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黒歴史ノートの在り処の話

思春期にやらかしたこと、黒歴史、中二病、みんな一つはあることだろう(あるよね?)。

私にも黒歴史があり、しかもその証拠が現存している可能性がある。毎日ぼんやりと生活しながら、うっすらとそれが日の目にさらされるときを夢想し、おしっこをもらしそうになっている。

中学校2年だったか3年だったかのときだ。私は美術部という名の実質漫画研究部に所属していた。同人漫画を回し読みし、コピックやスクリーントーン(アナログ画材)を使ってイラストを描いていた。

中二ヲタク女子あるある話だが、友人間でクラスメートの男子、A君とB君をキャラクター化してBL妄想するのが流行っていた。当時イラストがそこそこ描けた私はそのカップル(カップルではありません!!!!)のイラストを描くこともあった。

今思えば実在する人間をコンテンツ化して二次創作をするのは人権の侵害であり、作られた側の気持ちを考えると本当に申し訳なく思う。
ただ、当時の私は「バレなきゃいいや」と思っていた。浅はかである。

それよりも、二次創作を見て喜んでくれる友達の顔を見る方が私にとっては大事だった。
特に喜んでいたのが親友Tちゃんである。

Tちゃんは小学校のときからの友人であり、私が初めて大学ノートに描いてきた漫画を読んでは腹がよじれるほど笑ってくれた。私が創作を続けるに至った最初の理由であり、恩人である。

ある日、Tちゃんが「誕生日プレゼントにネムイナのイラスト集が欲しい。もちろんA君とB君のイラストも入れて欲しい」とお願いしてきた。
うすうす黒歴史になるんじゃないかと思ったが、親友の頼みである。毎日書き溜めて、世界に一つのイラスト集をプレゼントした。

それから数年後、大人になったTちゃんと私は一生縁がないと思っていたタワマンのホームパーティーに誘われて、夜景を見ながら”あのノート”について語らうことになる。

そして、天罰が訪れる。

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