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野球好きでよかった②〜【これが岡田阪神の結束力】ピンチの場面に岡田監督含めコーチ陣が守備陣に細かく指示を送る2023.8.10〜


『マネーの虎』でよく出てくる「無類の◯◯好き吉田栄作…」っていう表現を敢えて借りるならば、“無類の阪神好き&無類の岡田彰布好き”の俺にとって2023年は阪神タイガースの応援に興じた一年であった。人のこと応援している場合じゃないんですが。

俺の場合、阪神の試合は『虎テレ』っていう月額660円という超良心的有料アプリで視聴するんですけど、ビジターゲームは配信していないので、例えば神宮で行われる阪神対ヤクルト戦は東京ヤクルトスワローズの公式YouTubeチャンネルでアップされているその日の試合ダイジェスト(阪神が勝ったとしても、まるでヤクルトが勝ったかのような編集がなされているやつ)で賄ったりなどして全試合チェックしました。

DAZNにすれば1軍全試合視聴可能なんだけど今度は阪神2軍戦が見られないという……(知らねーよ)


さらにチームが勝ち進めて世間の注目度が増すとそれに伴い阪神情報を取り扱うメディアが急増し、俺も凝り性なもんで一つ一つチェックしていて一年が経ち、気が付いたら阪神タイガースにだけ詳しい人になっている自分がいました。

ただこれだけは言わせてもらいますが、全地球人の中でもプライベート充実度ランキング5000万位圏内に食い込んでいた自信はあります。

2023年、阪神タイガースは18年ぶりのリーグ優勝、更には38年ぶりの日本一に輝くなど生活リソースの大半をベットするに相応しい対象物であったがゆえの飽くまで理知的判断であり、私は人生を正しく浪費したまでです(ここまで来たら後戻りできないので開き直ることにしました)

さて、その阪神タイガースをしばらくぶりの栄光に導いたのが名将・岡田彰布監督であるが、2023年は自身が掲げたスローガン「アレ(A.R.E.)」が新語・流行語大賞年間大賞に選ばれるなど世間の耳目を大きく集め、阪神ファンが全国各地に広く分布していることを考えると、間違いなく昨年の日本を盛り上げた功労者と言っても差し支えないだろう。

自分が熱狂の当事者になると「アレって流行ってた??」とかいう白ける発言はマジで殺意が湧きます☆


武田鉄矢にとっての坂本龍馬、ギャルにとっての浜崎あゆみ、俺にとっての岡田監督です。15年以上岡田監督フリークをやらせてもらっている俺からすれば、その魅力を説明しろと言われれば圧倒的な野球知識、卓越した采配力、独特な言語感覚など様々な角度から解説可能であるが、その中でも本項目では「岡田監督の選手との向き合い方」について手短に紹介させていただきます。

パワハラだのモラハラだの日々新しいハラスメントの概念が生まれ、とにかく友好的であることが正しいという世の中になって久しいが、プロ野球界にもその流れが波及しているのか近年、選手と一緒になって喜んだり積極的な対話を重視する監督がいわゆる「良い監督」と評される傾向にある。

かつての上下関係が厳しい時代のカウンターなのかわからないが、敗戦後の監督インタビューで「(今日負けたのは)私の責任です」と述べては「選手のせいにしない素晴らしい監督だ…!」と一部ファンから称賛を得ている(もっとも阪神ファンに対して良い人アピールをしたところで意味はなく、負ければ顔が青白くなるまで徹底的に叩かれるだけなんですけど……)

一方、岡田監督は選手たちと直接会話をすることはほとんどなく、伝えたいことはコーチであったり新聞メディアを介して知らせるという間接的な伝達手段に終始している。その理由として、監督がある選手と話し込めばそれ以外の選手たちから贔屓していると見なされ嫉妬を買い、やがてそれがチーム内不和へと繋がっていくのだという。

過疎化が進んだ地域の小学校ならまだしも、大きな組織ともなれば全選手と平等に接することなど出来るはず無くて、それなら初めから誰とも親しくしないでおこうという発想だ。

岡田監督の試合後コメントも時として選手に対し容赦のないダメ出しが見られるんだけど、個人的にはネット等で叩かれることを恐れ、当たり障りのないことを言って論旨がぼやけるより『なぜこのような試合結果になったのか?指揮官として選手をどう評価し何も求めているのか?』が明確に呈示されるため、いちファンとして自分の考えと照らし合わせながら読むことが出来て、それが一種の答え合わせみたいで面白いのだ。

まぁ上司と部下の距離感について正解はなくて、詰まるところ結果が出れば何でも良いと思うが、選手たちとは一線を引いて程よい緊張感を持たせ、メリハリをつけようという岡田監督の組織論は、少なくとも『仲が良くて働きやすい職場です』というバイトの求人ワードに幾度となく騙されてきた筆者には強く共鳴するものがありました。

