ネリマ富士

後期高齢者の仲間入りを果たしたのを期して、日々の出来事、気づきそして思いを綴ってみよう…

ネリマ富士

後期高齢者の仲間入りを果たしたのを期して、日々の出来事、気づきそして思いを綴ってみようと思い立った。老いを受け入れたくない自分と、受け入れざるを得ない現実の間での葛藤を客観化して、老いの楽しさ、おかしみを表現したい。

最近の記事

コロナ禍で 生じし変化 後戻り

 Amazonの米国本社が、従業員の出勤日数について、コロナ禍以降週3日としていたものを週5日に変更するとのニュースが流れた。コロナ禍対策として日本でも在宅勤務が普及し、我が娘や息子もその恩恵に浴していたが、Amazonの新方針の影響を受けるのだろうか。  東京の郊外に住み都心の会社に勤める娘は、コロナ蔓延以降、週に3日出勤し、残り2日は家で仕事をしている。週5日会社に行っていた時に比べると、通勤時間が減り、肉体的に楽だし、自由な時間が増えたと喜んでいた。コロナによってもた

    • 窓口で 列んで待つは 訪日客

       先週の「おじさん図鑑」(東京新聞)で私と同年代の作者は、JR東日本の「みどりの窓口」が減少し不自由していると嘆いていた。  「おじさん」は、JRが合理化のために接客する人を減らそうと「みどりの窓口」を減らしている、と断じている。一方、JRは、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、切符の購入や予約がオンラインや自動券売機でできるようになり利用者が減ったので、「みどりの窓口」を削減したとしている。「おじさん」の断定は一方的すぎるが、窓口に長蛇の列ができていることからする

      • 難問に シカクいアタマは 立ち往生

         コロナ騒動3年で電車の吊るし広告の数がめっきり減る中で、学習塾日能研の「シカクいアタマをマルクする」は1人気を吐いている。首都圏の私立中学の入試問題の中から、ユニークな問題を選が選ばれていて、いつも「えー、これを小学生が答えられるの」と思ってしまう。頭の柔らかい小学生には分かっても、頭の硬くなった大人には難しい問題。それが、キャッチフレーズの「シカクいアタマを・・」につながっているのだろう。  通勤電車で、この広告の読める位置に立つと、ついつい正解を求めて考えてしまった。

        • 熱中症 気を付けてたら 残暑バテ

           風邪を引いたようで、喉が痛く、36.9度と少し熱がある。連日の猛暑日で体力が低下したせいか、冷房漬けの毎日で体調が狂ったか。それとも、息子、娘の家族と旅行をして、若者のペースに付き合わされてくたびれたせいだろうか。  今朝のN H Kのニュースで、「残暑バテ」が取り上げられていた。9月になっても連日30度を超える日が続いており、「残暑バテ」になっている人が増えている。予防策として、冷たいものを飲み過ぎない、冷房の効いた部屋に長時間居続けない、の2点を上げていた。  熱中

        コロナ禍で 生じし変化 後戻り

          秋田杉 山から降りて 街角に

           いつもは素通りする角の材木屋の倉庫が日陰を作っていたので、暑さを凌ごうと立ち止まった。ビッシリと倉庫の壁際に立て掛けられている板や角材を眺めていると、「東濃」と小さく書かれた板があった。東濃檜だな、わざわざ板に書いてあるのは、銘柄材で価格も高いからか。少し目を移すと、「能代」、「紀州」、「秋田」と書かれたものもある。書かれているのは、どれも美林で名高い場所である。  半径1キロ弱、散歩の範囲に材木屋が4軒ある。コンビニには及ばないまでもかなりの数だ。商売敵との差別化は、材

          秋田杉 山から降りて 街角に

          僧房に 料理の極意 見つけたり

           1日3食、365日、1年に1,095食。人間は食べるために生きているのか、生きるために食べているのか。全食事を妻に作ってもらうのは、流石に気が引けるので、週に2、3回は朝食当番をやっている。トースト、ハムエッグに野菜を添えるだけだが、出来栄えや味が一回毎に微妙に違う。朝食1つと言えども、徒疎かにはできないと知った。  ブックオフで次に読む本を探していて、水上勉の「土を喰う日々」が目についた。水上が季節毎に自ら作る料理をテーマにしたエッセイである。朝食作りの参考になるかと思

          僧房に 料理の極意 見つけたり

          パリ・ロンドン 宴・騒乱 夢現

           パリオリンピックでの日本選手の活躍に一喜一憂する一方で、世界で次々に起きるきな臭い出来事が気になった。その中で、労働党政権が誕生したばかりの英国で起きた暴動に注目した。  ことの発端は、両親が移民の少年が起こした3人の少女刺殺事件。極右勢力が、この事件をネタに、事実と異なる情報を流して不特定多数の人達に、移民排斥の行動を促し、それが暴動を誘発した。  成熟した社会であるはずの英国において、暴徒がホテルや商店を襲撃する映像を見て驚いた。貧富の差の拡大による社会の分断の成せ

          パリ・ロンドン 宴・騒乱 夢現

          遊歩道 今朝も目に映ゆ 百日紅

           散歩で朝夕通る白子川の遊歩道の百日紅が、薄いピンクの花をタワワに付けている。百日紅の花を見ると、高校への通学路に咲いていた赤い百日紅の花が脳裏に甦る。高校2年生の夏に親の転勤によって、広島の高校から東京の高校に転校し、新しい環境に戸惑っている頃だった。散歩道で心を和ませてくれる花々は、思い出も連れてきてくれる。  もう盛りは過ぎたが、散歩道の至る所に咲いた紫陽花から、今年も小学5年生の授業での出来事が思い浮かんだ。5月のある日、理科の時間に先生が「紫陽花は6月の花です」と

