絶対合格したと思った小学校が、なぜ不合格だったのか
小学校受験では「うちの子、絶対合格した!」と思った小学校が、なぜが”不合格だった”ということがよくあります。
試験後、お子様は「今日の試験できた!」と笑顔でいいますし、親としても願書も面接も”会心の出来”だったのに、何故か不合格。
多くのご家庭で発生する、不思議な現象です。
これについて、なぜ起きるのか、いくつか理由があります。
小学校とご家庭の属性の不一致
大学受験と異なる部分が、まさにこの「属性の不一致」の部分です。
私立小学校は、ご家庭の属性をとても重視します。
属性とは、出身校や家族構成、職業、学校っぽさ、教育の考え方、お子様との関与度、学校に対する理解など、ご家庭の”性質や特性”のことを指します。
どれだけ試験ができていても、学校の求める家族像と異なると合格をいただけません。
いわゆる、「ぽくない」ご家庭のことですね。
「白百合っぽいよね」
「学習院っぽいよね」と合格した人が言われる、カラーのようなものです。
面接においても、お子様のことだけでなく、ご両親のことも聞かれますし、ご両親がお子様の時に経験したことや、祖父母から学んだ価値観なども聞かれます。
小学校とご家庭の属性の一致度はとても大切ですので、試験ができたり、面接で手ごたえを感じても、小学校側が「うちの学校とは違う」と少しでも違和感を感じてしまうと、合格はいただけないのです。
とくに、青山学院初等部と東洋英和女学院小学部は、他の学校の中でも、属性の一致度が極めて小さいともいわれてます。
試験以外のところで減点
試験以外のところで、減点していたというのは、学校側のみが知ることです。
こんな話を友人から聞きました。
入学してから1年後、子どもが教えてくれたようです。
不合格だった小学校について会話をしていたとき、子どもが「試験開始前のトイレに行く時間に、塾で会ってる友達をみつけてしまい、じゃんけんをずっとしていた」と、教えてくれました。
「え!?じゃんけんしてよかったの?」と聞くと「だめなんだけど、嬉しくてとめれなかったんだよね」と。
それを聞いて、そのお母さんはなぜ不合格だったか、1年たってやっとわかったと言ってました。
つまり、ペーパーも、体操も、集団行動もでき、面接も会心の出来だったけど、試験開始前に、じっと待たないといけない時間に、友達を見つけて、その場をたち、先生から言われるまでじゃんけんをしていため、「先生の話を聞けない子」とみなされたということです。
試験の有無でなく、じっとしてられない子として、試験前に不合格になっていたんじゃないかと。
この話、結構他のご両親からも聞くことがあります。
試験終わってすぐには、お子様はなかなか本当のことを言いません。(言えません)
でも、入学後、しばらくしてから、「実は、友達と試験会場で喧嘩しちゃったんだよね」とか「教室に移動するとき、音楽室がすごくて、とまって窓からのぞいてたら、先生から怒られた」など、試験外で×をもらっていたようです。
合格の指標がズレていた
ペーパー校の中でも、ペーパーの出来だけでなく、ペーパーの”過程”も見ている学校があります。
友人二人が、同じ小学校を受験していました。
一人の子は、ペーパーを完ぺきに仕上げていたので、ばっちりな出来だったのに不合格。
もう一人の子は、ペーパーはできなかったと答えていたのに、合格。
何故でしょう?
受験後、ママ友同士で合格・不合格の理由を答え合わせをしたところ、ペーパーができた子は、問題を解き終わった後、何もせずじっと待っていたようです。
ペーパーができなかったと答えた子は、最後の解けない問題を、時間ある限り、ずっと解き続けていた。
だから、できなかったと答えたようです。
学校側は、最後まで諦めずに解き続ける姿勢を評価軸の一つにしているところもあります。
「試験の出来ばかりを見ていません。お子様の可能性や伸びしろ、最後まで頑張る姿勢を見て、総合的に評価しています」と説明会で、おっしゃっている学校もあります。
まったくペーパーができない子は論外ですが、一定水準を超えたうえでの姿勢も必要ということですね。
なぜ落ちたのか、ということは気になりますが、実際はわからないまま終わることの方が多いので、合格した学校のことのみ考えるというのが、気持ちとしては楽ですね。
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皆様のお受験がうまくいきますように。
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