というわけで今回は名将岡田彰布氏に迫りながら、岡田阪神を応援する上での新たなる楽しみ方、そして氏が阪神タイガースに残そうとしているものについて考察していきます。俺自身、本当に野球しか楽しみがないことが存分に伝わる内容になっておりますので、是非最後までご一読ください。

一つ自慢させていただきます

岡田 彰布(おかだ あきのぶ、1957年11月25日[1] - )は、大阪府大阪市中央区出身の元プロ野球選手内野手外野手、右投右打)、プロ野球監督阪神タイガース第30代及び第35代監督、オリックス・バファローズ第25代監督。

https://ja.wikipedia.org/wiki/岡田彰布

筆者が岡田氏を意識するようになったのは2008年に阪神の監督を退任し、解説者をやっていた頃である。勿論、第一次岡田政権時の阪神もチェックしていたし存在自体は前から認識していたが、岡田氏の“野球観や人となり”までに興味が至らなくて、当時の俺はあくまでも試合に勝った負けたで一喜一憂する普通の阪神ファンであった。

その後、岡田氏が野球評論家になって阪神の試合を解説する立場になったとき、監督目線での采配批評であったり、細かい視点による戦況や選手の評価を語っているのを聞いて、氏のユーモラスなキャラクターも相まってまるでゲーム実況を見ているような面白さを感じ、俺はいつしか岡田氏、ひいては野球という戦略ゲームにハマってしまったのである。

岡田氏の野球解説のお陰で、俺は今後の人生に退屈しない趣味を持ち合わせることが出来たわけだが、同時に贔屓球団が15年以上優勝から遠ざかるという状況にストレスフルな毎日を余儀なくされており、もはや健康被害が心配されるレベルであったため、一刻も早く岡田氏に監督として現場に復帰してもらいチームを正しく導いて欲しいと願う日々を過ごしていた。

そして2022年10月、オリックス監督時代を挟みつつ15年ぶりに阪神の監督に就任すると、面目躍如の大活躍で38年ぶりの日本一という成果を残し、岡田氏を「昭和の野球観」と揶揄していた一部ネット民を黙らせてみせた。

勝負所を見極める眼力だったり、決断力だったり、適材適所の人材登用であったり、名将の要素を兼ね備えまくっている岡田監督であるが、発言などを聞いていると時代や流行、常識に左右されず、自ら吟味し、本質を見抜こうとする姿勢もまさしく、戦国大名が現代に転生して「戦(いくさ)」から「野球の試合」に身を移し采配を振るっているかのような面白さが岡田野球には溢れていた。

勿論、それに応えた選手たちも素晴らしくて、平均27.2歳という若いチームが経験豊富な岡田監督ら首脳陣のサポートを得ながらシーズンを通して力をつけていき、大人のチームになっていく様を韓国のアイドルオーディション番組の合格者がデビュー後に、段々と垢抜けていくのを見届ける視聴者のような気持ちで俺自身見つめていた次第である……。


…とまぁ、人生の大先輩に対して俺みたいな若輩者が知ったようなこと書いて大変恐縮なんですが先日、俺が“岡田彰布化しつつある”と実感する出来事があったので少しばかり紹介します。

オリックスと行われた2023年の日本シリーズは4勝3敗で阪神が制し、見事日本一に輝いたわけだが、岡田監督がとあるインタビューで「全7戦のうち鍵となる試合はどれだったか?」と問われた際「第3戦の7回表まで5−1で負けていた中で、そこから反撃し5−4の1点差まで追い詰めた試合」と回答した。

AbemaTVさん、画像をお借りします(取り下げて欲しい場合は即時対応いたします)

実は俺も第3戦が行われた日、所用のためリアルタイムでの観戦はできなかったのだが、ネットの試合速報でスコアだけを追っていて敗色濃厚の中、7回裏に3点を追加し、さらに最終回も2アウト一、二塁の一打逆転まで追い込んだことを確認すると、オリックスに危機感をもたらしたことが今後の大きなポイントになる予感がしたのだった。

第4戦の「湯浅の一球」、第5戦の「森下の逆転タイムリー三塁打」、第7戦の「ノイジー先制3ラン」など見どころの多い2023年日本シリーズであったが、奇しくも俺は岡田監督と同じ視点で戦況を見つめていたのだ…。

岡田彰布氏の言葉や考えを摂取してきて15年…俺も少しは氏の思考の境地に近づくことが出来たと思うと感慨深い…いや…俺の場合、逆張りしているだけか…??きっと違うはずだ、多分………。


さて、自分語りはこれぐらいにして次の項目ではYouTubeというソーシャルメディアが発展した現代だからこそ判明した、岡田彰布氏の新たな魅力について触れていきたいと思います。


