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【釣り納め】野池のバス釣り【ボウズ】

ごきげんよう。拶双魚です。

2023年の釣り納めの釣行記録です。
まぁ表題から分かる通りボウズだったわけですが…

バス釣りは文化として段々と終わりに近付いていってる感がありますね…

僕には、サイズを問わずバスを釣りたい時に通っていた小規模野池があります。いえ、今日まではありました。

釣り禁止になったとかそういうことではありませんが、これ以上そこでやっても楽しめる気がしなくなったからです。

これには3つほど理由がありますが、後ほど説明させていただくとしてまずは今回の釣行の詳細です。


釣果(ボウズ)

ボウズはボウズでも、予測が正しかったことを示す進歩のあるボウズだったと思います。
ノーバイトノーフィッシュどころか、魚はおろかベイトになりうる生物すらいない…ランガン中にこんな状態の場所があったら即切りします。

釣行の流れ

現地到着。すぐに用事があるので手早く確認を済ませる。
微風、晴れ、多少は透明感のある茶色い濁り、植物食性寄りの雑食のカモ類6匹の他に生命感無し。

目視できる範囲に…居ない。ベイトもいない。
もし居るとしたら沖の深場のはず…ということで、とりあえず藻を拾いにくく濁りでも目立つチャート系に近い暖色/金系のサーチルアーとしてスプーンを…反応無し。
冬でもこれだけ暖かい日が続けば、子バスなら通せば反応があるはずなのに全く手応えが無い。

心当たりのあるポイントをそれぞれチェック…これも反応無し。
活性が低くて口を使わない可能性を考えて、一応スプーンのリフト&フォールや抵抗が強いアデリー4g(アムズデザイン)も試すがこれも反応無し。水温が安定する深場の底にはアオミドロ(いわゆるトロロ藻)が大量に生えているようでした。

ベイト含めて生命感が皆無であり、制限時間も近いので納竿。

考察

釣れなかった理由の考察も大事ですからね。少なくとも、釣れた時にこのメーカーの道具がとか○○メソッドがとか言うよりは…
今回の池の濁りは富栄養化した池によく見られる珪藻類によるものと考えて間違いないと思います。なお、緑色のものは藍藻類によるものです。

ちなみに余談ですが、海では人間の活動の影響を受けてリンや窒素が増えすぎた結果既存の生態系ピラミッドに乗らない鞭毛藻類が増えており、ほぼ唯一鞭毛藻類を食べられるクラゲを頂点とした生態系ピラミッドが既存のソレから分裂してしまっているようですね。貧栄養化で魚が獲れなくなったとか言われていますが、今となってはただ栄養を流せばいいと言うものでもないということでしょうね。一度変わってしまったものを元に戻すのは一筋縄では行かなさそうです。

さて、本題に戻りましょう。
珪藻類による濁りに加えて、これと言った越冬場のない池で唯一水温が安定しうる深場ではアオミドロが大量発生。
いつも通り、インレットもアウトレットも水の流れが無い状況。
何だか見ている僕まで息が詰まりそうなぐらいのひどい酸欠です。

どうしてこうなったのか。その池にはブラックバスとブルーギル、アメンボ、カモ類やサギ類などの水鳥、誰が放したか分からない錦鯉、アカミミガメ、暑すぎて浅瀬までバスが差して来られない夏場には浅瀬にオタマジャクシがいるぐらいで、見たところベイトとなりうるエビもザリガニも小魚も居らず、あるとすれば落下してくるミミズやユスリカ等を含めた昆虫類が餌になるぐらいでしょう。
また、ブラックバスのサイズが似たり寄ったりなので共食いも碌に出来ない状況です。

ベイトが居ない、居てもすぐに食べられてしまう状況が続けば、底生のアオミドロにしろプランクトンである珪藻にしろ、藻類を食べる生物がほとんどいないということになります。ブラックバスやブルーギルには出来ないことですからね。

水の出入りがほとんど無く、遡上することも降りることも出来ない場所で栄養になるベイトはおろか酸素も足りない状況…
魚のサイズが似たり寄ったりであり、春に見られたのはほとんど当歳魚であり、それが夏に20cm、秋に25cmと数を減らしながら育っている時点で薄々勘付いていましたが、実際に直面すると流石にキツいものがありますね…

今回使用したタックル

ロッド:ズームサファリ 464L
リール:22アルファスSVTW 800S
ライン:PITBULL G5 0.6号
リーダー:ナイロン2号(2ヒロ)
スナップ:EGワイドスナップ#0
ルアー①:アダム2.2g オレンジマンゴー
ルアー②:クルセイダー激アツ 4g ホログリピン
ルアー③:アデリー4g ブルピンイワシ

通う気が無くなった理由

さて、先程「これ以上そこでやっても楽しめる気がしなくなった」と言いましたがその理由を3つ説明します。

理由①

その野池そのものは公共のものなのですが、私有地と隣接していてその門の前での駐車は禁止されています。

…禁止されているので僕は自転車を近くの公園に止めてそこから歩いているのですが、当然のように車を横付けして竿出しをする人を時々見かけるようになりました。これが1つ目の理由です。

理由②

2つ目。釣り関連のゴミを見かけるようになったことです。
ワームとか百均ルアーのパッケージとか、出どころが釣り人以外あり得ませんよね。
誰が見ても釣り人の出したゴミとわかるものが落ちていたら地元の人がどう思うか、その結果どうなるのかなんて少し考えたら分かることだと思うんですが。

1つ目の駐車禁止場所での横付けにしてもそうですが、釣りをさせてもらって当然だと思っているのか周りへの失礼も何も考えない釣り人が最近特に目に付くように思います…

理由③

3つ目。その野池は水の出入りが年間を通してものすごく少ないので、田植えの時期の増水で上から稚魚が流れて来て育っても夏の酷暑で半減、乗り越えても秋には栄養不足の個体が目立ち冬には全くと言っていいほど生命感が無くなります。

春頃から初夏までは40cm超えの個体も見かけたのですが夏から一切見かけませんし、夏ごろから珪藻系の濁りやアオミドロが大量発生することで酸欠も起きるため、生息環境としてそもそも厳しいんでしょうね。

また来年の田植えの時期には上流から流れてくるのでしょうが、夏には激減して冬には全滅するのが分かってて楽しめるビジョンが僕には見えなくなりました。

先述したような考えなしの釣り人はそんな場所で大物狙いのワームからトロロ藻を毎回剥がしているあたり、どうやら釣りに対しても考えなしのようです。

秋頃に釣った、おそらく栄養不足に陥りかけていると思われる個体。同サイズの健康な個体と比べて鱗が薄く(魚の鱗には防護の他に栄養が不足した時のための貯蓄という機能もある)、口周りの傷を見ると傷の治りも遅くなっていると考えられる。晩秋頃には魚体が薄く唇周りの薄皮が中心から溶けたように無くなっている個体も見られ、今日に至ってはブルーギルさえ居なくなっていた。
小規模かつ流れが効いていない、ほとんどが子バスの野池という時点でそんな気はしていたが…

ではでは。


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