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ねお
2019年10月24日 22:11
────────彼の指先が、耳朶[みみたぶ]を撫揃[なぞ]りながら彼女の肩まで伸びる髪を梳[す]いた。すると、それまでずっと固く閉ざされていた彼女の唇が、微かな、どこかぎこちない吐息と共に解放される。一気に絡み合う2人の舌先。互いの唾液が、重なる唇に潤いを与えてゆく。彼の腕に身を任せ、彼女はベッドへと横たわった。着衣の上から身体中に触れる彼。「怖い…?」「ううん…怖くない…」時折
2019年10月14日 22:35
部屋に遺された書き置きと、今朝方になって漸く復活した彼女の携帯の呼出し音から察するに…─とりあえず…無事─なのは間違いない。でも、彼女は電話に出ない。─昨日、「先に部屋に戻ってて…」なんて言ったのがやっぱマズかった…?─他に思い当たる節は…無い…。彼は、急遽この一週間の仕事の予定を変更し、靄々[もやもや]した気持ちが晴れることを願いながら新幹線に乗り込み、今やっと彼女の部屋に着い
2019年10月7日 22:16
〈この章のまえがき〉今回のエピソードに関しては特に…内容的に受け付け難いと感じられる方が多くいらっしゃるのでは?そんな風に感じています。実際書いている自分ですら…そうでした。また、このお話し【タイミング】はあくまでも18才以上の方を対象とした読み物です。それ以外の方は、ご遠慮いただきますよう改めてよろしくお願い申し上げます。では、本文をどうぞ…勿論、2人はその他にもいろんなところ
2019年10月4日 23:19
色んなところへお出掛けしたその中で、2人の一番の想い出は…やはりあの休日。「今度、纏まった休み取れそうなんだけどさぁ…こっちに遊びに来ない?」「うん、いく。…じゃ、迎えに来てくれるぅ?」彼女は冗談半分で言ってみた。それに彼は「うん、いいよ?」予想外のマジ回答。更に「そん時…どっか…『行ってみたいなぁ…』ってとこ…あ~る?」と感情を込めた訊ね方をする彼に、彼女は速攻で「あるっ