【ネット歯科大】歯科医師が仕事で海外に行くケース
歯科医師の主な仕事場は歯科の外来です。それ以外にも、大きな病院や大学などの教育・研究施設、地域や行政で働く歯科医師もいます。
その中で今回は、歯科医師が仕事の一環として海外に行くケースについて挙げていきたいと思います。
まず、もっともありふれた海外渡航の理由として、国際学会への参加があります。
学会での発表は、臨床の内容から研究発表まで、テーマが多岐にわたっています。すなわち、歯科医院で主に診療を行っている歯科医師も、大学で研究をメインに活動する歯科医師も、国内外の学会に参加することがあります。
特に医師や歯科医師は生涯にわたって新しい知識を取り入れることが求められる職業です。
したがって、学会で発表するだけでなく、講演や発表を視聴することにより新しい知識に触れ吸収することも、仕事の一部といえます。
また、海外に留学するケースもあります。数か月から数年、外国に滞在して当地の臨床や研究を学ぶことは、わりとよく行われていることです。
さらに、共同研究などを目的として海外の研究者と打合せを行うために渡航することもあります。国際的な共同研究は現在ますます求められていることから、このような活動も行われています。
専門性を有する歯科医師の場合、海外から招へいされて講演するということもあります。また同じように国内の学会においても、海外の専門家を招いて講演してもらうというケースは多くあります。
一方で、コロナ禍を経て変わった部分もあります。
その大きなものとして、オンライン会議の充実が挙げられます。
実際に海外に行くことは、当然ながら費用と時間を要します。相手と同じ空気を共有しながら作業することには大きな利点がある一方、オンラインでつながることができるメリットも捨てがたいものがあります。
いまでは、多くの国際学会にオンラインで参加できるようになりました。そうすると、以前よりも国際学会参加へのハードルが圧倒的にさがります。
国内の学会であってもオンライン参加できることが多くなり、それに慣れてしまったという歯科医師も多いことでしょう。
オンライン参加やオンデマンド視聴は、時間的な制約なく、繰り返し見られるという利点があります。その一方、どうしても集中力が散漫になりがちだという欠点もあるように思います。現地参加のメリットが再注目されているところです。
このように、歯科医師は新しい知識の吸収などを目的として、業務の一環で海外に行くことがあります。
神奈川歯科大学 青山典生
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