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自称、日本一限度見本を作成した私が教えます、納得いく見本の作り方!


製造業の必須アイテム!限度見本とはなんぞや?

製造業であれば、どんな製品を扱っていたとしても、
取引先とのやりとりに見本という基準を取り交わすことになります。

自動車業界、インテリア業界、アパレル業界など、業界に限らず、
製造業であればよく使われます。

見本の中で、限度見本とは一体なんでしょうか。

定義は、ある製品を品質上合格とするか、不合格(不適合)とするかの、
境目である「限度」を示す見本のことを指します。

限度見本位は、合格品と判断するための限度見本と、
不適合品と判断するため限度見本があります。

ある製品の出荷をする際に、検品者がその製品が合格か、
または不合格かを判断するのに、素人目からみるとどっちでもええがな!
と答えたくなるような微妙な違い、
すなわち境界線がわかりにくい官能検査などには必須の見本となります。

限度となる見本を、生産ラインや組み立てライン、梱包時や出荷前など、
実際に生産したものが流れている途中で、
各工程の検査員が量産品と限度見本を比較し、
限度見本の基準を超えていないかどうか、
その製品を合格にするか不合格にするかを判断します。

ちなみに限度見本を英語で言うと、limit sample、
中国語でいうと限度样本といった表現をよく使います。


なるほど、では一体どうやって限度見本の作成するの?

限度見本は、
製品の良不良の判断基準となる大切な見本であることはわかりました。

品質を保つためには、絶対とはいいませんが、
製品によっては限度見本を設定した方がいい場合が多い事もわかりました。

人の判断で良不良が決定してしまうのも、
いかがなものかと生産側は思ってしまうかもしれません。

なぜなら、工業製品であっても表面処理のばらつきは必ずあるもので、
人の官能検査は、機械検査とはいかない部分があり、
精度を考えても決して優れた検査方法としていえるものではありません。

しかし、ある程度の基準を持った上で、判断を仰ぐわけですから、
同じ基準で良否を判断できる環境を整える必要があるのです。

限度見本の設定では、
例えば対象となる製品の合格基準として設定する場合、
どのレベルの傷や汚れまでは、許容できるのかを提示する必要があります。

それがもし傷であるならばきょう雑シートなどといった、
一般レベルのツールを使うことも必要です。

そのように一定の判断を仰ぐことができるツールを使うことができればいいですが、その製品が意匠を重視するような場合は、
限度見本を作成することもかなり難易度があがります。

特に木製品といった場合は、
素材の時点で世界に2つとして同じものはないため、
限度見本を作成しようとも全く同じものは決してつくれないというもどかしさもあります。
あくまでも似たような限度見本を必要分作成する必要があるのです。

限度見本の作成方法については、
いつかホワイトペーパーでも作成して、
ここでもダウンロードをできるようにしたいと思います。

また、そうはいっても不良は0になることはありません。

いくら限度見本があろうとも、官能試験である限り、人それぞれによって、
限度見本と比較をした場合の判断は異なる時があります。

その場合、購買する側が不良と判断したのであれば、
さらに限度の精度をあげるためにも、
発生した不良品を限度見本(NG)として改めて設定する必要があります。

不良の基準を都度明示、そして生産側の人を教育するためにも、
限度見本を都度作成するか、
不良となるものを掲示するか対応をしなければ精度は向上しないと言えるでしょう。

限度見本でありがちな間違いは、
あくまでも量産(量産試作)で生産した製品から取らなければならないということを忘れてはいけません。

良品と不良品の判別基準となる見本なので、
試作段階で数個作った中から抜粋してしまうと、
実際の量産との差異が大きく、
そもそも限度を守れない可能性があるからです。

なので、限度見本はあくまでも量産(量産試作)の段階で発生した不良、
不良と判断できるものから作成することが望ましいことがわかります。

各社で異なる!限度見本を承認する部署・担当は誰?

購買側がある程度のターゲットがある中で指示をすることにはなりますが、
設定の方法としては、
生産側に限度見本を準備させることが望ましいでしょう。

量産時に購買側が設定してしまった限度は、
そもそも守れないとなりトラブルになるよりも、
生産側がこれなら行けるだろうという限度を数段階で準備し、
そこから購買側も交えてどれに設定するのがいいか、
生産工程を考慮しながらお互いに承認するのがベストな方法と言えるでしょう。

百聞は一見にしかずです。

任せきりになってもいけませんし、
仕様書に記載された基準を決して変更しないこともナンセンスです。

購買として、生産できる基準を工程をみた上で判断し、
承認する部署の無理な設定がある場合は、その時点で指摘し、
折り合いがつく境界線を見出すことが必要です。

見本の管理台帳には、
管理番号、生産社、購買社、承認部署、捺印、作成日、承認日、有効期限、管理期限など、
最低限必要な項目を記載した承認ラベルを限度見本に貼り付ける・または印字することが必要です。

取り交わした内容を詳細に記載することで、生産側および購買側の両社で管理しましょう。

限度見本の管理どうする?

一番やっかいなのは、管理方法です。

特に生産側においては、生産ラインに放置されることが多いので、
時間と共に限度見本も劣化することが多く、
特に太陽光が当たる直射日光の場所に置いておくとなると、
本来の限度見本の姿があっという間に変わり果てた姿となり、
通常の基準では良品と判断できるものも不良と判断することが起こったり、
不良のものが良品で出荷されてしまうこともあります。

購買側が受け取ってきちんと管理された限度見本と比較して生産側へ不適合の報告を行ったとしても、生産側は本来の基準とはことなる限度見本と比較しているので、正しい判断はできないといってもいいでしょう。

そのような状況が発生しないよう、
改めて生産側・購買側もほぼ同じような保管方法を採用することが必要ではないでしょうか。

マスターとなる限度見本は、あくまでも両社とも持つ必要があり、
生産側が仮に生産ラインに置き去りにされた限度見本と比較しているような状況であれば、一旦マスター限度見本と比較して欲しいと要望を出すべきです。

生産側も同じく、マスターと現場で使用する限度見本が、
常に一定のレベルで同水準であることを確認し、
仮に逸脱した場合は、マスターと同じ水準の限度見本をあらたに作成し、
購買側の承認者の押印を求めるべきでしょう。

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