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HEROSHOW vol.4「もったいない」- 言葉に託された意味 -

こんにちは。NEWHERO事務局の堀内です。
今回は4回目のHEROSHOW「もったいない」‐言葉に託された意味‐のレポートをお届けしたいと思います。

HEROSHOWは、毎回テーマに応じたゲストを招きインタビューや、参加者の皆さんとのワークや議論を交えながら進める、全員参加型のワークショップ&トークセッション。


第4回目は、株式会社Innovation Design サスティナブルデザイン室室長 表 秀明さん。聖心女子大学2年生現代教養学部 須藤 あまねさんをゲストに招き、「もったいない」の言葉に託された意味について、お2人の経験や考えをお伺いしました!


「もったいない」から始まるサスティナブル

vol4グラレコ


「ひとと地球の未来を描く」をビジョンに掲げる会社で働く表さんは、横浜のマルシェで市場で捨てられる果物をつかってドライフルーツを販売してる人に出会ってから食品ロスを意識。今では農家さんと取引をはじめ規格外も規格内もすべて取引されているそうです。
飲食では、その日にある食材だけでメニューを決める「KITCHEN MANE」を運営しており、食べた後に社会的学びや社会的メッセージをお話してそれに対する対価を決めていただいている。

ファシリテーター:お客様が値段を決めるって難しくないですか?

表さん:難しいって言ってくれたら勝ちだなと思っています。難しいってなると家に帰って「面白いレストランあったんだよ、自分で値段決めるの」「森林破壊がさぁ」「海洋プラスチックが」という会話になって、気を付けようってなったら嬉しいですね。

人に伝える・考えてもらうということは簡単なことではありません。それを「自分で考えて決める」というアクションを促すことで、決めるために必要な食材の背景などに関わる情報のお客様の理解度をあげることができ、また他にはない経験を通して、それを誰かに話したくなる。表さんのレストランでは、誰かと課題意識を共有して話し合うきっかけを作るこの仕組みを通して、食に関わる社会課題へ取り組まれているとのことでした。


また、「もったいない」という言葉は食品ロスに繋がりやすいですが、それ以外にも「もったいない」から生まれたビジネスは沢山あるという話題に。

あまねさん:「もったいない」から新しい事業やビジネスが始まっていることはすごく多いと思っています。服やゴミが燃料になり車や飛行機のエンジンを回している。「もったいない」から始まるイノベーションが起きてくるのではないかなと感じているので「もったいない」はチャンスかな。

インプットがアクションに繋がるとき

懐石料理屋でアルバイトをしているあまねさん。
料理を説明する際に難しさを感じているそう。

あまねさん:表さんの記事を読ませていただいた際に自分の言葉で話すと書かれていたのを見て、料理だけじゃなくその素材に対する思いがあるからこそ話せるんだなと凄く感じました。

ファシリテーター:自分の言葉で伝えるって凄く難しいと思いますが、表さんは社員のみなさんにそれをしていただくにあたって、社内コミュニケーションはどうされていますか?

表さん:お客様へ自分の言葉で料理や社会課題を説明するために、社内全員がSDGs研修を繰り返し、サスティナブルデザイナーとして活躍しています。研修では、職種に関わらず、自然エネルギーなどサスティナブルに関する宿題に取り組み、発表。自分で調べることで、愛着がわき自分ごととして取り組めるようになると思います。

インプットがアクションに繋がるときに自分ごと化するため、あまねさんはどのようなことを意識されているのかという話題に。
あまねさんは高校3年生の1年間SDGsの普及啓発活動を行っており、その時に気を付けている3つのポイントを教えてくださいました。

・わかりやすく
・身近に
・楽しく

あまねさん:知らないものは入ってくるときに拒絶があるけど、どんどん知っていくと自分ごと化していける。シリア難民のニュースを見て同い年の子がこんな戦いをしないといけないなんてっと思い「同い年」という共通点が自分ごと化に繋がりSDGsに興味を持ち始めました。

急に国連や国の話をされても遠くて自分ごと化しにくい。どの人にも共通している話題として、衣食住に関わることで話すと自分ごと化して考えられるとおっしゃっていました。

あまねさんのお話がすごくわかりやすいのは、常に「わかりやすく、身近に」を意識されているからなんだと感じました。きっとあまねさんのお話を聞いてSDGsへの一歩を踏み出した方多いのではないでしょうか。

武器としてもったいないを使いたくない

「もったいない」から始まるビジネスを、ビジネスとしてやっていく上での難しさについて。

表さん:生産者は、形が良い悪い関係なく愛情をもって育てています。「もったいない」という言葉だけで片付けてしまうのは、生産者の方に申し訳ないと気づいてからは、「もったいない」を出さないために何ができるかを考えるようになりました。
何でも「もったいない」から使ってるとか、武器として「もったいない」という言葉を使いたくない。

ありがたいという感謝の気持ちや謙虚な気持ちを根底に持っていたい。「もったいない」のもっと前にある「ありがたい」を育てて「もったいない」が生まれない世の中になるといいなとお話しされていました。

参加者の方から以下のようなコメントもいただきました。

「もったいないを武器にしてはいけない」と表さんがおっしゃっていたのにすごく納得しました。マイナスをゼロに持っていくこと(規格外野菜を活用する)も間違いなく大切ですが、ゼロからプラスに変えていく(そもそも規格をなくしていく)動きも同時に大切だなと思いました。

様々な意見が飛び交う充実の時間でした。

今回のHEROSHOWですが、お二人ならではのお話をたくさんいただいた他、参加者の方からも様々な感想が寄せられました。

「もったいない」をもっと意識したいと思ったり、「もったいない」を意識することで逆に「境界」が生まれてしまう弊害に気付いたり、適宜、バランス良く、中庸な感じで良い方向性に進んでいきたいなと思いました、ありがとうございました!
とても良かったです!地球規模の視点と身近なところから即行動を。
モノを選び取る取捨選択の力を磨いていきたいです!

他にもたくさんの感想を頂き嬉しく思います。

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「もったいない」を常日頃から口に出している私ですが、深く探求したことはありませんでした。まずは「もったいない」を沢山口に出すより「ありがたい」を日頃から使えるよう意識を改めてみようかなと思います!

出演された
表秀明さん
須藤あまねさん
そしてご参加いただいた皆様ありがとうございました!

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ゲスト:表 秀明(株式会社Innovation Design サスティナブルデザイン室室長)、須藤 あまね(聖心女子大学2年生 現代教養学部)
インタビュアー:谷本 明夢(NEWHEROコミュニティマネージャー)
グラフィック:山岸 智也(グラフィックレコーダー)、藤田 絵梨(NEWHERO事務局)
文:堀内 香(NEWHERO事務局)

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