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100%の家族じゃなくてもいいじゃん。

3,4年前に大ヒットした出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のことを皆さんはご存じだろうか?

もしかしたら「皆さんはハリー・ポッターをご存じだろうか?」と等しいくらい愚かな質問をしているかもしれない。

私はハリポタ並みに有名なこの本を、つい1か月ほど前にようやく読んだ。

いや~~なんて面白いんだ!
著者である花田菜々子さんの体験もだが、何より文章が面白い。

花田菜々子さんの文章力に惹かれ、私も文章を書きたいと思いnoteを始めたのだから、まさにこの本は私の運命の本。いつか花田さんにお会いしたい。

そんな花田菜々子さんの第二作目の書籍が2020年3月に出版されているというではないか。

オイオイ、もう1年半も経ってるよ。

第二作目の書籍がこちらの『シングルファーザーの年下彼氏の子ども2人と格闘しまくって考えた「家族とは何なのか問題」のこと』

本書の内容は、結婚はもういい、自分の子供も特にいらないと思っている著者が年下シングルファーザーの彼氏とその息子2人と一緒に過ごす中で、家族のあり方とは何か考え実践した日々の記録である。


さあ、早速読んでみました。

(※以下、感想です。ネタばれ含みます。)


いや~二作目も文句なしに面白いです!

年下シングルファーザーの彼氏とその息子2人と一緒にいる日々だけでなく、著者の本屋の店長としての新たな挑戦も面白い。「女性のための本屋」をコンセプトにした本屋を近々オープンするという話を聞き、自分以外に適任はいない気がするぞ?そして「恐いと思う方を選べ」という岡本太郎氏の声に従いうが如く、新たな挑戦を開始。本やお客さんと真摯に向き合っているからこそ、ああでもない、こうでもないと妥協をしない姿勢が素晴らしい。

恋愛、結婚、シングルマザー、シングルファザーへの偏見や固定観念を置いた、著者の考えが読んでいて心地よかった。沢山の本を読み、思考をしてきたからこそ、無闇に人を傷つけないんだろうな。前作『出会い系サイトで〜』に引き続き、著者に影響を与えた本があちこちで登場して、読みたい本も案の定増えました。

本の最後には、著者が日々を進めるためにヒントを得たという「子どもとの関係性や親子問題について考えるための13冊」を紹介してくれている。全部読みたい。(13冊中2冊は既読。ちょっと嬉しい。フフフ)

血のつながらない子供との接し方だけでなく、血のつながる子供であっても、子供に対する教育って絶対悩むと思う。正解がないからこそ、毎回悩んで、偏見や固定観念を取っ払って、ぶつかって、格闘して、親や子供と接する周りの人間も日々アップデートしていきたいよね。

新しい関係を築くのに、100%の家族じゃなくても、新しい母にならなくても、サポートメンバー、30%家族、50%家族でもいいじゃないか。

この本を読んでよかったです。
出会えてよかった。


以下、本書からの引用です。
ふむふむと思ったもの、心に刺さったものを一部紹介。そして下にあるのはその一文を読んで私が考えたことです。

子供と接する上で重要なのは瞬発力。

子供って親や周りの大人の予想を超えた質問をしてくることがあるよね。(いや、実体験としてはまだないのだけど、本書を読んだり人の話を聞いてそうなんだろうなと。)そんな時に必要なのが瞬発力。そのときに答えないと、後から「あの時のあれさ~」と子供に話しても響かないんだそう。

正解がなくても、自分自身の指針や考えを常に持っておきたい。


暴言は無知から来ている。

人と話してて価値観のずれや正義の違いに直面することがあると思う。厄介なのが、相手は良かれと思って言っている場合。LGBT、宗教、ワクチン肯定派・否定派などなど挙げればキリがないし、すべて知ったうえで発言をするって無理に等しいけど、自分の考えの根拠は何なのか意識したいところ。


若いときほどまわりの「当たり前」に囚われやすく悩みやすいのかもしれない。

この一文を見て思ったのが、不登校について。大人になって思うのは、もし子供が学校に行きたくない理由を抱えているなら無理して行かなくていいと思うし、いじめられているなら、逃げたいなら、どうか逃げてほしいと思う。

けれど、子供自身が学校に行かない選択を積極的に取れるかは疑問で、自分が学生の頃、学校に行かない人は少数派で、行くことが正義というか、当たり前だった(と思っていた)。大人になってから思うけど、学校という狭い世界は決して世界のすべてじゃない。けれど、子供にとっては学校が世界のすべてだったりする。学校に行かなくてもいいという選択があることは、大人が教えないといけないと思う。


***

後半は自分が本書を読んで思ったことをつらつら書いてしまったが、子供がいる方、子供と接する機会がある方、新しい家族の形を求めている方、ぜひ本書を読んでいただきたい。

強く強くお勧めします!

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