⑤円安に抗う女のウズベキスタン旅のしおり / ブハラ編
以前からウズベキスタンに興味を持っていたものの、実はサマルカンド以外については全くの無知。
情報収集していると「ブハラとヒヴァも行くべし!」との口コミが多く、その時点では聞いたこともありませんでした。どちらも世界遺産があるのにお恥ずかしい。
サマルカンドが一番の目的だったのでそこまで期待していなかったのですが、あまりにも評判が良いのでどちらも回ってみることにしました。
ブハラ(Bukhara)
歴史的な建築物が多く、乾いた砂の色と青のコントラストが美しい・・さすが世界遺産。しかしオフシーズンとは言え驚くほど人がいない!なぜ!
ブハラでお土産を探すなら、タキ(Taqi)と呼ばれるアーチ屋根のバザールか、旧市街からタクシーで15分ほど離れたシトライ・モヒ・ホサ宮殿(Sitorai Mohi Hossa)がおすすめです。
ブハラと言えばコウノトリのはさみ
ブハラを代表する工芸品と言えば、コウノトリのデザインの小さなハサミ。
タキの中で目立った刃物屋さんに立ち寄ると、店頭には日本人カップルが。
「えーオスがよかったー」
と言って買わずに去ってしまいました。
どうやら雄雌でデザインが違うようです。ただトサカがあるかどうかなのですが。
店主のおじさんに、オスは売り切れ?と聞いてみると、
「作っておくから2時間後においで〜」
とのこと。たったの2時間で作れるの!?
せっかくなので1丁お願いしました。
で、できたのがこちら!
小さいけどよく切れる!素敵なケース付きです。
この時期お店は6時には閉店するようなので、4時頃までに来店すれば新たに作ってもらえそうです。お店ごとにコウノトリのデザインも異なるようですが、このお店のコウノトリはシンプルで素敵でした。
まだまだ!シトライ・モヒ・ホサ宮殿でスザ二買い足し
シトライ・モヒ・ホサ宮殿もまたスザ二がお安く買えると聞いて行ってみました。
スザ二はそこらへんで売っていますが、今までの売り子に比べてそれほど情熱がなく、ぐいぐい来ないので程よい居心地。
奥の方へ行くと、一軒のスザ二屋さんが目に止まりました。他のお店のデザインに比べて少し個性的な色合いです。
このお店では親子3代でスザ二を作っており、6歳で親から作り方を教わるそうです。
わたしの見た感じ、他の店舗よりも多様な色の糸を使っていると思いました。トートのオペラピンクとか、クッションのグリーンとイエローの組み合わせとか、あまりないかも。
宿に一旦戻ると、オーナーたち家族が団欒してるところに招かれました。そこで出されたサラダのおいしいこと。
70代の日本人女性が1週間くらい滞在してたとか、コロナ禍は大変だったけど
どうにか耐えたとか、翻訳アプリを通じてそんな話を聞きました。
寝台列車でヒヴァへ
今回の旅で初の寝台列車。宿はとっていたので少し仮眠して、夜中の3時発に乗ろうと予約していたのですが、よくよく考えたらそんな深夜にタクシーが捕まらないのでは・・と気づきました。
宿のオーナーに相談してみると、「60000sumで連れてってやるよ!この辺は入り組んでいるからタクシーも入ってこないよ」と。完全にビジネスです。深夜だし安いけど、タクシーに比べたら高い。そんな微妙なお値段。
結局1時発を予約しなおし。決算済みでもアプリで直前までキャンセル可能で、後日ちゃんと返金されました。
シャワー浴びて歯も磨き、チェックアウトしてタクシーに乗り込みます。
地元民とのおしゃべり
定刻通りに寝台列車は出発。狭い通路は暗く、すでにたくさんの人が眠りに就いています。ブハラから乗り込む人はあまり多くはないみたい。
私が予約した席の向かいには女性と赤ちゃんが寝ていました。起こさないようにそっと就寝の準備をしていると、若いお父さんが「手伝おうか?」と声をかけてくれました。
そのまま小声で会話が続きます。彼らは今までロシアに出稼ぎに行っていて、今夜タシュケントから地元のヒヴァへの帰り道なのだそう。
地図で見るとクリミア半島のすぐそば!大丈夫?と聞いたら意外にも戦争の影響はなく、静かだったと言っていました。
ヒヴァだと仕事があまりなくて、平均月収が3万円くらい。夏の暑い間はロシアで大工して月収12万くらい。400万円で地元にでかい家を買うのがポピュラーなウズベクドリームだそうです。
ふとブハラの宿で会った日本人男性が言っていたことを思い出しました。
往路の夜行列車、まわりに乗客がいなくて、広々使えて快適だけど地元の人と交流したかったなと。こういうのが一人旅の醍醐味よね。
朝。みんな下車の準備をし始めました。
若いお母さんは赤ちゃんをあやしてヒジャブを被り、若いお父さんはシーツをカーテンのようにかけてお祈りをしていました。終点ヒヴァに着くと、それではまた、と別れて下車しました。
次回、ヒヴァ編です。
円安に抗う女のインスタ
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