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眠り姫(実家暮らし)

どれだけ寝ても寝足りないでおなじみだったはずが、こんな時間になってしまった。


きっと今寝ても、起きるのは昼前だろう。
もう早速いやになる。


鳥の鳴き声が微かに聞こえる。
これは好きだ。なんだかほっこりするから。


普段の私はというと、


生活音や照明の光で起きることはまずありえない。

目覚ましが5分おきに鳴っても少しも聞こえやしない。

親に起こしてもらったって五度寝しないわけがない。



完全に甘えている。

情けないとは思いながらも、この21年間ずっとずっとこうしてきてしまった。

寝坊して、遅刻して、謝って、深く深く頭を下げて、怒られて、怒鳴られて、嫌味を言われて、申し訳ない顔を何度も何度もしてきてしまった。

それが日常になってしまったのだ。



ある時は、病気なのかと疑ったこともあった。

しかし、母にそれを心配そうに伝えると無視された。

当然だと思った。


そんな私が眠れないというのは、何かの成長であるようにも思えてきた。

大人への第一歩。

大人は「昨日はなんだか寝苦しくてさ」と言っているイメージがある。これだ、これかもしれない。





こんなこじつけをしない、立派な大人になりたいと思った。




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