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わたしたちの平和

わたしたちの平和

青空の下で大きく伸びをすること

わたしたちの平和

落ち葉の絨毯に寝そべること

わたしたちの平和

温かいごはんを食べられること

わたしたちの平和

何にもおびえず眠りにつけること

わたしたちの平和 

朝起きたら支度をして行く場所があること

わたしたちの平和

週末に好きな人と出かけられること

わたしたちの平和

記念日にはプレゼントを贈り合えること

わたしたちの平和

お気に入りの服を着られること

わたしたちの平和

人目を気にせずくつろげる家があること

わたしたちの平和

自分だけの所有物を他人に奪われないこと

わたしたちの平和

当たり前の暮らしが守られていること

わたしたちの平和

不利益を被ったら補償されること

わたしたちの平和

老いて死ぬ瞬間まで豊かな生活が送れる見通しがあること

わたしたちの平和 

自分の子どもたちが自由に学べるだけの経済的余裕があること 

わたしたちの平和

守りたい平和

それは既に手に入れている平和

当たり前のように保証されている平和

世にも贅沢な平和

まだ出会ったことのない誰かの平和は

守るものではなくて 

夢に見る平和

わたしたちの平和

「平和を守ろう」

そう無邪気に口にするとき

その心地よい正義の響きの底で

今ある豊かな暮らしと財産を傷つけられる恐怖が蠢いている

その恐怖は戦争へ人を駆り立てる

わたしたちの平和

わたしたちの平和への想いは

静かに戦争へと、わたしたちの背中を押す

 

想いを馳せる平和が

「わたしたち」の平和ではなく

それを脅かす相手の平和でない限り 




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(上記は、2015/11/19 に投稿したものの再投稿です)

自分の書く文章をきっかけに、あらゆる物や事と交換できる道具が動くのって、なんでこんなに感動するのだろう。その数字より、そのこと自体に、心が震えます。