          遊歩道 今朝も目に映ゆ 百日紅

          オリンピック ドローン使うは 何のため

           「サッカー女子カナダ 勝ち点6剥奪」  パリオリンピックのニュースサイトの見出しが目を引いた。勝ち点を剥奪なんて穏やかじゃないな。何があったのだろう。女子サッカーは始まったばかりで、カナダは勝ち点を6も持っていないだろうに。  カナダのチーム関係者がドローンを飛ばして、次の対戦相手、ニュージーランドの練習を偵察したことに対する制裁措置だそうだ。カナダは第1戦の勝利によって勝ち点3を持っていたが、この措置により勝ち点は-3になるという。  勝ち点にマイナスがあるのも驚き

          オリンピック ドローン使うは 何のため

          田舎町 そぞろ歩きて 歴史知る

           先週は、灼熱の東京を逃れ、信州を旅した。軽井沢から小諸を目指して国道18号線を走っている途中で、腕時計の針が止まっていることに気づいた。電池を交換しようと時計屋を求めて18号を外れ県道9号線に入った。車で走ること10分、岩村田の商店街に行き当たった。カーナビで見ると、商店街は信越自動車道の佐久インターチェンジの東2キロくらいに位置している。  県道を挟んで両側100メートルに亘って商店が並んでいる。ここなら時計屋があるだろうと車を降りて商店街を歩いてみた。商店と県道の間に

          田舎町 そぞろ歩きて 歴史知る

          老人よ 悠々自適は まだ早い

          『日本の進路にとって高齢者層の役割、責任ある政治参画と社会参画が重要である。』 『高齢者よ、目先の利害に左右される「生活保守主義」に埋没するな。』  日々安逸を貪っている老人への痛烈な一撃。  先日、友人に薦められて読んだ、「21世紀未来圏 日本再生の構想」(岩波書店刊 寺島実郎著)の一節である。  著者は1947年生まれ、今年喜寿を迎えた高齢者である。  そう言う著者自身はどうか。 『20世紀の世界システムと日本のありかたを再考察し、それとの対照において21世紀シ

          老人よ 悠々自適は まだ早い

          夏きたり 海で泳ぐは もう無理か

           7月上旬だと言うのに猛暑日が続き、テレビは朝から晩まで熱中症への注意を呼びかけている。その中の「特に高齢者、乳幼児については、周りの人が気を配ってあげましょう」なるフレーズが耳障りだ。そんなことをテレビで連呼されたのでは、老人は迂闊に散歩にも行けないではないか。熱中症の話題の前後で、海水浴場の様子がしばしば映し出される。散歩にすら行けない身に、海水浴場は目に毒、「老人の気持ちにもなってくれよ」と愚痴がこぼれそう。  仮に、海水浴場の画像に合わせて、 「老人の方々も暑い、暑

          夏きたり 海で泳ぐは もう無理か

          これもまた QRコード 使ってる

           東京都知事選挙では候補者が乱立し、選管が準備した掲示板にポスターが貼り切れないほどだ。しかし、散歩の途中にある掲示板は、50ある桝の内、埋まっているのは8つに過ぎない。ポスターを眺めていて、7枚にQRコードが印刷されていることに気づいた。ある候補者のQRコードを読み込みタップすると、候補者のプロフィールと選挙公約が出現した。  最寄駅近くの皮膚科に行き受診手続きを済ませると、受付番号を印刷した紙を渡された。受付番号の下にQRコードがある。QRコードを読み取りタップすると、

          これもまた QRコード 使ってる

          天国へ 往って還った ヨッパライ

           東京の西、中央線の吉祥寺駅の近くにあるミニシアター"Uplink"から、週に1回上映作品の紹介メールが入る。先週のメール、『トノバン 音楽家加藤和彦とその時代』を見た途端に、ザ・フォーク・クルセーダースの『帰ってきたヨッパライ』の1節、 ♫おらは 死んじまっただ  天国へ行っただ  天国良いとこ一度はおいで♫ を口ずさんでいた。  今から55年前、会社に入り最初に赴任した街には、バーが無数に立ち並ぶ飲屋街があり、別名「飲み倒れの街」と呼ばれていた。寮生活だったこともあって

          天国へ 往って還った ヨッパライ

          持病持ち 月に1度の 医者通い

           今日は午前中、月1回の高血圧症の診察を受けるためにFクリニックに行った。診察は、血圧の測定と胸の聴診だけで、異常がなければ次の月の診察日時を決めて、5分足らずで終わり。薬をもらうためだけに行っているようなものだ。4年ほど前に突然、血圧が190にまで上がった時には、慌てて病院に駆け込んだ。血圧降下剤を服用し、塩分と酒を控えて、半年後には上の血圧が140を切り、現在まで安定した状態が続いている。  今日は、診察を終えた後にF医師が、 「チョット質問に答えてもらわなければいけま

          持病持ち 月に1度の 医者通い

          70路も デズニーランド 楽しもう

           東京デズニーランドに来たのは10年ぶり、いやもっと。相変わらず園内は笑顔で満ち溢れている。この雰囲気を味わいたいと思って、年甲斐もなくやって来たのだ。それにしても混んでいるな。アプリを使って事前に予約する必要があるので、入場者数は絞られているはずなのに、昔と変わらない。外国人の姿がやたら目につくが、彼らは日本に来てから予約を取ったのだろうか。それとも国を出る前に予約したのだろうか。  19歳の孫娘からの「レストランの事前予約をしておいた方が、いいわよ」とのアドバイスに従っ

          70路も デズニーランド 楽しもう