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2023年日記

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[日記9]浮ついた斜陽

[日記9]浮ついた斜陽

2023/6/16 備忘録

突然でも平気だ。

久しぶりに海に入った。
白浜の海は、淡いグリーンのシーグラスみたいな色で、三国の海と全然違った。

三国の海は青い。青くて波が面のように押し寄せるし、少し深くに潜るのが、やりやすかった。
硬い波質。
さらさらの水だ。

土地が変わると波も変わるし、味も、手触りも、全然ちがう。
剥き出しじゃなくて、安心した。
そうなりたいわけじゃ、なかったのに。

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[日記8]名前を変える日々

[日記8]名前を変える日々

2023/8/9

思い返したときに、愛しい日々だったと思える。
それは生きているから。
それか健康だから。

聴くだけで、涙が出そうになる歌があるよ。

心がどこにあるのかを考えて、そんなことを考える必要はあるのかとまた考えて、またそんな自分を振り返る。

愛しい日々だったよ。
ということは、もう、過去になったのかもしれない。

名前を変えることが新鮮じゃなくなったとき、もう死んだ心地になる。

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[日記7]ほんとうのこと

[日記7]ほんとうのこと

2023/8/7

自分なりに、を見失う。
自分とは何かに縋りすぎなのか。

嘘みたいな言葉ばっかり滑り出す。今もそうだ。
本質に迫るときに、するりと逃げ出す。
ちゃんと伝えること、いつも忘れそうになる?わからない。

抽象的なまま喋り出すのは、結構難しいと思い知らされている。
言葉をたくさん知っていることが、良いだけのことではないのだ。

知ることが好きだ。知らないことが気持ち悪いから。
でも、

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[日記6]気休めのお守り

[日記6]気休めのお守り

2023年8月4日

あまりなにかに縋りすぎない方がいいというのはわかっているのだけれど、どうしようもない時もある。

愛着の中で生きると、それなしではいられなくなる。
自分らしさを保つこと
人のためにうごくこと
なぜ生きているのかと疑うこと

時間は思っているより短い。
それをわかっていながら、無くしていたと思ったお守りを見つけて、嬉しくなっている。

愛しさの中で生きるよ。
弱い人間なのだから

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[日記5]都落ち

[日記5]都落ち

2023年7月21日

思い出したかのように書く
思い出したかのように描くふと明るくなって起き上がると、降車駅で、鬱陶しくなる。

仕事が好きか嫌いかで言ったら好きだけど、苦しいか苦しくないかで言ったら苦しい。

深海魚のような人間たちを眺めて、自己に立ち返る時、学んだ字面が思い浮かぶ。

適当な塩梅がちょうどいい。

[日記4]ねむい夕立

[日記4]ねむい夕立

2023年7月13日

続かない日記を書くことが4つ目にもなれば、だんだん怠惰なきもちにもなってくる

仕方がないことでも、一度起これば悲しみややるせなさが押し寄せる。
不毛に恨みの念など持ってしまう。

そんなの持ったて、邪魔なだけだ。

12日に書き始めた文章を、13日に続けている。
24時間という枠組みのなかで完結させるのは、あまりにも難易度が高い。

日々が続くと信じてやまないのは、健康な

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[日記3]潜在意識なんか知らん

[日記3]潜在意識なんか知らん

2023年7月9日

三日坊主にするか否かは己次第だとは思っている。
文字を打つというのは、それはもちろん書くよりは早い。素晴らしいことだと思うと同時に、寂しいことでもあるとは思う。

紙が好きだ。だから本を買う。本は紙がいい。紙が好きだから本を読むまである。
言葉を正しく使うのが好きだ。意味は知らない。正しさは己のなかだけの正しさで充分だ。

なんて、独りよがりなんだろう。

自然と陰謀論に支配

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[日記2]宇宙飛行士になりたい

[日記2]宇宙飛行士になりたい

2023年7月5日

空中遊泳という響きが好きで、自作の歌詞を作ったりなんかしたこともある。
完成しないものばかりだ。

最悪なことが起こったように感じても案外平気になっていくもので、実はそれ自体は最悪とは呼ばないのかもしれない。

変化として受け止めているのか?

そんなことよりも連想がやかましい。
悪い気持ちばかりが、どうどうと巡る

否、実はそうでもない。
たぶんこういう時が、本当に最悪な破

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[日記1]海中のような夜

[日記1]海中のような夜

2023年7月4日

今日が7月であるということを信じられないまま一日が終わった。
喫煙所は陽炎が立つほど暑く…はなかったが、空調の効いた屋内から出た体にはそのくらいの温度に感じた。

刺すようというよりは、まとわりつくようというか。
暴力的な温度にじんわりと締め付けられるような心地がした。

いつか人類が地下や屋内で生活することになるとしたら、この暑さも心地よいものに感じるのかもしれない。

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