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バルトリン腺膿瘍日記③


〜前回までのあらすじ〜
なんとか翌日に手術してくれる新しいレディースクリニックを発見!
問題は約24時間後の手術時間まで耐えられるのか…!?痛みに苦しむそんな夜中…




朝方4時くらいになってからでしょうか、
痛みに耐え疲れて少し眠ってしまっていたようで、6時に目を覚ましました。

ちょっとでも眠れてよかった…と思ったその時、私はかなり驚いたというか、不可解な事がありました。仰向けに寝た状態で目覚めたんです。

②で書き綴ったように、左半身を下にして体を少し折り畳むのが一番マシな体勢で、試しに仰向けになろうものなら激痛が身体を貫いていたのに…なんで仰向けができてるんだ??

恐る恐る脚を動かしてみました。動かせる…
なんでだろう?
頭の上にはてなマークを沢山浮かべながら少し上体を起こしてみました。起きれるな…

……もしかして自壊した…????

元々特大ナプキンを付けて寝ていたので
(お気に入りはスリムガードかコンパクトガード)
恐る恐る下着を下ろしてナプキンを確認してみると、血の赤と膿の黄色で特大ナプキンが7割染まっていました。
約2時間寝落ちしている間に、膿溜まりが破裂(自壊)したんだ…と認識しました。だから仰向けになれるし立っていられるんだ…
ひとまず数時間前までの地獄の痛みから大幅に逃れられた嬉しさを噛み締めていましたが、新たに心配な事が。

膿溜まりを解消するための手術を受けに行くのに、その原因の患部が消失してしまっていた場合はどうなるんだろう…?
単純に考えると、もう手術する理由は無くなってしまっていますが、とりあえず専門家に診てもらう事が先決だと思いクリニックへ。
(タクシーで行こうと思ったけど少し歩けそうだったので結局電車で行きました)



さて、また新しいクリニックに来たわけですが、今までの病状と、今朝の自壊のことを伝えて診察をしてもらいました。
するとやはり患部は破裂していたようで、外陰部と小陰唇の境目辺りの、皮膚が薄いところが破けてそこから膿が排出され、今は膿が溜まっている様子はありません。とのことでした。

基本的にバルトリン腺膿瘍は目で見る診察と触診の為、膿の有無を確認する為に少し押されるのですが、膿が出たとはいえやっぱりまだ痛い…
診察の時点でも痛い痛いと声をあげていました…
先生、看護師さん方、うるさくしてすいませんね…

診察の後、私には今後の選択肢が2つありました。

1.自壊して膿は殆ど排出されている&もうじき抗生剤を飲み終わる(効果があらわれる)頃なので、今日は手術をせずにこのまま痛み止めを貰って様子を見る。

2.膿は無いけど、万が一に備えて手術しちゃう

先生は、一旦このまま様子を見てもいいかもしれませんという様子でした。
それに、手術で穴を開けても◯◯(私)さんはまだお若いので、元々ある身体の治癒力でいずれ塞がってしまう可能性が高い。とのこと。

自壊した穴が空いている部分はというと、比較的皮膚側だった事、つまりこの部分も身体が「傷跡」として通常の速度で塞いでしまう訳で、それは手術で開ける穴よりも早く塞がってしまう。
そこにもし、また膿が溜まってしまったら…と、今まで痛かった恐怖が残っている私からすると正直不安でした。

なので、
「またあの痛みが来ると思うともう嫌なので、念には念をで手術してもらいたいです。」
と正直に先生に伝えて、そのまま手術の準備を進めてもらうことに。
先生はすっと引き受けてくれましたが、触診で私がひどく痛がった事と、そこに局所麻酔をすること。これがまたちょっと痛いですが、大丈夫ですか?と確認をしてくれました。

それでも、今日で決着がつくなら今更麻酔の針なんて…こちとら注射器で2回膿抜かれてるんじゃが?と既に腹を括っていました。


その後20分ほどの間に手術台へ移動して(全然無機質な部屋じゃ無くて安心した)手術が始まりました。

いよいよか…今日手術してくれる病院が見つかって本当によかったな…がんばるぞ…
両サイドに女性の看護師さんが1人ずついて、手術中に腿をさすりながら私を励ましてくれていました。

では麻酔していきます。プス

やっぱ痛〜〜〜〜!!!!!!!!!!涙

この時点で普通にうめき声出してます。
ただ、昨晩の痛みに比べると耐えられました。

レーザーで穴を開ける瞬間は何も分かりませんでしたが、開けた穴のフチを糸でかがるように細かく縫合される時は、糸を通す感じが皮膚を通して伝わってきました。

ん?これ感覚が伝わってきてたら麻酔の意味なく無いか?
と思うとやっぱり痛い…
元々神経が集中している所だし、麻酔の効きが良くなかったみたいです。
事前に、痛かったら麻酔を追加するのですぐに言ってくださいね。と言われていたのですかさずその旨を伝えて、追加の麻酔。

痛〜〜!!!ちょっと深いところに刺してもらったのかな…早く効いてくれ〜😭
麻酔は効いてきてくれましたが、それでも縫合の時は所々痛い所があり、気づいたら涙が…
また痛くて泣いてしまった…随分前からもう大人なのに…

喉元過ぎれば熱さ忘れると言いますが、私達は「痛さ」を記憶できません。(したくないけど)
「とにかく痛かった」とか、過去に出会った痛みの時の心境を比較して、「痛さを記憶する」という処理を脳みその中でしてるのかなあ…だとしたらこの病気は人生でベスト3に入るや……

なんて、痛みで呻きながらもぼんやりこんな事を考えたりしていました。
や〜でもやっぱり痛い!早く縫い終わってくれ先生〜!!!

20〜25分くらいだったでしょうか、少なくとも30分以内には手術は無事終了しました。
術直後はそのまま手術台で10分程休み、出血等無いかを確認してからナプキンをつけて、ゆっくり受付まで来てくださいとのこと。
(局所麻酔なので動くことは動ける)

正直30分くらいこのまま休みたい…と思っていると、先生がカルテ用に撮影した術後の写真をデジカメの液晶で見せてくれました。
そこには小指の爪くらいの、思ったより大きめの穴が!すごい…本当に穴が空いている。
この穴は開けたばかりなので少し大きく見えますが、この後小さくなりますとのこと。
(縫合に使った糸はいずれ溶けて自然にポロポロ落ちる糸だそうです)

私がもう一つ驚いたのが、膿瘍による患部周辺の腫れ方でした。
何も異常が無い方、性器右側は普段通りなのですが、左側の小陰唇全体が通常の2.5倍ほどピンク・白・黄色っぽいまだらに腫れ上がっていました。

自壊した後に痛みが引かないのは、この浮腫んで腫れている部分のせいもありますと言われました。そりゃ痛いよなあ…

そうして先生と看護師さんにお礼を言って、しばらく手術台(術後は普通のベットの形に戻されるタイプ)の上に横たわり、前日からの疲れもあってか5分くらい寝落ちしたのを覚えています。

のろのろ起き上がって、出血の有無を確認して受付へ。会計は15,000いかないくらいでした。
(明細に書かれていた正式な術名は「バルトリン腺嚢胞造袋術(開窓術)」というものでした)
術後の注意書きの紙と痛み止めを貰って、また1週間後に診察に来てください。と次回の診察の予約をして帰路に着きました。

股に穴を開けたばかりなので、流石に帰りはタクシーで帰りました。久々に乗ったけどタクシーって快適だなあ…
手術、無事終わってよかったなあ…と一息ついたのを覚えています。


次回、術後もなんだかんだしんどい


〜その④へ続く〜


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