソコン版Wechatをインストールし、
外に出ている時はモバイルにて操作。

どこにいてもWechatで仕事が止まることはありません。

NEWJIとしてのWechat活用方法

仕事で中国とのビジネスでは欠かせないツールとして間違いないことを前提に、普段の話や交渉ごとに関しては利用してもいいが、最終的なエビデンスをとる時は、きちんとこれまで通りメールや何かで記録を残すということをおすすめします。

たまにWechatはパソコンとスマートフォンで同期されず、
欲しい情報が見つからない場合もあるからです。

ちなみに、中国人のエビデンスの残し方もWechatが多いです。
会話の記録をスクショして、画像を送付してくることが多々あります。

そこらへんは我慢できないと思われる方のご使用は、
お控えすることをおすすめいたします。

ちなみに、メールでのやりとりよりも10倍は仕事が捗ります。
これはWechat歴が長いNEWJIだからこそ言えますが、
その仕事の進捗度合いを考えると、
使わざるを得ないツールであることも事実なのです。

相手のメールをずっと待っている時間、
コストと考えたことはありますか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?