見出し画像

地面が

※闘病の話なので多分きつい話です。

 病気が一番酷い時に困った事の一つが、心の中の地面が不安定な感覚でした。不安という生易しいものではなくて、地面がしっかりしていない感じ。
 体中激痛で、眠れず疲労も酷かったせいもあるのだとは思いますが、人間は地面や床がしっかりしているから、安心して生きられるのです。
 地面や床が、常に不安定だったら、たまらない。
 感覚過敏が悪化して、座っていても痛い、寝ていても体重で布団と接触している面が痛い。
 ペットボトルも持てない。傘なんか、もっと持てない。なんとか病院に行っても、椅子に座ってられない。立っていても、足の裏が痛い。そういう状態だったので、リラックスできる場所と時間が、極限まで無くなりました。そのせいだと思います。あんなきつい世界があるとは知らなかった。
 それが、いろんなことをやりましたし、何年もかかりましたが、曲りなりにも「眠って休まる」ということができるようになったのは、本当にありがたいことです。

その他の作品の目次へ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?