そこには岡田阪神のベンチワークが映し出されていた…

岡田阪神が例年なし得なかった日本一を果たした理由として監督である岡田氏の指導力に焦点を当て信奉者のごとく長々と論じてきたが、少し目線を変えて具体的にどんな施策を断行したのかを説明すると、阪神を守備重視のチームに作り変えた事が挙げられる。

2022年までは打線強化を優先し守備力に不安のある選手を起用していたきらいがあったが、内野手出身の監督らしくセンターラインの固定と強化を掲げ、肩に自信のない中野をショートからセカンドへとコンバートするなど、抜本的なディフェンス面の向上を図ったのである。

甲子園というホームランの出にくい広い球場を本拠地とするならば守備型のチームにすべきという岡田監督の考えに基づいているのだが、実際にその守りへの強い意識が収められているYouTube動画を発見しましたので以下に紹介させていただきます。

【これが岡田阪神の結束力】ピンチの場面に岡田監督含めコーチ陣が守備陣に細かく指示を送る2023.8.10

東京ドームで行われた巨人戦の守りの時間、岡田監督が守備位置を細かく指示するとコーチ陣が選手たちへ一斉伝達。監督は奥の席にボスみたいに鎮座し、以下スタッフ達が一体となってジェスチャーを送る姿から、野球とは選手が投げて打って守るだけではなく、ベンチも含めて戦う団体スポーツであることが伝わってくる。

プロの球団でも守備のポジショニングがいい加減なチームって結構あったりして、テレビ中継だと主に選手のプレーしか確認できないが、YouTubeのような動画共有プラットフォームが出現したからこそ、今まで見えていなかったベンチワークを目の当たりにできたという意味では新しい野球の楽しみ方に気付ける貴重な映像なのではないだろうか。

プロ野球の醍醐味である160キロ以上のストレートであったり豪快なホームランを差し置いて、ベンチからの守備位置指示に着目するという…野球好きをこじらせた結果、本当におかしくなったと思われるかもしれないが、岡田監督をはじめとする首脳陣の「これぞ戦う集団」っていう佇まいに仕事をしている男のカッコ良さを感じるのは俺だけでしょうか…???

無理にとは言いませんが、共感してくれたら嬉しいです。


【隙を与えない統率力】岡田監督含めた首脳陣の連携が完璧すぎる2023.10.18 【CSファイナルステージ】

それにしてもこのチャンネル主は一体何者なのだろうか………


岡田彰布氏が阪神の監督を勇退する時期を予想してみる…


現在66歳で12球団最年長監督でもある岡田彰布氏が、いつまで阪神の監督を務めるのか密かに注目が集まっている。球団を38年ぶりの日本一に導くという大偉業を成し遂げたのだから自らの意思で勇退できる立場にあり、ひょっとしたら今季限りの可能性も否定できない。

プロ野球の監督という仕事自体が激務な上、シーズン中の移動がとりわけ体に堪えるようだが、一方で常に優勝を狙えるチームの土台を作ってから後任にバトンを渡そうという腹積もりでいるらしい……。猛虎愛に溢れる岡田彰布氏にはずっと阪神の監督を続けてもらいたいと願いつつ、筆者は一つの記事に着目しました。

虎の黄金期は、自分たちの力で築き上げる。38年ぶりの日本一に輝いた今季、ことあるごとに岡田監督の名采配がクローズアップされた。「監督で勝った1年」。近本もその眼力に凄みを覚える一方で、来季以降は指揮官に頼り切るつもりはさらさらない。

 「監督が代わったらまた違うチームになる。そうじゃなくて、個々の能力もそのまま継続されるようなチームにならないといけない。監督が代われば、また勝てない、となるのはダメ。個々の能力を上げないといけない」


阪神不動のリードオフマン近本光司が2023年の栄冠は岡田監督の采配・手腕によるもので今後、監督が変わっても継続的に優勝していくためには選手個々のスキルアップが必要だと語ったこちらの発言。

これは岡田監督がかねてから著書などで述べている「ベンチで何もしないで、言葉も出さず、気がついたら1対0で勝っていた、そういうゲームができるチームの監督が理想」という、ベンチワークの必要のないスタイルの確立されたチームこそ最強という持論に共通しており、監督自身が望んでいることでもある。

つまり先程の動画にもあるように、岡田監督がベンチから細かい守備位置の指示を出さなくとも選手自らの判断で適切なポジショニングが出来るようになったとき、自分の役目は終わったと悟り、次の政権へとバトンを託すのではないだろうか。

岡田監督自身、今の選手たちの飲み込みの早さや意識の高さを信頼しており、何より人気球団がゆえのプレッシャーを跳ね除け、日本一になったメンバーだからこそきっとそれは可能なはずだし、是非そこを目指して欲しいです。

まぁこの辺はただの俺の妄想なので良いとして2024年シーズン、もし阪神戦を生観戦することがあれば守備時間に選手たちと阪神ベンチの動きを観察してみると面白いかもしれません。




それでは。

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