見出し画像

【公開記念連載コラム】<『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』はどんな作品?>(9)「『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』劇場限定発売のブルーレイ紹介」

ニューディアーが配給を行う『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』。ついに本日公開となった本作について、コラムとして作品紹介をしています。第九弾は公開初日から劇場限定で販売されるブルーレイディスク(税込み3500円)の特典映像についての投稿です。

過去のコラムはこちら「【公開記念コラム】『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』はどんな作品?」

『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』のBDには3つの特典映像が収録されています。監督のオンラインインタビューとメイキング映像は合計40分以上の大ボリューム、さらにオマケとしてつけたニューディアー配給作品予告編集も合わせると合計時間は60分以上となります。以下でそれぞれの内容について紹介していきたいと思います。

画像4

【フェリックス監督オンラインインタビュー】

オンラインで行われた本作監督のオンラインインタビューには作品解釈のヒントになる貴重な証言が盛りだくさんになっています。また、『新しい街』以前の活動やアニメーション制作を志したきっかけについても語られています。

監督はヤン・シュヴァンクマイエルに衝撃を受けて、このコラムの連載でも取り上げたモントリオールのシネマテーク・ケベコワーズに1年半通い続けたそうです。そんな日々が続くうちに、最終的には職員のマルコさんに顔を覚えられてしまったことをにこやかに回想してくれました。

しかしその一方でアニメーションを制作しながら生活を続ける苦労についても触れながら、それでも長編作品を制作にあたってはセバスチャン・ローデンバック監督の『手をなくした少女』に勇気をもらったことが明かされます。

監督はケベックでの本作の評価についても教えてくれました。賛否両論の結果になったが、もともと監督は独立のためのプロバガンダ映画を作りつもりはなかったと語りながら、作品の持つ両義性について自身の経験も踏まえながら解説をしています。

そうした自伝的な要素は作品冒頭のスライドにも表れていて、ここでは個人的なことと政治的なことの混淆という作品のテーマを象徴しています。群衆がシルエットとして、匿名的かつ肯定的に描かれることも本作の特徴ですが、そのことに関しても丁寧な説明が与えられています。

奇しくも世界中でデモが頻発するなかで民衆の運動を取り扱った『新しい街』が公開されるなか、監督は昨今の情勢について「近代の矛盾が爆発するのは当然」とコメントします。

最終的にアニメーションの可能性へと話題が展開したインタビューは監督の表現や社会・世界に対する姿勢や人柄がよくわかる見逃せないものとなっております。

画像3

【メイキング映像】

現在YouTubeで公開されている映像のフルバージョンとなります。監督がスタッフとどのようなやり取りをしたのかや、貴重なスタジオの様子が写されています。これを見ればキャラクターのしぐさのひとつひとつをもう一度チェックしたくなること間違いなしです!

画像3

【予告編集】

ニューディアーがこれまで劇場公開してきた作品の予告編集です。世界中の様々な作品のトレーラー映像のつるべ打ちで、お腹いっぱいの内容。これを観れば、近年の長編アニメーションの充実がよくわかる、そんな映像になったと思います。最後には来年以降に日本で公開予定の、クリス・サリバン最新作の予告編も収録されています。

画像3


『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』はいよいよついに本日9/12(土)よりシアター・イメージフォーラムを皮切りに、出町座、テアトル梅田、上田映劇、横浜シネマリン、名古屋シネマテーク、金沢シネモンド、神戸アートビレッジセンター他にて全国順次公開となります。公開初日と2日目には各日先着70名様になんと原画をプレゼント!確実に入手したい場合は13:10、15:10の回の予約をおすすめします。初日19:10からの上映終了後は若林恵さんを、21日の19:10からの上映回後には細馬宏通さんを迎えたトークも開催されます。どうぞよろしくお願いします。

本作の最新情報は、公式ツイッターアカウントをチェック!

https://twitter.com/ND_distribution

前売券も劇場窓口・メイジャーにて販売中。先着でポストカード5枚セットもプレゼント! お早めにお買い求めください。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?