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南米冒険記。~ボリビア③~

南米冒険記。~ボリビア①~(4,000mからのスタート)
南米冒険記。~ボリビア②~(食事とお腹とバス)


ウユニの街につき、バスを降りる。


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(朝の露店)


12時間の長旅を終えた到着の感慨にでも耽りたい所だが、さっそくやるべきことが1つ。同乗者2人は、眠そうに目のあたりを擦っている。

実は、ラパス~ウユニ間を、バス組(3名)・鉄道組(2名)に分かれて行動することになっていた。海外旅行にありがちな仲違いではない。社会人になれば、そういう無茶もしづらくなる。学生最後の旅をアドベンチャーなものに演出したかった。

5人は同じ学部で、4つある経済政策関係のゼミのうち、2つのいずれかに全員が所属していた。今回は、ゼミの単位で二手に分かれることになった。


ところが、そう上手く事は運ばない。バス組(3名)の到着日は、チケットの関係で想定より1日後ろ倒しになってしまった。当時、海外旅行用のwifiはまだまだ一般的なものではなく、ローミングもとんでもない費用請求のリスクがある。脆弱なボリビアのITインフラだけが頼りだ。

早速、ホテルに戻り、Facebookで「バスに乗れず、到着が1日遅れる」旨のメッセージを送るも、返信が無い。(2名は、既に“移動中”なのだから当たり前だ。)相手が今どこにいて、いつ、どこで落ち合うのか。こちらがいつ到着するのか、意思疎通が図れない。旅にハプニングは付き物だが、自分たちで起こしてどうする。

悩んでいても仕方ない。知らない仲ではない。むしろ、よく知った仲だからこそ、こんな僻地まで一緒にきたのだ。“そんなこと”だろうと思って、現地で待っていてくれるだろう。しかし、相手方もトラブルに見舞われていた場合はどうなるのか。


2人につながる、か細い糸を手繰る気持ちを抱えながらバスに揺られ、ようやくウユニの街に降り立った。

まずは、インターネットだ。2人が前日入りしていれば、何らかの返信が来ていておかしくない。ボリビア最大の名所、ウユニ。ホテルかレストランならwifiがあるはずだ。


そう話しながら街を歩いていると、店先に見慣れた姿が。観光業だけの小さな街。通信手段が無くても、あっけなく見つけることができた。どっと力が抜ける。


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(再会の記念)


わずか1日。それまでため込んだ、互いの冒険の戦果を共有しつつ席に着く。身体もすっかり高山気候に順応している。手元のグラスは空気中の水分を大きな雫に変えつつある。「乾杯!」

2人の身体が昨日より赤い。どうやら、アルコールのせいではなさそうだ。机上に広がる5つの水たまりをぼんやり眺めながら、先輩2人の塩湖ツアー談に耳を傾ける。これは、期待できる。


ただし。申し込み前に、日焼け止めを入念に塗りなおす必要がありそうだ。

何かのお役に立ちましたなら幸いです。気が向きましたら、一杯の缶コーヒー代を。(let's nemutai 覚まし…!)