猫宮 七星

写真とめちゃくちゃな小説と気まぐれ日記(未定)

猫宮 七星

写真とめちゃくちゃな小説と気まぐれ日記(未定)

最近の記事

創作小説「金魚」

「あたし、とっくの昔に死んじゃってたんだ」 君は昨日食べた晩御飯を思い出したかのような口調で僕にそう言った。日差しと日陰の合間に居る君の、白い肌がゆらゆら揺れた。僕は何も言えず君を見つめた。1秒たりとも目を離さないようにじっと。時間が止まっているかのように、ただただ見つめた。辺りは蝉の声が煩く響いていた。 君との出会いは突拍子もなかった。 「ねぇ、それ当たりだよね。当たりだよね。」 幼い頃から通っている駄菓子屋の帰り道。古びた駄菓子屋の帰り道。一本道を抜ければ高層ビル

    • 実家に帰ると具合が悪くなる私が気付かされた物と人の話

      【この話は多少のスピリチュアル的な内容が入っているので苦手な方は気を付けてください】 生まれてこの方結構なトンデモ体調不良を繰り返してきた私。 大学になり実家を離れ一人暮らし。そこで謎の現象を発見します。 実家に帰ると明らかに具合が悪くなる。 一人暮らしをしてても超健康かと言われれば割と崩していたのですが、しかし明らかに調子が狂います。 臓器という臓器が痛みまくる。胃の調子がおかしくなり夕食を何故か自分だけが吐く。強迫観念に襲われパニックになる。 せっかくの帰省な

      • 日記 壊されて冬

        今年は今までの色々が壊される年だったなぁとしみじみ感じています。 そんな1年がそろそろ終わろうとしているんだなあと12月に入って思いました。 まるでそれまでの今までが嘘だったかのように、思い返すと本当にその時と同じ世界なのか不安になるほど。 穏やかだったはずの人が豹変したり、友達や家族ですら部屋に呼ぶのにも躊躇ったり、今までふらっと行っていた場所に覚悟を決めて行ったり。 物凄い不安の中で私たち、よく生き抜きましたよね。 何はともあれ頑張りましたよね。 怖かったです

        • 日記 言語化能力を高めたい

          かなり気分の波が不安定な私。 例えると、わーいキラキラハッピー♪と楽しくメリーゴーランドに乗っていたかと思うと、突然ゾンビが襲って来てこの世の終わりに絶望し泣いている、なんてことが日常茶飯事です。 今日もそんな地獄の中で震えてたのですが、ぽつんと頭の中に浮かんだ私の問題点。 "言語化能力が恐ろしい程に無い" 思えば、どうしてワクワクしてるのか、はたまたどうして心が荒地と化しているのか、はっきり理解出来た試しが無いのです。 頭の中がこんな調子なので、会話に遅れることも

        創作小説「金魚」

          日記 痛いところが気になって

          なんだか首が痛い。こっちに曲げると痛い。こっち側は痛くないんだよな。でもこっちは…やっぱり痛い。 ついつい確認してしまう時ってありませんか。 この一週間強、私の心は大荒れの模様で、精神の低気圧が猛威を奮っていたのですが、そんな中で思ったことです。 人間って痛いところをわかってるのに何故わざわざ確認してしまうのだろうということに。 思い出さなくていいはずの思い出もついつい思い出してしまう。無意識にいい思い出よりもなぜか悪い記憶の方が残ってしまっている。 辛くなるから考

          日記 痛いところが気になって

          日記 毎日は手作りだよね

          毎日も手作りだよね 日記を書いて 花を飾って 夜が明けてまた夜がきても 大好きな歌で夢を見る ハンドメイドシティANDハンドメイドホーム これは大森靖子さんのハンドメイドホームという曲の歌詞です。とても好きな曲です。 今日は朝早くに起きれていろいろ家事ができました。私が家事をする時大体頭の中に流れるのは、この曲です。 そして流れる度、そうだよなぁ、毎日は手作りだよなぁって思います。 お部屋を綺麗にするのも、洗濯をするのも、ご飯を食べることも、全て一日を作るための過程で

          日記 毎日は手作りだよね

          この時代に写真を手焼きする幸せ

          はいどうも。モノクロフィルム好きの変態です。 私は23歳の駄カメラマン、自称写真家の者です。 いやぁ、iPhoneですら信じられないくらい綺麗な写真を撮っては捨てれる、切っては貼れるこんな時代。Instagramにはもうどれほどの写真が蓄積しているんでしょうね。もちろん、私は撮れるならなんでもいいので、iPhoneのカメラも大好きです。 そう、撮れるならなんでもいいんで、駄カメラマンなのです。フィルムがなくなったら写ルンですを普通に買うし、幼少期は親のガラケーを借りては

          この時代に写真を手焼きする幸せ

          創作小説 「君と声と鈴カステラ」

          "君の神様になって君の人生を狂わせたい" 物憂げな様子の君が、虚ろな目をしてそう言った。 満月を背中に僕の目に映る君は紛れもなく神様に見えて どんな言葉も君には届かないと確信した。 真夜中の冷たい空気が僕に刺さって君は消えた。 精神病を患っている僕の幻覚なんだろうか。しかし君は絶対にそこに存在している。君は君なんだからとかいうなんのアドバイスでも慰めでもない"フツウ"の人間の言葉に翻弄され疲弊しきった時、君はそこにいた。 「だったら、そんなのやめちゃいなよ」 そんな

          創作小説 「君と声と鈴カステラ」