【おすすめ本】創作始めるか迷ってるそこのあなた! 「ニキ」という小説は読みましたか?

「自分で作品を作って自己表現してみたいけど、どうせみんな見てくれないだろうし…」と一歩が踏み出せないそこのあなた!「ニキ」という小説を読んでください。



「ニキ」の概要

「ニキ」はポプラ社小説新人賞を受賞した夏木志朋さんの小説です。

<あらすじ>
高校生・田井中広一は黙っていても、口を開いても、つねに人から馬鹿にされ、世界から浮き上がってしまう。そんな広一が「この人なら」と唯一、人間的な関心を寄せたのが美術教師の二木良平だった。
穏やかな人気教師で通っていたが、それは表の顔。彼が自分以上に危険な人間であると確信する広一は、二木に近づき、脅し、とんでもない取引をもちかける――。
嘘と誠実が崖っぷちで交錯し、追い詰めあうふたり。生徒と教師の悪戦苦闘をスリリングに描き、読後に爽やかな感動を呼ぶ青春小説。



「読むべき人」はこんな人

ニキがぶっささるだろうと思う人はこんな人!

学生(中学~大学)

社会にうまくなじめないと感じているが、自分の個性を大切にしていて芯のある「自己」をもっている。

・いつか小説やマンガなどを書いてみたいと思いつつも、実際に創作することの難しさを感じて挫折したり、自分の作品を他人に見せてフィードバックしてもらうことに恥ずかしさや抵抗感を感じている

創作を始める一歩を踏み出す決心がつかなくてもやもやしてる


実際、大学生で、まさに創作して自己表現をしたいと思いつつも一歩踏み出せなかった私は、「ニキ」を読んで一歩を踏み出して、noteを始めました。


「読むべき理由」は?

・「自分の個性を大切にしたい」と「周囲に馴染みたい、受け入れられたい」という葛藤がリアルに描かれている

クラスで目立たない、あるいは常に演じている感覚がある…といった「普通の人」とされる人の心情と思考、葛藤がこれでもかと描写されていて、共感すること間違いなし!

創作論として参考になる

自分の個性をぶつけるだけでは誰も見てくれはしない、「他人に理解できる形」で自分を表現しなきゃいけない、といった創作の基本だけど忘れがちなことを再確認できる

・社会になじめない人の「生き方」を提示してくれる

「個性を肯定も否定もせず、ただ尊重し、自己表現する。社会に従ってるふりをしてうまく生きる」
という「自分の個性を肯定して、自己の中に閉じこもる」でも、「社会に迎合する」でもない第3の生き方を提示している。

・創作を始める一歩を踏み出す後押しをしてくれる

私が「ニキ」を読んでいて、ハッとした部分、noteを始めようと決心した部分を引用します。

それで、君は僕に何を見せてくれるんだ?~~その人と違う感性とやらで何をするんだ?見たところ君は何も積み上げてきてないね。画家にしろ音楽家にしろ、感性を生かした何かになるには幼いころから訓練が必要なんだよ。君はすごく普通だ。

これを読んで、
・自分は誇るべき個性と感性をもっている
・自分は平凡なんかじゃない
と思っていた自分は、
・積み重ねがないただの凡人
・創作物をたくさん見聞きして批評家ぶってたが、単なるコンテンツの消費者でしかなかった
ことに気づかされました。


終わりに

「ニキ」は小説として読みやすく、かつ面白いので、普段本を読まない人でも挫折せずにサクサク読めると思います。

「コンテンツの消費者」で人生を終えるのではなく、自分も「コンテンツの生産者」になりたいと少しでも思っている方であれば、「ニキ」はぶっささると思います。

ぜひ読んでみてください!


おしまい



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