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南米冒険記。~ボリビア②~

南米冒険記。~ボリビア①~(4,000mからのスタート)


どうやら、友人たちも体調不良のようだ。熱は、朝夕でまちまち。平熱近い時もある。

5人に共通しているのは、「お腹が下る」という症状。何か変なものでも口にしたのだろう。タイ米、フライドチキン、ジュース、・・・あと何を食べたかな。そのどれもがあまりに味気なく、全く印象に残っていない。

ボリビアに着く前から日本食が恋しい。成田空港に戻ったら、大好きなタラコおにぎりとキンキンに冷えた缶ビールをコンビニで買って、人目も憚らず堪能してやる。そう心に誓う。


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(食事の一例…)


原因に見当がつけば、気持ちも落ち着いてくる。少なくとも「未知の伝染病」なんてことはなさそうだ。出国前の予防接種、行っておいて良かった。ボリビアは、黄熱病感染リスクのある国の1つでもある。(ラパスは流石に問題ないだろうが。)

状況を整理する。今、確実に言えることは、市中でトイレットペーパーを2ロールほど買い足さねばならない、ということだろう。バスに揺られる道中12時間。軟弱な私たちのお腹は、はたしてもつのだろうか。“Diarrhea”なんていかにも綺麗な響きの言葉に、なんでこんな意味をあてるかね。くだらない英単語に想いを馳せてしまうほど、不慣れなスペイン語が堪える。


バス停

(夜のバスターミナル)


ウユニ行きのバスに無事に乗り込む。これまでの所、熱とお腹は小康状態を保っている。今は体調の波に感謝しよう。

途中、休憩のためにバスが停まる。ここまで約6時間。凝り固まった体を伸ばすために原野に繰り出せば、頭上には満天の星空が。これまで降り立ったどこよりも高い場所で、たくさんの星々が煌めいている。

最近行ったRadwimpsのライヴを想い出す。星と小屋以外、何の光も無い空間で、人目を憚る必要はない。野田洋次郎さんのウィスパーボイスを口ずさみながら、ゆっくりとバスに戻る。もちろん、トイレに立ち寄ることは忘れない。ここからまだ約6時間。先は長い。


窓ガラスに頭が「ガン」とぶつかり、目が覚める。気が付けば外はもう明るい。時間から考えて、ウユニの街に大分近づいている。隣人を起こさないようにそっとカーテンを捲ると、外には期待を煽る景色が広がる。凸凹とした地面に、雨期特有の激しいスコールでできた水たまり。この地面が、平らな白い絨毯なら。いったい、どんなに綺麗だろう。

車内を見渡すと、他の乗客は未だ眠っているようだ。バスだけが忙しく活動している。さて、目の前には、差し迫った課題が1つ。悪路にタイヤを取られまいとますます力強く進むたび、車体は大きく上下する。

「仕方ない。」

意を決して席を立つ。3列シートの、それなりに快適な観光バスを予約したのは、ファインプレーと言っていいだろう。バスの最後尾の左奥だけ、シートが1列になっている。代わりに大きな箱が1つ。


目的地を前に、僕は静かにトイレに急ぐ。



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何かのお役に立ちましたなら幸いです。気が向きましたら、一杯の缶コーヒー代を。(let's nemutai 覚まし…!)