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「わたしは今、幸せか?」

昨夜わたしは、約2時間程の残業を終えて帰宅した。制服を洗濯機に投げ入れ、ストーブをつける。
冷凍庫のご飯をレンジで温めながら、冷蔵庫から納豆を取り出した。3個パックのビニールを早々に捨ててしまい、賞味期限が定かではなかったが、納豆だしな…などとボーッと考えていたら、レンジが温め終わりを知らせるピピピッという機械的な音が鳴り、ふっと我に帰る。一食分がラップに包まれたご飯は持てない程熱くなっていてわたしは思わず「あつっ」と、それをキッチンカウンターに放った。


YouTubeで動画を流しながら食べ始める夕飯は、昨日と全く同じメニューだ。明日は休みである。いつもよりお酒を飲むペースがはやい。


ご飯を食べながら、動画を見ながら、お風呂に入らなきゃ、メイク落とさなきゃ、試験まで1ヶ月を切っているし勉強しなきゃ…、一体わたしは何をしてるのか、何をしなきゃいけないのか、わからなくなりそうだった。


自分が思うよりも早く、500mlの缶酎ハイが空になった。ご飯、まだ残ってるのに。わたしは思考をやめ、冷蔵庫から甘めの酎ハイをもう一本取り出した。


朝起きたら、メイクは落としていなかったしお風呂も入らずにリビングで寝ていた。いろいろ最悪だ。お風呂にお湯を溜めて、メイクを落とす。メイクを落とさずに一晩寝ることは、雑巾を顔に乗せて寝ているのと同じだという。わかっていても睡魔には勝てない。
肌がゴワゴワしているのがわかる。わたしはもう若くないのだ。昨日のわたしを恨む。


お気に入りの入浴剤はオシャレな流行物などではなく、どこにでも売っている「温泉宿シリーズ」。
今日は別府だ。どうしてこの休みの日の午前中に入るお風呂は気持ちいいのだろう。窓から青空が見える。


湯船に浸かり、携帯でゴットタンのマジ歌選手権を流しながら、声を出して笑った。そしてふと頭によぎる、

「わたしは今、幸せか?」

わからない。わからなかった。
わからなかったから、考えるのをやめた。
髪を洗い体を洗って歯を磨いて、お風呂をあがった。


一通りのスキンケアを終わらせる。まだ髪を乾かしていない。いつも通りだ。髪は気づいたら乾いているものだから。お腹が空いた。冷凍庫からご飯を取り出す。レンジに入れて3分セットしてスタートボタンを押した。





最後まで読んでいただきありがとうございます。
またいつか。

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